第 二十一話 八重樫 美紅
私の平凡な日常はある日唐突になくなりました。
私はある高校に行く学生でした。家庭も平凡、父は大学の教授、母は図書館の司書でした。
そのため、私の物心がつく頃には家にはたくさんの本が置いてありました。
歴史書、漫画、図鑑、ミステリー小説、ライトノベル、これ以外にもたくさんの種類の本がありました。
でも、思い出したくない思い出もあります。
それは、母が自室で男の人同士が絡んでる本でした。
私はなにも見てません。
絶対にです。
色々な事がありましたがそれなりにも楽しい日常でした。
でも、本当に唐突に日常は非日常に変わりました。
私が学校に行き、自分の机で読書をしているといきなり教室が強烈な光に包まれ私が目を開けるとそこはいつもの教室でわない、森のなかでした。
私はライトノベルでこのような状況を知っています。
異世界召喚!でも、私の回りは森、普通はお城や教会に召喚されるはずです。
でも、私の回りは森、なら異世界トリップかと思います。
あれ?教室にいた、クラスメートもいません。
私は運動はほとんどできません。
私ひょっとして絶体絶命?
それから私は森をさ迷ってるうちに盗賊に捕まり奴隷商人に売られました。
私は変な貴族に売られかけましたがその貴族をどこかの国の兵士がマークしていたらしく私はその兵士たちに助けられました。
芋づる式に奴隷商人も捕まり、私は自由になったかと思われましたが、奴隷の私は違う真っ当な奴隷商人の所に連れていかれました。
その奴隷商人の人はおじいさん。年齢は六十才くらいの優しそうな人でした。
名前をデオル・クロールといい、この世界を知らない私に色々な事を教えてくれました。
通貨や歴史、そして、ここがロキアス王国の一都市と言うことも。魔法の使い方や馬車の操車の仕方、本当に様々な事を教えてもらいました。
私が引き取られてから二週間後私はロキアス王国の王都にいる、デオルさんの息子さん、クリア・クロールさんの店に連れていかれ売られることとなりました。
どうやら、私にはとても良い称号【キングオブテイマー】があるため、デオルさんのいる都市では私の値段が高すぎて買う人がいないため私は王都まで連れてこられたようです。
私がつれてこられてから一週間後、私は五人の奴隷とともにオーナー(クリア・クロールさん)に呼ばれました。
どうやら、私達はお客さんの欲しい奴隷の条件に合うようです。
私達が部屋に入るとソファーに私達を買おうと思っているフードをした三人組がいました。
真ん中の人は声からして男性それも、私と変わらないくらいの歳の様です。オーナーの物腰からして、貴族ではない言葉のしゃべり方、でも、かなり重要人物、騎士か高ランク冒険者かな?
左右の二人、右に座っているのは子供。声からして女の子。
左は男性と同じくらいの女性でした。
フードの男性は私を買うと言われました。
「ヤエガシ・ミクです、よろしくお願いします」
商館のなかではオーナーに迷惑がかかると言われ私は外に連れ出されました。
フードの男性、隣にフードの女性ティファニアさん、フードの男性がそう呼んでました。ティファニアさんはフードの男性をセイと呼んでました。
女の子はクリスと。
そして、私は小鳥の宿と呼ばれる宿の部屋に連れていかれました。
「ねぇ、セイさん、どうしてこの子買ったんですか?もしかして、私の代わりに・・・」
ティファニアさんの言葉は最後まで言われることはなく、セイさんの拳がティファニアさんの頭に落ちていました。
「はぁ、どうしてお前はいつもいつも・・・そもそも彼女を買った理由は、彼女が一番よくわかるはずだ」
えっ?私が一番わかる?
「えーと、ご主人さ「セイでいい、」ま・・・いえ、呼び捨てにするわけにはいけないのでセイ様と、私はなぜか分からないのですが?」
セイさんははぁとため息をつき、その顔の大半を隠すフードを脱ぎました。
フードに隠されていたのは白髪の髪をした、クラスメートの一人、聖 聖くんでした。
「ヒジリくん・・・?」
「あぁ、こうして話すのは初めてだよな?ヤエガシさん。」
そう言って彼、ヒジリくんはにこりと微笑みました。
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