第6話 だきしめる
何のためにこの足があるんやろうか。
何のためにここにおるんやろうか。
涙がこぼれる。
辛い日々を追いかけまわした
幸せのかけらが落ちていないか
探しもの探しものって言ってたら
転んで膝頭擦りむいた
掌で掬ってさらさらと
こぼれる何かが冷たくて
抱きしめたい
君の姿を探してはなんでなんで
誰かがいてくれる気がしたのか
甘い考えを涙に変えて
僕を笑ってくれればいいのに
何のために生きているんやろうか
何のために笑顔でおるんやろうか
右頬に流れる涙
眠れない夜を一人歩いた
まん丸の突きが落ちてこないかな
手を伸ばして握ってみたら
つまずいて鼻が痛い
掌で拭ったどろんこを
壊れる何かに重ねてた
行き場のない
足を進めては戻ることはない
吐く息が白くなれば消えるのか
自分の存在を探してるから
誰かに笑ってほしいんだ
胸が詰まるほど
走り込んで叫び声挙げて
泣き喚いた夜に
たった一人で苦しいと呟けば
君はどこに行くこともなく
そこで僕を待ってくれるだろうか
そこで僕に笑ってくれるだろうか
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