エッセイ集

衣紅

エッセイ 唯一

不良娘で子育てを経験していない私がこんなブログを書くのもおかしいのかもしれない。


今でも家族も自分も見えません。


出来が悪くて自分の思うようにもならず、もがいていることに苛立ちます。


そんな多感な時期に両親が私を見ていないわけがありません。


実際に精一杯ながらに私のことを見ていたのだと思います。


けれど、私たちはまだ親から見たら子供でどうしようもなくふがいないのです。


伝えたいこともうまく言葉にできないくらい一生懸命生きてしまっています。


親のため息に心を痛めたことはあります。


それでもそれを受け入れなくてはいけないと、唇をかみました。


多感な時期にどんな形でも両親が自分を見ていてくれていることをは今でも私を曲げ切らせない理由の一つです。


今でも私の不穏な動向にため息一つつかず、付き合っている父の懐の深さに恐れ入ります。


子供からしたら、どんな親でも、親は二人だけです。


親からしても、同じことが言えます。


取り替えることはできないし、手を放すこともできません。


精いっぱいぶつかって、それでも分かり合えなくて泣いて苦しんでつらいって叫びたくなった時もありました。


それでも、私の親は二人だけなのです。


それを受け入れたら、親のいいところを見つけるほうが百倍楽になった。


今はふがいない自分が嫌いで仕方がない。


でも私は一人なのだっていつも言い聞かせてる。


一人しかいないんだから、この命誰のためにあるの?って問うと、少し落ち着くんです。


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