最強の格闘技とは触手拳にあらず!
猪子馬七
プロローグ 最強の格闘技とは?
最強の格闘技と呼べるものは?
その答えは未だ、定かではない。
我々人類は多くの格闘技を知る。その中で最強と呼べる格闘技を決めるのは、えらく困難な話である。
長い人類の歴史の中で「何かを奪うため」「何かを守るため」「何かを壊すため」と、理由は様々ではあるが、理由の数だけ格闘技とは生まれて来たのでは無いだろうか?
多くの格闘技が誕生する中で、名だたる格闘家を輩出して繁栄する格闘技もあれば、逆に廃れ落ちて自然淘汰される格闘技も存在する。
そんな激しい生存競争を生き抜き、長い歴史を持ち続けた格闘技は多数ある。
では、そんな歴史の長い格闘技こそ、最強を名乗るに相応しいのであろうか?
ある格闘家は言った。
『長き時間をかけても最強を名乗れてない時点で、すでに最強を名乗る資格など無い!』
厳しい意見ではあるが、最強の格闘技が決まらないことには正論と呼ぶしかない。
別の格闘家は言った。
『格闘技の世界とは、一朝一夕にあらず。長き時間をかけて、切磋琢磨に己の心と身体と技を磨くものなり。最強と呼べる格闘技が一代で築き上げられる訳が無い。何代にも渡って技を磨き、継承して行く事によって成し得るものなり!』
これもまた、正論と言えよう。
完成はせずに常に成長し続ける格闘技、これこそ格闘技の真髄であると。
人により「最強の格闘技」の定義とは様々である。それが故に「最強の格闘技」が定まらない理由では無いだろうか?
そんな格闘界において長き歴史を持つ格闘技と、生まれて間もない新参の格闘技とが、対決する事となる。
歴史ある格闘技を最強と信じ、その意思と技を脈々と受け継がれていく格闘家。
それに対するのが、現存する格闘技とは最強に成り得なかった格闘技とし、新しく格闘技を生み出した格闘家。
この二人の格闘家の生死を懸けた闘いが、最強の格闘技を生み出すきっかけとなる。
のちに語り継がれる最強の格闘技の物語。その始まりは、二人の天才の出会いから始まるのであった!
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