◆フェイズ1の登場人物
○生存者
日比谷康介(ひびや・こうすけ)
雅ヶ丘高校一年。
一年ながら雅ヶ丘高校生徒たちのリーダー格を務める、勇気ある青年。
”文学研究会”に所属しており、竹中勇雄とは幼なじみ。
作中は一度も登場していないが、扱うのは鉄パイプの先に釘を取り付けた手製の武器。「最小限の力で頭蓋骨を貫通できる」らしい。
正義感は強いが、少し融通の聞かない面も。”ゾンビ”に襲われてオシッコをちびった一件は、本人の中で完全な黒歴史と化している。
麻田梨花(あさだ・りか)
雅ヶ丘高校一年。
日比谷康介の恋人。異変が起こる前から康介にベタぼれしており、告白したのも彼女。
”陸上部”所属で、多田理津子とは先輩後輩の仲。小柄なりに運動神経には自信があり、”キャプテン”調達班に志願したのもそのため。
今野林太郎(こんの・りんたろう)
雅ヶ丘高校一年。
日比谷康介のクラスメイト。
いつもヘラヘラ笑っているちょっとサイコ気味な少年。帰宅部。
余計なことはよくしゃべるくせに、自分の過去についてはあまり話さない。唯一周囲が知っているのは、”山賊のような”祖父に育てられたということ。得物のサバイバルナイフは彼の私物だが、一部”法に抵触する”コレクションもあるらしい。
レトルト食では、えびピラフが好き。
多田理津子(ただ・りつこ)
雅ヶ丘高校二年。
浅黒い肌が特徴的な元”陸上部”。現在は引退しているが、陸上部の他にも様々な部活に助っ人として参加していた。
主人公を除いた避難民の中では最も戦闘力が高く、ハイキック一撃で”ゾンビ”を仕留めたこともあるらしい。扱う武器は、箒を改造して刃物を括りつけた手製のもの。
主人公が好き。LIKEじゃなくLOVEの意味で。
君野明日香(きみの・あすか)
雅ヶ丘高校三年。
“漫画研究部”所属。だが絵はあまりうまくなく、本人は声優になりたいと公言している。
主人公とは同級生のはずだが、異変が起こるまで彼女の存在を認識すらしていなかった。
刃を尖らせたスコップを使用する。「とある漫画で得た知識」らしい。
ちなみに、今野林太郎と一緒に登場させると「今野、君野」と微妙に混同しやすい感じになる。「やらかしたなあ」と作者は密かに後悔している。
佐々木葉介(ささき・ようすけ)
雅ヶ丘高校に務める、英語の教師。
主人公曰く「ウンコ野郎」。カエルのような顔と、甲高い声が特徴。
趣味は映画鑑賞で、好きなドラマは『スタートレック』シリーズ。尊敬する人はピカード艦長。
かなりの期間渡米していた経験があり、英語はペラペラ。だが、あまりにペラペラ過ぎて「聞き取れない」と生徒には不評らしい。
「カミさん一筋」だというが、現在妻とは別居中。四国にある実家に帰省している。
鈴木朝香(すずき・あさか)
雅ヶ丘高校に務める、体育の教師。
実はかなり良いところのお嬢さんで、すでに働かなくとも生活には困らない程度の資産がある。それでも教師を続けているのは、彼女なりの信念があるのだろう。
実家は巨大な壁で囲まれている上、立派な核シェルターまであるので、家族の安否に関してはあまり心配していない。
麻田剛三(あさだ・ごうぞう)
避難民全員をまとめるリーダー。控えめな性格が災いしてか、リーダーなのにちょっと影が薄いのが悩み。
一応警官だが、ほとんどデスクワークしかしてこなかったらしい。そのため、射撃はあまり得意ではない。
”ゾンビ”と化してしまった水谷一家とは近所同士で、長い付き合いだった。
日比谷紀夫(ひびや・のりお)
豚の“怪獣”に襲われた自衛隊のキャンプから命からがら逃げてきた、日比谷康介の父。
滋賀に実家があり、そこまで脱出できればこの事態を乗りきれると考えていた……が、息子である康介の激しい反発により、雅ヶ丘高校に留まる。
元々、本業が多忙を極めることもあってか、親子仲はあまり良くなかった。彼なりに息子とコミュニケーションをとろうとしているようだが、今のところまったくうまくいっていない。
水谷瑠依(みずたに・るい)
今やたった一人遺されてしまった、水谷家の長女。小学二年生。
祖父と父の死は、「遠くへ出かけた」と誤魔化されたが、母である忠子の死に様は、その目で目撃してしまっている。
中田日出利(なかた・ひでとし)
イケメン。
●死者
竹中勇雄(たけなか・いさお)
雅ヶ丘高校一年。
”文学研究会”所属。ちなみに、“文学研究会”というのは名ばかりで、実際の活動の大半は、部室でボードゲームをして遊んだりしてきた。
土日はもっぱら部室で過ごすが通例となっており、その結果、異変に巻き込まれずに済む。
劇中、手にしたばかりの拳銃で豚の”怪獣”の目を正確に撃ちぬくが、射撃の心得がないはずの彼に何故そのような芸当ができたかは謎。
水谷一郎(みずたに・いちろう)
車いすで雅ヶ丘高校に運ばれてきた老人。
病院に向かうつもりが、”ゾンビ”に肩を噛まれてしまったため、雅ヶ丘高校に逃げ込む。
水谷幸之助(みずたに・こうのすけ)
実の父に噛まれて”ゾンビ”と化してしまう男。とっさの抵抗として、父の胸に包丁を突き刺すも、それ以上は何もできずに死亡する。
水谷忠子(みずたに・ただこ)
夫と義父を同時に喪ってしまう薄幸の女性。その後、ノイローゼ気味になり、周囲の説得も虚しく、自ら”ゾンビ”の群れへと向かう。
勘坂洋次郎(かんざか・ようじろう)
主人公が雅ヶ丘高校に到着する直前に“ゾンビ”の餌食となってしまった生徒。
”文学研究会”の一年。康介、勇雄とは部活仲間だった。
高田隆(たかだ・たかし)
洋次郎と共に”ゾンビ”の餌食となってしまった生徒。
ほとんど初対面だった洋次郎と康介の二人と共に、命がけの作戦に挑んだ彼は、恐らくかなり勇敢な人物だったのであろう。
小早川公孝(こばやかわ・きみたか)
日比谷一家を連れて雅ヶ丘まで軍用トラックを運転した、陸上自衛隊員。
一般人を保護するためとはいえ、豚の”怪獣”に背を向けてしまったことをずっと気に病んでいた。
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