願憑き
渋木 銀
序章
願い
願いとは神仏に祈った自分の理想・希望のことである。人は常にそれを内に宿している。それは小さいものもあれば大きいもの、簡単に叶うものもあれば『絶対に叶わない』ものもある。
実際のところ、叶う、叶わないは重要なことではないのかもしれない。なぜなら人は軽はずみに願いを口に出す。そこに願いへの想いは入っていない。
これには叶える側の神仏も文句の1つや2つ出したくなる。叶えていい願いと叶えてはいけない願いを選別しないといけないというのに、軽はずみな願いが多ければ、想いのこもっていない願いが多ければ、叶えていい願いを叶える気にならない。
結果、日に日に神仏も仕事に雑が生じた。世界の理をずらしてしまうから叶えてはいけない願いを気まぐれで叶えたりするようになった。
もし絶対に叶わない、けど他の願いよりも想いが込められている願いを神仏が叶えたとしたら、その願いは願った自分の手には負えない呪いとして自身に振り返ってくるだろう。
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