第2話 現実と夢


「和美」

啓介は驚きの声を上げる。


「啓ちゃん、急に大声だしてびっくりするじゃない


‥‥うん おれは夢でもみてるのか?‥‥そんなはずは?


「和美、和美だな?」


「何ばかなこといってるの」


‥‥やっぱり現実なのか?‥‥


「今日は2014年12月24日だな」


和美はきょとんとしている。

「啓ちゃん、今日は2015年12月24日よ」

和美は新聞を啓介に手渡す。


‥‥確かに、おれはどうかしてるのか‥


「さあ料理できたよ、クリスマスパーティー始めようか!」


和美はオーブンから出来立てのローストキキンを取り出す。テーブルにはスパークリングワインがすでに用意されてる。

「そうだな、乾杯といくか」

啓介もグラスを重ねる


「ああ美味しい、最高だな」

どちらからともなく声を上げてお互いにはしゃぐ。


「そうそうさっき居間でこれ見てたよ」


啓介は薔薇の木が描いてあるスケッチブックを和美に見せる。


「啓ちゃん、これどっからだしたの」

和美が顔を真っ赤にして怒りながらいう。


「それは本棚のとこで見つけたんだ」


「啓ちゃん、どうしてなの、どうしてよ?

和美が涙を浮かべながら座り込む


「なんで怒るんだ、なんで泣くんだ、和美!」


‥何かがおかしい、本当に今は2015年なのか?

おれはタイムスリップでもしたのか


「啓ちゃん‥‥」


「いったいどうしたんだ、訳を話してくれよ


「わかったわ、啓ちゃん‥話す」」





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