【完結】I_AM_GOD.:異世界で神様はじめました。
家葉 テイク
ルール説明
――と、いうわけで。
あなたにはこれから、異世界へ顕現し、神様として信仰を集めてもらいます。
え? 説明を省略するなって?
まあまあ聞いてよ。実はここから先に新しく出来た世界があるんだけど、この世界にはまだ神様が足りてないんだ。だから君達みたいに文明の進んだ社会の人間の魂を神様として派遣して、他の神様と一緒に異世界の人類を導いてほしいんだよ。
いやいやー、実際問題ね、これって重要なのよ。
私がやってもまあ、良いといえば良いんだけど……それって大変なんだよね。君の世界でたとえるなら、ブルドーザーを使って公園の砂場に砂のお城を作ろうとする感覚って言えばいいのかな。要するに力が強すぎて加減するのが大変ってわけ。
だから、私が私の力を部分的に与えた君達――神様に世界の管理を委託するのさ。
じゃ、納得してもらったところでルール説明に入るね。
まず、君達の長期的な行動方針は神様として異世界で活動して、異世界に住んでいる人類を導くこと。君には神様としての『権能』をひとつ選んでもらうから、それを使ってね。
『権能』っていうのは、簡単に言っちゃうと君達神様が持つ能力みたいなもの。神様とそれを語る神話って、切っても切れない関係のものだよね。『権能』っていうのは、神様が自分の神話を演出する為の力なんだよ。もちろん神様の持つ力なわけだし、まさしく『神話の出来事』を再現するような力もあるかもね。
具体的な方針はそっちに丸投げしちゃうから、恐怖政治で人民を支配するなり、文明の火を授けるプロメテウスを演じるなり、好きにしちゃって。
どちらにしても君の行いに応じて、人類は畏怖だったり尊敬だったりといった信仰を抱くことになる。その『信仰ポイント』を集めること――短期的に言えば、君の行動方針はそれになるだろうね。
ただし注意してね。
信仰ポイントっていうのは、単なるおまけのポイントじゃない。君達の存在そのものを形作る為の、大事な要素なんだよ。この信仰ポイントは君が存在し続けるだけで消費されるから、底を突いた瞬間に君っていう存在は消滅しはじめることになる。多分、ものの数分で跡形もなく消えちゃうだろうね。勿論、『権能』を操るのにも力を消耗する。強力な権能であればあるほど消耗は激しいから、そこのところはちゃんと考えてね。
君の世界の神様達も、このへんを疎かにしちゃってね~……まあ理由はそれだけじゃないんだけども、だから君の世界、奇跡なんてあったもんじゃなかったでしょ? 神様のいない世界っていうのは悲惨だよね。うん。
だから、そうならない為にも君はきちんと信仰を集めて! 一応サービスとして一か月存在が保てる程度の信仰ポイントは与えておくから。
それじゃあ、全体説明はこのくらいかな?
『権能』の種類はこれから説明するから。えっと、まずはこのルールブックの――、
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