ACT.2 犬飼格闘鍛錬場ドッグ・ジム

01 来訪

 瓜子とユーリがドッグ・ジムを目指したのは、十一月の最終日曜日であった。

 日曜日は、副業の仕事もオフであることが多いのだ。それでも本日は午後一番にボイトレの予定が入っていたので、それを完了させたのち、電車で横浜を目指したわけであった。


「横浜を目指すのは、サキたんを探す旅以来だねぇ。ユーリのふくよかなお胸には、ほろ苦さと甘い幸福感が去来しているのです」


「ふくよかは余計っすよ。……ほろ苦さはわかりますけど、幸福感ってのは何なんです?」


 横浜にあるあけぼの愛児園を訪れた瓜子とユーリは、ようやく再会できたサキに激しく罵られて、決裂することになったのだ。

 大きなニット帽とガーゼの白マスクで人相を隠したユーリは、唯一むきだしである目もとで微笑んだ。


「あの日にユーリは、過去の秘密をうり坊ちゃんに打ち明けることになったのです。それでもうり坊ちゃんはユーリを嫌ったりしなかったから、ユーリは幸福でたまらなかったのです」


「なんすか、そりゃ。ユーリさんは被害者なのに、嫌うわけないじゃないっすか」


「うん。嫌うっていうのは、ちょっと違うのかにゃ? とにかくうり坊ちゃんはそれまでともなーんにも変わらない感じでユーリに接してくれたから、それが嬉しくてたまらなかったのです」


 目もとしか見えていないのに、瓜子はユーリの笑顔がもたらす情愛の波動にむせてしまいそうだった。

 瓜子はしみじみとした思いを噛みしめつつ、帽子ごしにユーリのこめかみを小突いてみせる。


「とにかく今日は、頑張りましょうね。弥生子さんと犬飼さんの間を取り持つなんて、そう簡単な話じゃないでしょうけど……自分たちなりに最善を尽くしましょう」


「うみゅ? ユーリもそのミッションの構成員に含まれているのかにゃ?」


「え? ユーリさんは自分に全部おしつける気だったんすか?」


「だってぇ、立松先生にお願いされたのは、うり坊ちゃんだけだからねぇ。きっとユーリみたいなシャカイフテキゴーシャは、なーんの役にも立たないって見なされてるんじゃないのかにゃあ」


 と、今度はすねた目つきになるユーリである。本日も、ユーリの気ままさは絶好調であった。


「それに、ドッグ・ジムの方々ってみーんな頑固そうだしねぇ。ユーリなんか、いっそう出番がないのじゃないかしらん?」


「確かにまあ、あちらは手ごわそうなお人らばかりっすよね。サキさんにも協力してもらえたらよかったんすけど……」


 いちおうサキにもおうかがいを立てたのだが、その返答は「殺すぞ」のひと言であった。サキこそ、ドッグ・ジムの面々とはいっさい関わりたくないという立場であったのだ。


「でもまあ、ユーリさんの無邪気さが武器になる場面もあるかもしれないですからね。もしものときは、頼りにしてますよ」


「ふーんだ。そんなお言葉で舞い上がるほど、簡単な女ではないユーリちゃんなのですぅ」


 ついさきほどまでは自らの意思で舞い上がっていたユーリであるのに、この言い草である。かくも、扱いの難しいユーリであった。


 そんなこんなで、電車は横浜駅に到着する。

 沙羅選手には事前に連絡を入れて、ジムの所在も確認している。駅からは徒歩で十五分ほどという話であったので、ユーリの左足のリハビリも兼ねて歩くことにした。


「それにしても、日曜日なのにジムを開けてるなんて、羨ましい限りですにゃあ。ユーリがプレスマン道場に抱く唯一の不満は、日曜祭日に閉館してしまうことだけであるのです」


「日曜祭日は興行が多いから、閉館するジムや道場が多いんでしょうね。立松コーチだって、今日は男子選手のセコンドのはずっすよ」


「ふみゅ。ドッグ・ジムは、ひまひまなのかしらん? 所属選手は、イヌカイキョーナちゃんと沙羅選手と若い殿方の三人きりって話だもんねえ」


 そういった話も、瓜子たちは電話で沙羅選手から情報を入手していた。

 しかしまあ、他に所属選手がいたならば、ドッグ・ジムももう少しは名が売れていたことだろう。ジョンなどはレオポン選手から事情を聞くまで、犬飼京菜が犬飼拓哉の娘さんであるということすら認識していなかったのだった。


(どの興行でも結果を出せず、アル中になって、最後は事故死か……父親がそんな末路を辿ったら、そりゃあたまらない心境だよな)


 犬飼拓哉という人物はもともと赤星道場の門下生で、《レッド・キング》に出場していた。しかし、そちらで噛ませ犬のような扱いを受けたために出奔して、さまざまな団体を渡り歩き――それでも結果を残せずに、酒に溺れてしまったのだという話であった。


 なおかつ、犬飼拓哉は晩年に《JUF》にも参戦していたが、それでもジョンたちはドッグ・ジムの存在を知らなかった。つまり、自分が現役の時代には、まだドッグ・ジムを設立していなかったということだ。


 現役の場を退いてから、ドッグ・ジムを設立したということは――後進を育てて、世間を見返そうとしたということなのだろうか?

 しかし結果的に彼はアル中となり、娘の犬飼京菜は赤星道場を恨み抜いている。ならば、後進の育成にも失敗して、犬飼京菜が世間を見返そうという父親の遺志を引き継いだ――という図式なのかもしれなかった。


(どんな動機で格闘技に取り組もうとも、それは個人の勝手だけど……復讐心が原動力ってのは、あんまりだよな)


 ユーリは犬飼京菜の試合を観ると、情動を揺さぶられてしまうという。感動するのではなく、犬飼京菜が可哀想に思えてしまうようである、というのだ。

 その心情は、瓜子にも理解できた。瓜子自身、彼女の試合には妙に胸を動かされてしまうのである。誰よりも小さな身体をした犬飼京菜が、死に物狂いで世界のすべてに牙を剥こうとしているような――そんな印象を受けてしまうのだった。


「ふみゅう。なんだか、ものさびしい場所に出てしまったねぇ」


 ユーリのそんなつぶやきで、瓜子は我を取り戻した。

 道は河川敷に差し掛かっており、土手の反対側には古びた倉庫のようなものがずらりと立ち並んでいた。

 午後の四時ていどの時間であるのに、他に歩いている人間の姿はない。日曜日であるために、すべての倉庫が閉められているようだ。今はものさびしいというレベルで済んでいるが、夜にはけっこうな用心が必要になりそうな様相であった。


(まあ、選手として大成できなかったんなら、そんな立派なジムを開けるわけがないよな)


 そこはかとなく暗鬱な気分で、瓜子は黙然と歩を進めた。

 すると、隣を歩いていたユーリが「おりょ?」と立ち止まる。


「うり坊ちゃんうり坊ちゃん、ここが目的の地であるようですぞよ」


「え?」と振り返った瓜子は、ユーリの指し示す看板を見上げた。

 そこには確かに、『犬飼格闘鍛錬場ドッグ・ジム』の名が刻まれている。しかし、その建物は――この界隈でもひときわ粗末な造りをした倉庫にしか見えなかった。


「ふみゅふみゅ。普段お世話になっているジムや道場とは、ずいぶん趣が違うようですにゃあ」


 それは四角い平屋の建物で、壁は波打った鉄板でできており、正面に錆びたシャッターと通用口が設えられている。大きさだけはそれなりであったが、とにかく古びており、大きな地震でも起きたら倒壊してしまいそうな風情であった。


「でも、中からドッタンバッタン大きな音がしておるねぇ。稽古の真っ最中なのかしらん」


「……とりあえず、突撃しましょうか。沙羅選手にアポを取ってますから、追い出されることはないでしょう」


 インターホンの類いは見当たらなかったので、瓜子は通用口のドアに手をかけた。

 それを開くと、ユーリが言っていた通りの騒音がボリュームを増す。人間がマットに倒れたり、サンドバッグを蹴ったりする音色――瓜子たちには、何より聞きなれた音色であった。


 自然に忍び足になりながら、瓜子は先頭を切って通路を進む。

 その突き当たりの正面と右手に、ドアがあった。音が聞こえてくるのは右手の側であったので、瓜子はそちらに向かって「ごめんください!」と声を張り上げてみせる。


 しばらくして、ドアが開かれた。

 その向こうから顔を出したのは、汗だくの沙羅選手だ。


「おう、ほんまに来たんやな。せやけど、道場破りがごめんくださいはないやろ」


「道場破りじゃないっすよ。……おひさしぶりです、沙羅選手」


「ひさしぶりて、二週間しか経ってへんやんか」


 そう言って、沙羅選手は白い歯をこぼした。

 瓜子が知っている通りの、ふてぶてしい笑顔だ。先日の試合会場でも何度か見かけた笑顔であるが、それが瓜子に向けられたのは数ヶ月ぶりのことであり――瓜子には、涙が出そうなほど嬉しかった。


 いくぶん吊りあがり気味である切れ長の目に、高い鼻梁と薄い唇。肌は一年中こんがりと小麦色に焼けており、ウェイトアップをした現在も十分にシャープな体格をしている。セミロングの髪を右半分だけ金色に染めあげているのも、出会った頃から変わらないトレードマークだ。何もかもがユーリと正反対で、なおかつ魅力的な、瓜子が知っている通りの沙羅選手であった。


「その顔つきからして、恨み言をぶつけるために乗り込んできたわけではないようやな。ほんなら、歓迎したるわ」


 と、沙羅選手が長い腕をのばして、瓜子の頭をかき回してくる。

 それを見て、ユーリは「あーっ!」と声を張り上げた。


「沙羅選手! うり坊ちゃんへの愛情あふるるボディタッチはユーリの嫉妬心をかきたてるので、ご遠慮願いたいのです!」


「嫉妬って何やねん。自分らは同棲しとるんやろ? 抱擁でも接吻でも好きにしたらええやないか。相変わらず、知性の欠落した白ブタやな」


 持ち前の毒舌を発揮しつつ、それでも沙羅選手は楽しげな笑顔であった。


「ま、とりあえず入りや。コーチ陣らに歓迎されるかどうかは、自分ら次第やからな」


「押忍。失礼します」


 沙羅選手の案内で、瓜子とユーリはドアをくぐった。

 そこに待ち受けていたのは――いかにも粗野なる練習場であった。


 もとは何もない平地の空間で、そこにリングとサンドバッグが持ち込まれている。リングだけでスペースの三分の一が占められており、残りの空間には古びたマットが敷きつめられていた。

 壁の高い位置で窓が全開にされているが、広い室内には熱気がたちこめている。犬飼京菜は天井から吊るされたサンドバッグに連続でハイキックを打ち込んでおり、リングの上ではタオルを肩にかけた大和源五郎があぐらをかいていた。


「どや? ボロくて驚いたやろ?」


「いえ。自分の友達も、親御さんがムエタイのジムを経営してるんすけどね。ガレージを改装したとかで、ここと似たような雰囲気ですよ」


「ふぅん。ま、ジムで重要なのは、コーチの質やからな。……大和はん、ちょいと一服でお客を紹介したいんやけど、どうやろ?」


「俺はべつだん、なんでもかまわねえがな」


 漁師のような塩辛声で応じながら、大和源五郎がリングの下に下りてきた。

 こちらも《レッド・キング》の創世期に活躍していた、往年のファイターである。還暦も近いのではないかという貫禄だが、大柄な肉体にはみっしりと筋肉がついており、土佐犬のような顔は迫力満点だ。


「プレスマン道場の門下生って話だったな。そっちのちっこいのは、試合会場で挨拶をされた覚えがあるよ」


「こっちのふっといのは、もっと見覚えがあるはずやけどな。白ブタはん、いつまで人目を忍んどるつもりや?」


「あ、これは失礼いたしましたぁ」


 ユーリはそそくさと、ニット帽と白マスクを外した。

 とたんに、大和源五郎は「ほう」と目をすがめる。


「もしかしてと思ったが、やっぱりあんただったか。まあ、そんな色っぽい身体つきをした人間なんざ、そうそういるわけもないわな」


「あははぁ。どうも恐縮ですぅ」


 すでに十二月も目前であったため、ユーリは厚めのアウターを羽織っている。しかし、その下のカーディガンとデニムパンツはユーリの有する曲線美をまったく隠蔽できていなかった。


「これで、あの団体の王者が三人そろいぶみってこったな。かえすがえすも、お嬢が四人目になれなかったのが残念だぜ」


「あんだけ有利な条件で負けたんやから、言い訳のしようはないやろ。ま、雅はんの三味線を見抜くには、経験が足りてへんいうこっちゃね」


 沙羅選手は大和源五郎とも、すっかり気安い関係を築けているようであった。

 それに大和源五郎のほうも、試合会場で対面したときよりはくつろいでいるような印象だ。彼は格闘技関係者としても強面の部類であったが、瓜子は純然たる好感を抱くことができていた。


「あらためまして、ご挨拶させていただきます。新宿プレスマン道場の門下生で、猪狩と申します。今日は突然の来訪を許していただき、ありがとうございます。……ほら、ユーリさんも」


「はいはぁい。新宿プレスマン道場のユーリと申しますぅ。ふつつかものですが、どうぞよろしくお願いいたしまぁす」


「猪狩さんとユーリさんね。で、うちのジムに何の用だい?」


「はい。沙羅選手とは、以前から懇意にさせてもらっていましたので……これを機会にドッグ・ジムの方々とも懇意にさせてもらえたらと思い、お邪魔しました」


 まさかいきなり赤星道場と和解せよなどとは言えなかったので、瓜子はそんな言葉を述べたてることになった。

 大和源五郎は短く刈った頭をじゃりじゃりと撫でながら、「ふん」と鼻息をもらす。


「懇意、懇意ねえ。……そうすると、お前さんが引け目を感じてたってのは、このお人らってわけかい」


「イヤやなぁ。ウチは誰にも引け目なんて感じてへんかったで?」


「何を言ってやがる。あいつらに嫌われるのは寂しいなぁなんて管を巻いてたじゃねえか。俺の大事な一升瓶を抱え込みながらよ」


「言うてへん言うてへん。大和はんこそ、飲みすぎて幻覚でも見たんとちゃう?」


 沙羅選手はむすっとした顔で、いきなり瓜子の鼻の頭を指先で弾いてきた。


「そんなん言うてへんからな。調子ん乗るなよ、ちびすけ」


「痛いなぁ。自分だって、寂しかったっすよ。よりにもよって、沙羅選手がチーム・フレアなんかに加入しちゃったんすからね」


 鼻の頭をさすりながら、瓜子はそんな風に応じてみせた。


「でもまあ、あの日のマイクパフォーマンスでスカッとしたから、許してあげます。そうじゃなかったら、いったいどういうつもりなんだって問い詰めるつもりだったんすよ」


「ふん。なんでウチがうり坊のご機嫌をうかがわなあかんねん」


「一緒に海で遊んだ仲じゃないっすか。自分は沙羅選手が好きだったから、あんな連中に仲間入りするのは我慢ならなかったんすよ」


 沙羅選手が文字通り閉口すると、それに代わって大和源五郎が「ははん」と鼻で笑った。


「こいつは、なかなかたまらんな。素直に謝っちまったほうが楽だぞ、沙羅」


「やかましわい。ウチが頭下げる理由なんてないわ」


「ええ。もうその件は、いいっすよ。やっぱり沙羅選手は、人に利用されるより人を利用するほうが似合ってますからね。チーム・フレアを踏み台にしようって考えだったんなら、自分も納得です」


 そこで瓜子は、一歩踏み込むことにした。


「それで……犬飼さんまでチーム・フレアに加入したのも、やっぱり名をあげるためだったんすか?」


「そらそやろ。それ以外、あんなド腐れどもとつるむ理由がどこにあんねん。……ま、連中のド腐れ具合も想像以上やったけどな。あんな輩を紹介してもうて、テレビ局のお人らには悪いことしてもうたわ」


「やっぱり、そうでしたか。まあ、後から加入した四人のお人らは、みんなそうだったんでしょうね。メイさんなんかはうちに入門することになりましたし、犬飼さんやイリア選手にも含むところはありませんよ」


「ふん。せやけどボスは、最後の最後でしくじってもうたからな。やっぱ雅はんは甘くないで」


 そんな風に言いながら、沙羅選手は犬飼京菜のほうを振り返った。

 タイ出身の若者であるマー・シーダムに見守られながら、犬飼京菜はまだサンドバッグを蹴り続けている。それこそムエタイの選手を思わせる、過酷な反復練習であった。


「沙羅選手。あの犬飼さんっていうのは――」


 瓜子がそんな風に言いかけたとき、背後でドアの開く気配がした。


「おう、遅かったな、くら坊にリーはん。お客が来とるんで、自分らも挨拶しときや」


 沙羅選手が、変わらぬ陽気さで声をかける。それはドッグ・ジムのコーチたるダニー・リーと、十一月大会で沙羅選手のセコンドを務めていた大柄な若者であった。

 どうやら買い出しに行っていたらしく、二人とも両手にスーパーの袋をぶら下げている。ダニー・リーは冷たい眼差しで瓜子たちを一瞥し、若者は気弱そうに目を泳がせた。


「これにて、ドッグ・ジムのコーチと門下生が勢ぞろいやな。この六人を倒さん限り、ドッグ・ジムの看板は渡さへんで?」


「だから、道場破りじゃありませんってば」


「せやけど、親睦を深めるには肌を合わせるんが一番て言うたったよな?」


 不敵に笑う沙羅選手に向かって、瓜子は担いでいたスポーツバッグを指し示してみせた。


「だからいちおう、トレーニングウェアは準備してきましたけどね。本当に、出稽古なんて許してもらえるんすか?」


「それを決めるんは、ボスの役割やな。あの意固地なボスのお許しをいただけるかどうか、お手並み拝見や」


 瓜子は再度、サンドバッグのほうを振り返った。

 しかし道場主の犬飼京菜は、すべての出来事を拒絶するかのように背中を向けて、ひたすらサンドバッグを蹴り続けるばかりであった。

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