九百十三話 骨人形リグラッドと魔界騎士ド・ラグネスとの戦い
骨人形が扱う大きな杖から魔線が迸る。
前方に展開された血の網は急拡大しながら俺に迫る。
血なら血――。
「喰らうかよ――」
後方に跳躍しながら――。
再度<血道第三・開門>――。
<
血を纏う加速を体感しつつ着地すると同時に無名無礼の魔槍を左手に出現させた。
すると、骨人形が消えた!?
否、大きな杖を振るいながら左斜め上に転移してきた。
急ぎ無名無礼の魔槍を上げる――。
大きな杖を螻蛄首で受け止めた。
が、重い攻撃――杖の丸い部分の重量が増えている?
が、力なら――と無名無礼の魔槍で押し込もうと思った瞬間、大きな杖から血の魔力が吹き出て衝撃波が発生。
その衝撃波を浴びて後退すると、更に大きな杖から魔弾が射出されて被弾――痛い。
が、
ま、相性やタイミングで威力は増減するからな。
地面を蹴り横に移動するが、次の魔弾が飛来してくる。
背後に跳躍して避けた――また魔弾が飛来――。
<仙玄樹・紅霞月>で迎撃を意識しつつ左右にステップを踏みながら魔弾を避けまくる。が、骨人形がまた消えた――頭上か!
真上に出現した骨人形が、大きな杖を振るい落としてきた。
冷や汗を感じながら素早く無名無礼の魔槍を上げる。
柄で大きな杖の攻撃を受け止めた。
ぐ……押された。骨人形の大きさに似合わない強烈な力だ。
が、その力の反動を逆利用――。
水流に浮く葉の如く円を描く動きで流れるように――反対側へ跳ぶ。
そのまま足下の宙に<導想魔手>を生成。
その<導想魔手>を蹴って反転を行った。
宙空から骨人形に向かいつつ――。
引いていた無名無礼の魔槍で<光穿>を繰り出した。
が――蜻蛉切と似た穂先は宙を突き抜けた。
骨人形は不気味な笑顔を見せながら消える。
独特な転移術――。
ナロミヴァスとの戦いを想起した刹那――。
左上に違和感――。
その左上の違和感に向け――。
無名無礼の魔槍を迅速に振るう<龍豪閃>を繰り出した。
転移した直後の骨人形は、
「なっ!?」
と驚きつつ大きな杖を盾代わりに<龍豪閃>を防ぐ。
が、衝撃は殺せない。
骨人形は後方へと錐揉み回転しながら俺から離れた。
――逃がすかよ。
――<滔天内丹術>。
――<四神相応>。
――<朱雀ノ纏>。
などのスキルを連続発動――。
「ングゥゥィィ!」
と気合いの唸り声で呼応してくれた。
身に纏う防護服が一瞬で変化。
そのゼロコンマ数秒の間にも、棒手裏剣と手裏剣が多数装着された朱雀を模した装備が左腕の袖から出た。
そして、俺の精神と融合している朱雀が――。
『グォォォォ』
と荒ぶる神気と思念を寄越す。
先ほどと同じぐらい魔力を朱雀に吸われた。
が、構わず――<仙羅・幻網>を発動。
俺の目から出たような魔力の網が重なり合いながら魔力の網となって骨人形に向かう。
骨人形は魔力の網に掛かった。
「こ、小癪な――」
更に<朱雀閃刹>を発動――。
袖から出ている棒手裏剣と手裏剣が多数装着された装備が急回転――。
棒手裏剣と手裏剣が火花を散らしながら螺旋突出。
宙を切り裂くようにも見える手裏剣の群れ――。
その群れの真上に魔線が連なった
<朱雀閃刹>が骨人形に向かう。
<仙羅・幻網>を受けて動けない骨人形に決まるかと思われた直後――。
骨人形は眼窩から炎を生み出す。
その炎が、巨大な鍋のような形に変化。
その鍋から、闇の渦魔力が展開されると、魔力の網は、その闇の渦魔力に穿たれる。
魔力の網は燃えながら消えた。
巨大な鍋が魔力の残滓のようなモノを吸い込みつつ骨人形は転移。
転移した先の骨人形と、巨大な鍋は魔線で繋がっている。
と、骨人形は<朱雀閃刹>から逃げるように転移。
転移した先で骨人形は再び魔力を放出しつつ大きな杖の先端を振るい回す。
前方に小型の魔法陣を幾つも誕生させる。その魔法陣から大小様々な骨の手を召喚。
一際大きい骨の手は青白い。
それらの骨の手と<朱雀閃刹>の
宙空でドドドドッと重低音が轟く。爆発が幾つも起きた。
朱雀の魔力を内包した棒手裏剣と手裏剣の多くが相殺される。
同時に骨の手と魔法陣も破裂――骨人形は後退――。
朱雀の魔力を内包した棒手裏剣と手裏剣から逃げるように転移を繰り返していた。
が、逃げ切れず――。
棒手裏剣を胴体と頭部に喰らった骨人形は体が欠けながら地面に転がった。
が、大きな杖は手放していない。
欠けた骨人形は魔力を放出。
再び消えた、転移――。
<朱雀閃刹>の数本がその骨人形がいた地面と激突し爆発。一部の<朱雀閃刹>の手裏剣が骨人形を追う。
骨人形は上空で転移を繰り返していた。
欠けた体のままだが、凄まじい魔道技術。
骨人形は螺旋回転で急上昇。
体から魔力を放出させる。
と、大きな杖を振るう。
その前方の空間が歪む。
歪んだ空間から出現したのは小鬼の群れ。小鬼たちは上下左右に連結しながら、
「「「キッキ、ラッセ、キッキ、ラッセ」」」
「「「キッキ、ラッセ、キッキ、ラッセ」」」
奇声を発しながら<朱雀閃刹>と衝突し、爆発。
<朱雀閃刹>の一部が相殺された。
直後――骨人形は大きな杖から巨大な丸い岩石を召喚? 作り出した。続けて襤褸着が体に巻き付くと、欠けていた体が再生される。
更に、巨大な丸い岩石を盾として利用しつつ飛行。
残りの朱雀の魔力を内包した棒手裏剣と手裏剣にぶつかっていく。
ドドドドドッと凄まじい音が響いた。
丸い巨大岩の破壊には成功するが、繰り出した<朱雀閃刹>の棒手裏剣と手裏剣は全て消えていた。
骨人形は相殺した影響で後退するが、地面に大きな杖を挿して衝撃を殺し動きを止めると、微かに跳躍し、地面に刺さった杖の上に鶏ガラのような足を乗せる。
そして、
「血の槍使い。
「お前もな」
と返した。
骨人形は「ふふふ」と嗤いながら体から闇色の魔力を放出させる。
オーロラの如く浮き上がっていた。
闇属性が濃厚なら光属性が弱点か?
光魔ルシヴァルの血も効くかもしれない。
が、強いなコイツ。
すると、背後で見ていた魔界騎士ド・ラグネスが動く。巨大な鹿モンスターの鞍を蹴って高々と跳躍――。
両手握りの魔大剣からは烈火の如く炎が迸っている。
その魔大剣を魔界騎士ド・ラグネスが宙空から、
「リグラッド、退け――」
骨人形の名?
宙空でその名を叫びつつ急降下。
骨人形は「やっとですか!」と言って転移を繰り返しながら後退――。
魔界騎士ド・ラグネスの魔大剣の切っ先は強烈そうだ。
素直に後退するとして――。
<仙魔・
霧の表面に白銀色の鱗模様が行き交う。
<仙玄樹・紅霞月>を繰り出した。
霧の魔力から三日月状の<仙玄樹・紅霞月>が飛び出た。
同時に
腰に注連縄を巻く
その<仙玄樹・紅霞月>が魔界騎士ド・ラグネスと魔大剣と衝突――水蒸気を含んだような爆発が魔界騎士ド・ラグネスから連続的に起きた。
「――なんのこれしき!」
魔大剣はブレず。
水蒸気を纏うようにぬっと出てきて宙空から急降下。
エメラルド色の皮膚鎧は傷を受けていたが自動的に修復されていく。そのまま魔大剣を向けてきた。
後退。
魔界騎士ド・ラグネスは魔剣の切っ先を地面と衝突させる、衝撃波が飛来、横に移動した。
魔界騎士ド・ラグネスは制動もなくしなやかな動きで魔大剣を引きながら地面を蹴って近付いてきた。
<仙玄樹・紅霞月>はあまり効いていないか。
タフな魔界騎士ド・ラグネスは皮膚鎧が煌めく。
<魔闘術>系統の<黒呪強瞑>で己の体を強めた?
凄まじい加速から魔大剣を振るってきた。
退かず、左手が持つ無名無礼の魔槍を振るう。
<龍豪閃>を発動――。
朱色の炎を纏う魔大剣と無名無礼の魔槍の穂先が衝突。
――硬質音が響く。
柄の振動が激しい。
鍔迫り合いから格闘を意識。
俺の動きを察知した魔界騎士ド・ラグネスは、体を畳ませるような動きから前蹴りを繰り出してきた。
白蛇竜小神ゲン様の指貫グローブで<魔人武術の心得>を活かすとしよう――。
魔界騎士ド・ラグネスの前蹴りを掌で往なし、手を回転させながら、姿勢を保ったまま前進し、魔界騎士ド・ラグネスの足首を片手で掴む。
このまま擒拿術で足関節を極めつつ体の拘束を狙う――が、魔界騎士ド・ラグネスは俄に腰を捻りつつ後転する。強引に俺の手から逃れた。
更に素早く反転してきた魔界騎士ド・ラグネスは左足の裏側を見せるような蹴り技を繰り出してきた。足の裏には鋲のような骨刃が犇めいている。
急ぎ、無名無礼の魔槍の柄を斜めに下げて、足裏の蹴りを防ぐ――。
魔界騎士ド・ラグネスは俺の槍武術での対応を予測していたのか――。
無名無礼の魔槍の柄をダダッと音を立てながら踏みつけてから、高く跳んだ。
沿った体勢に移行した魔界騎士ド・ラグネスの足裏からは火花が散っていた。
魔界騎士ド・ラグネスは、ゼロコンマ数秒も経たないうちに前転を始める。四本の腕が握る魔大剣を前転しながら振り下ろしてきた。ユイの<舞斬>を縦にしたような機動を見ながら――。
俄に、白蛇竜小神ゲン様の指貫グローブを短槍に変化させた。
その白蛇竜小神ゲン様の短槍と無名無礼の魔槍を上げる――。
頭上で――神槍と魔槍をクロスさせた。
魔界騎士ド・ラグネスの振り下ろした魔大剣の攻撃を防ぐ――。
衝突した神槍と魔槍と魔大剣から出たドッという重低音と衝撃波を味わう。
魔大剣から迸る火炎が凄まじく熱い。
驚いている魔界騎士ド・ラグネスは着地しながら、
「――この<魔炎大斬ゾルアン>を防ぐか!」
「おう」
と軽快に応えたが、凄く重い――片膝で地面を突いた。
が、わざと魔力を外に放出しつつ、
「魔界騎士ド・ラグネス!」
近付こうとする骨人形のリグラッドに向けて――<導想魔手>を発動、牽制。
更に<魔闘術の仙極>を発動――頭を上げながら至近距離で<滔天魔瞳術>――。
<導想魔手>に気を取られた魔界騎士ド・ラグネスは、
「ぬお!?」
鋼のような目を見開く。
頭部が揺らぎ、力が抜けた魔界騎士ド・ラグネス。
<滔天魔瞳術>が決まる。
<四神相応>の<朱雀ノ纏>を解除。
リグラッドは俺が操作する<導想魔手>の動きを警戒して横に移動していた。
同時に、右手の白蛇竜小神ゲン様の短槍を少し傾けつつ、左手の無名無礼の魔槍を消した。
ゼロコンマ数秒の間にも、白蛇竜小神ゲン様の短槍の表面を、魔界騎士ド・ラグネスの魔大剣の刃が滑り落ちていく。
そして、左手に無名無礼の魔槍を再出現させた。
<魔人武術の心得>を意識。
<闘気玄装>を強めた。
<滔天内丹術>を発動。
地面を突いた左膝を上げる。
右足の裏で地面を強く蹴り、蛙跳びを実行。
そのまま魔力を左足に集約させた膝蹴りを、魔界騎士ド・ラグネスの太股にぶち込んだ。
「ぐあ」
ピコーン※<悪式・突鈍膝>※スキル獲得※
――良し!
スキル獲得の余韻を感じることなく、続けざま――。
<仙羅・絲刀>を発動。
無数の魔力の糸の刃の<仙羅・絲刀>が至近距離で魔界騎士ド・ラグネスの全身に決まる。
「ぐはっ、このような魔刃なぞ――」
魔界騎士ド・ラグネスは、無数の魔力の糸の刃が体に刺さった痛みが起因で<滔天魔瞳術>を破ったか?
その魔界騎士ド・ラグネスは三本の腕を振るう。
魔力の糸を解こうとしてきたが、構わず体勢を低くしたまま無名無礼の魔槍で<牙衝>を繰り出した。
無名無礼の魔槍の穂先が、<仙羅・絲刀>の魔力の糸を数本切断――。
魔界騎士ド・ラグネスは、血塗れの片手で握る魔大剣を斜めに移動させて、下段の<牙衝>を防ごうとする。
が、無名無礼の魔槍に刃が掠っただけで間に合わず――。
無名無礼の魔槍の穂先が魔界騎士ド・ラグネスの右膝をずにゅりと貫いた。
刹那――。
リグラッドが寄ってきたが、<
吹き飛ぶリグラッド。
骨人形の姿は見ない――。
「げぇ――」
魔界騎士ド・ラグネスは悲鳴を発しているが、既に、膝の骨と筋肉組織の回復は始まっている。
右手の戻していた白蛇竜小神ゲン様の指貫グローブを短槍に変化させた。
その短槍で魔界騎士ド・ラグネスの上半身に向けて<光穿>を繰り出す。
魔界騎士ド・ラグネスは、まだ<仙羅・絲刀>が刺さっていた血塗れた三本の腕で防御に回る。
白蛇竜小神ゲン様の短槍の穂先は、その三本の腕ごと魔界騎士ド・ラグネスの胸元を貫いた。
魔界騎士ド・ラグネスは仰け反り、頑丈な鎧皮膚も散り散りとなりながら吹き飛ぶ。
巨大な鹿モンスターと衝突していた。
転移しながら逃げていたリグラッドが、
「契約したばかりの魔界騎士を――」
と喋りつつ、眼窩からまた血の魔力を放出すると、その血の魔力で槍を形成し、飛翔させてくる。
<火焔光背>で、その血の槍を吸い取ることも考えたが――。
吸い取れなかったら、串刺しだ。
無数の血の槍をステップワークを行いつつ避けながら、リグラッドに近付いた。
「な! 血の加速と分身だと――」
「……」
無言で<導想魔手>をフェイクに――転移する場所を血の感化で察知。
<
「ぐえぇ――」
<
<血龍天牙衝>を繰り出した。ノーモーションに近い。
無名無礼の魔槍の穂先に血と雲と龍の魔力が絡み、穂先がリグラッドを貫いた。リグラッドは血龍に喰われたような異質な姿で焼失。
――良し!
すると、巨大な鹿モンスターと一緒に吹き飛んでいた魔界騎士ド・ラグネスが起き上がる。無名無礼の魔槍の穂先を、その魔界騎士ド・ラグネスに向けながら地面を駆けた。
「ガルルルルゥ」
巨大な鹿モンスターが、魔界騎士ド・ラグネスを守るように立ちはだかる。
その背後の魔界騎士ド・ラグネスが、
「お待ちを――」
と喋ってきた。足を止めながら、
「――待つ? 戦いを放棄するのか?」
「はい……」
「ガルルルゥ」
と前に出る巨大な鹿モンスター。
「巨大な鹿モンスターは俺との戦いを望むようだが?」
「マバペイン、止せ。我は負けたのだ……お前も、この方の強さを感じているのだろう?」
「ガルルゥ……」
膝を突いた魔界騎士ド・ラグネスに頭部を寄せる巨大な鹿モンスター。
巨大な鹿モンスターの行為を見て微笑む魔界騎士ド・ラグネス。
「……良いのだ。魔界と神界の力を使う未知の槍使いは、未だに多くの余力を残している……。そして、この方の目的は、きっと他にあるはず……だから、退くのだ。お前は魔界セブドラに帰れ……」
「……」
マバペインという巨大な鹿モンスターは魔界騎士ド・ラグネスの言葉を聞いて微かに頷いた。巨大な鹿で凜々しいが、可愛い。そのマバペインは退いて、魔界騎士ド・ラグネスの後方に移動して足を止めていた。主人を待っている?
魔界騎士ド・ラグネスは俺を見て、
「……名を聞かせてください」
「シュウヤだ」
「シュウヤ様に降伏します」
「了解。傷場はすぐそこだ。マバペインに乗って逃げればいい」
「ありがとうございます」
「しかし意外だ。気概からして、面目があるのかと思っていたが」
爬虫類っぽい顔だが、顔色が悪くなる魔界騎士ド・ラグネスは、
「……一敗地に塗れる思いです」
命に過ぎたる宝なしの心境だと思うが、そうは言わず、
「面目は散ったか」
「はい。シュウヤ殿の強さに感服した次第……」
「魔界王子ライランとの契約は大丈夫なのか? 何か弱みを握られているのなら」
「弱み? そんな物は魔界騎士との契約にはありません。そして、この魔魂の事前契約書は――」
と、手元に血が滴る魔法の紙を出現させた。
その魔法の紙に記された文字は読めないが……。
その血濡れた魔法の紙は魔界騎士ド・ラグネスが扱う魔大剣で切断された。
二つの紙片は宙空で燃える。
「――この通り、魔界王子ライランとの契約はこれで失効しました。恨まれるとは思いますが、それはそれです」
魔界王子ライランの恨みとか、あまり受けたくないな。
「了解した。じゃあな。マバペインも待っている」
「あ、はい」
イゾルデと馬の頭蓋モンスターとの戦いは、イゾルデが押し込み始めた。
逃げる馬の頭蓋モンスターは素早い。すると、鬼魔砦からエンビヤたちが出撃したようだ。魔界王子ライラン側の兵士を鬼魔人と仙妖魔の軍が押し返し始めていく。
「鬼魔砦からの出撃か。これは決まりだな」
「そのようで……」
と、片膝を突けた魔界騎士ド・ラグネス。
「どうした?」
「我をシュウヤ殿の配下に加えては下さいませんか!」
「配下か。一時的になら良いが……本格的な配下は現在は無理だろう」
と言葉を濁す。
魔界騎士ド・ラグネスは、
「……我はこのまま魔界セブドラに帰っても……」
魔界王子ライランの勢力に絡まれるか。
一方的な契約の破棄は、魔界騎士としての仕事が受けにくくなるとか?
神々との制約もなにかあると思うしな。
が、正直に、
「俺は、この世界に長居はしない。が、鬼魔砦には魔将オオクワと副官ディエに優秀な鬼魔人と仙妖魔たちがいる。その鬼魔人と仙妖魔たちに、魔界騎士ド・ラグネスの紹介はできる」
「……それは……」
「いやなら、マバペインが待っているし、背後の傷場から魔界セブドラのどこかを目指せ」
「わ、分かりました。一時的だろうとシュウヤ殿に仕えたい。勢力の末席に名を連ねさせてください。魔将オオクワへの紹介も、お願いします」
「了解。魔界騎士ド・ラグネス、よろしく頼む」
「はい!」
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