七百七十一話 クラゲの夜景と、クナとルシェルからゴム人族の報告

「にゃおおお~」


 相棒ロロディーヌには寄り道ナシと言ったが――。

 相棒らしく――方向を変える。

 行き先にいるのは――雲のような大小様々な空飛ぶクラゲの群れだ。


 大小様々なクラゲは海中に漂うプランクトンって印象で凄く多い。

 クラゲはぶにょぶにょしているから、気持ち悪さもあるが、月の明かりを受けたクラゲたちの体は透けていて、非常に美しく見えた。


 深海にも七色の光を発するクラゲがいるが、そんな深海のクラゲよりも綺麗なクラゲたちだ。


 幻想的だなぁ。


 相棒は、そんなクラゲが彩る夜景を楽しむように――。

 戦闘機顔負けのバレルロールを実行――。

 

「うひょっ」


 と、少し引くぐらいに勢い良く空飛ぶクラゲの群れに突入――。

 そのクラゲたちを食べまくる。


『うまうま』『たのしい』『あいぼう』『そら』『すき』


 はは、ロロディーヌはそんな楽しい気持ちを寄越す。

 俺も心が弾む。 


 小さいクラゲは、眼球モンスターと同じように相棒の好物。

 だが、神獣ロロディーヌは小さい空飛ぶクラゲをあまり喰わず――。

 動きを止めて頭部を揺らす。


 食べる空飛ぶクラゲを選んでいるのか。


 相棒は、大きなクラゲを見つけた。

 他のクラゲと微妙に色合いが異なる。

 魔力もかなり内包しているし、七色の部分が多い。


 神獣ロロディーヌは、


『ぴかぴか!』『おいしい』『たべる!』


 テンションの高い気持ちを伝えてきた。

 元気な相棒は、その大きいクラゲに向けて突進。

 

 小さい空飛ぶクラゲを吹き飛ばす。

 瞬く間に大きいクラゲに近寄ったロロディーヌ。

 

 口を拡げ――。

 大きなクラゲとのすれ違い様に――。

 大きなクラゲの頭部付近を囓り――取る。


「ンンン――」


 高い喉音を発して頭部を揺らす。

 相棒の気持ちは、


『くったにゃ~』『おいちぃ~』


 そんな感じか。

 色違いのクラゲの味は、相棒的にトッピングが付いたアイスでも食べている感覚なんだろうか。


 喰い終えた神獣ロロディーヌ。

 速度を落として旋回を始めた。


 他の獲物の物色か――。


 相棒が喰らったクラゲは体の大半が残ったまま落下中。

 

 下の空域には翼竜の中型ドラゴンの群れがいた。

 中型のドラゴンの群れは、腹を空かせたピラニアの如く、その落ちたクラゲを喰らいまくる。


 ロロが喰った証拠の歯形があった大きなクラゲは、跡形もなく消えた。

 

 ――南無。


 下の空域に多い翼竜の中型ドラゴンは、皆それぞれが丸いマシュマロのような頭部だった。


 圧巻だったが、案外頭がいいドラゴンなのかも知れない。

 

 俺の眷属でもあるスゥンさんの頭部を思い出す。

 そのスゥンさんが蜘蛛娘アキと一緒ってのはどうも想像ができない。


 ソレグレン派の吸血鬼として活躍はしているんだと思うが。


 刹那、神獣ロロディーヌは加速を行う――。

 獲物か。


 斜め前方の大きいなクラゲかな。


 視界がブレた。

 神獣ロロディーヌは触手手綱と、鬣を振動させると、


『くらげ』『あっち』『よる』『よる』『あかんぼ』『うまうま』『すき』『そら』『そら』『くらげ』『あかるい』『あめだま』『いない』『つき』『あかるい』


 そんな気持ちを寄越す。

 一対の触手手綱の先端が俺の首の端に付着しているから、振動で視界が揺れ続けているが、構わず――。


 触手手綱の肉球をマッサージしたった。


『あいぼう』『だいすき』『たのしい』


 再びそんな気持ちを寄越す神獣ロロディーヌ。

 更に、お返しに触手を寄越してきた。

 

 神獣ロロは、俺の頭部を撫でまくる。

 髪の毛をわしゃわしゃとされて視界が肉球塗れ。

 

 グッドスメルの山盛りも付いた。

 ま、相棒が楽しいなら、俺も楽しい。


 空旅はいいもんだな。


 そして、


 神獣ロロディーヌとの感覚共有を改めて強く実感。

 <人馬一体>を超えた<神獣止水・翔>はかけがえのないスキルと実感する。


 ま、スキルがなくとも、気持ちは通じていると思うが。

 

 すると、相棒が大きいクラゲを喰らった。

 咀嚼する音と頭部の振動がダイナミックなアトラクション――。


 飲み込む音を響かせるや、反転――。

 大きな翼の形を微妙に変化させつつ旋回――。

 

 他の大きいクラゲを狙い始める。


 その神獣ロロディーヌは体から魔力粒子を発散中。


 だから、そのバリアのような魔力粒子のお陰で、無数にいる小さい空飛ぶクラゲたちと、俺を含めて相棒がぶつかることはない。

 

 その相棒が発している魔力粒子には、燕の形をした粒子とオレンジ色の長細い魔刃があった。


 小さいクラゲが、その燕の形をした粒子とオレンジ色の長細い魔刃と衝突して燃焼するさまは美しい。

 

 美しいが、あまり見たことがない。

 綺麗なゼラチン質のぶよぶよがシャボン玉として花を咲かせて未知なる宝石として散る?


 なんとも言えない。

 すると、右の空で、大きな鯨の群れが見え隠れ――。


 下の空域で中型ドラゴンが獲物を喰らう場面も、あれはあれでスペクタクルな光景だったが……。


 あの大きな鯨の群れがクラゲを喰らう様子もまた壮観だなぁ。

 

 その光景を楽しみながら、


「相棒、暫く空を楽しめ」

「にゃ~」


 皆との血文字のチャットを優先。


 『ポル・ジャスミン』で買い物を終えた皆。

 

 エヴァとヴィーネが中心として出したお金で、皆が自身に合う、口紅、乳液、ローション、髪飾り、マニキュア、不思議な手袋、ミサンガ、腕輪などを買ったようだ。

 そして、ビーサとミレイヴァルに合う可愛いストラップと、色っぽい下着といい匂いがする化粧道具一式も買ってあげたとレベッカが伝えてきた。


 体のサイズを測る時に両者のおっぱいのことで嫉妬したと、素直な気持ちを寄越してきた。

 俺は無難に、お猪口ちょこで飲むお酒もすこぶる美味いから気にすんな、と返すが、機嫌は直らず、知らんがな――。

 

 【ハマル・シャティ】の商店街で、お土産を兼ねたアクセサリーなども個別に買ったようだ。


 そして、


 若返りを齎す人魚系素材を使った化粧品。

 赤子を含めた人族系とモンスターの内臓と骨片を使った化粧品。


 ドメガメハメルの高濃度魔薬を使ったポーション。

 高価だが、効き目が薄い詐欺ポーション。

 

 なども買っていた。

 怪しい品を卸している商会は……。


 ピサード大商会。

 ライバダ大商会。

 タークマリア商会。

 ドラアフル商会。


 略してピラタド大商会連合組織。


 カロライナ商会。

 ミドガッル商会。

 ホセロドリゲス商会。

 ハイゼンベルク商会。

 ドライセン大商会。

 

 略してカミホハド魔薬カルテル。

 商店街で怪しい商会の名を聞き回ったようだ。


 すると、キサラが、


『怪しい品物を卸すドラアフル商会は、フクロラウド大商会と通じていると噂を聞きました』


 そう寄越すと、同じ血文字を見たルシェルが、


『フクロラウド・サセルエルさんですね。クナさんは【闇の八巨星】の一人と仰っていました』


 と、情報を寄越してきた。

 ルシェルは師匠のクナと別行動中。


 そのルシェルに向けて、


『フクロラウド・サセルエルか。クナから少し聞いたことがある。で、クナとの仕事はどうだ? 装備と魔法書はゲットしたのかな』

『はい。順調です。装備は新しい魔杖を手に入れました。トレビルの魔薬も、あ、このお薬については……恥ずかしいので、今度の機会に』

『恥ずかしいルシェルなら見ているから構わないんだが』

『……できれば……二人っきりの時がいいです』


 ルシェルの血文字が少しぶれた。

 恥ずかしがるルシェルの姿が見えたような気がした。


『分かった。仕事の話の続きを』

『ふふ、師匠であるクナさんは、湾岸都市テリアのセーフハウスの転移陣を弄っています』


 転移陣か。それも気になるが、まずは、


『暗殺一家の【チフホープ家】との交渉はどうなった』

『長男マクスオブフェルトさんとは、先ほど別れました。こちらが討った次男ジャリネス・マンサン・チフホープ、三男ゲオルグ・マンサン・チフホープ、四女ミルデン・マンサン・チフホープの件については……』


〝正直に言えば私怨はある〟

〝そして、ゲオルグと同様に分かっているようで、分かっていないことがあるのが俺たちだ〟

〝が、仕事は仕事〟

〝今は〝暗殺業のドグマ〟を優先する〟

〝ジャリネスたちが素直に退くべきところで退かなかったことが主な要因〟

 

〝と言うことで、ここに今、俺がいることで分かると思うが、【チフホープ家】は現在、【天凜の月】&【白鯨の血長耳】と争うつもりはない。しかし、家族会議の後はどうなるか不明だ。その家族会議の前後に、【天凜の月】の総長を直に見に行くつもりだ。その時……まだ総長さんが生きて・・・いたら、よろしく頼む〟


『そう語るマクスオブフェルトさんを睨むクナさん。師匠は、珍しく体から放出する魔力を乱しました。そうして暫く、剣呑な雰囲気が続きました。更に、マスクオブフェルトさんの背後の殺気に気付いたクナさんは、わたしに新しい魔杖の力を使いなさいって、アイコンタクトを寄越したんです……身が凍る思いでした。龍撃のトムハルさんがいたのに、わたしを使うなんて……師匠も人が悪い』

『争いは、なかったんだな?』

『はい、なんとか』

『マスクオブフェルトは、クナたちを殺す気があったのか』

『半々かと。クナさんとわたしに、助っ人としての実力があるのを見て、交渉に切り替えたか』

『それで、マスクオブフェルトの背後の存在は他の家族だった?』

『はい。マスクオブフェルトさんの裏に潜んでいたのは、暗殺一家の次女ライランスさん。そして、大商人フクロラウド・サセルエルさんの姿をしたヤーグ・ヴァイ人。八鬼族のゴム人族でした』


 ゴム人族か。俺の知る地球でも政治家や有名人が影武者だらけなことはあったなぁ。

 耳の穴がない粗末なマスクとか、マスクオブフェルトだけに、とか、思わず笑うが、あのヤーグ・ヴァイ人とはな。

 地下オークションを想起。


『最初の商品は、象神都市近辺で見つかったとされるヤーグ・ヴァイ人。別名八鬼族。触った人物限定ですが、その触った人物に変身が可能。最大八人の姿に変身が可能な特殊種族です。それ以外の戦闘系スキルは特に目立ったものはないようです。値段は白金貨三十枚からスタートとさせてもらいます』


 血長耳が落札していた。

 セナアプアに八鬼族の存在は見当たらなかったが……。

 血長耳は既に八鬼族を戦力として活用しているのだろうか。


 あ、レザライサとファスと一緒かな。

 戸籍を乗っ取る背乗はいのりのように、帝国の要人になりすましている? 


 破壊工作の人員にはもってこいだ。

 

『『姿は作り物』と言うが、そのヤーグ・ヴァイ人を良く見抜けたな?』

『クナさんが、網目模様の魔力を出しつつ、マスクオブフェルトさんに〝無影笊碁とし〟と短い言葉を言ってスキルと魔法を使いました。その途端、ヤーグ・ヴァイ人は姿を露見。マスクオブフェルトさんは、クナさんの短い言葉を聞いて、動揺を示していました。ですが、わたしは……いつ戦いになるのか、ヒヤヒヤして、もう、凄く怖かったんです……』


 聞いているこっちも怖くなった。

 しかし、クナはマスクオブフェルトに向けて『寸鉄人を刺す』の言葉を放ったのか。

 英語なら、The tongue is not steel, yet it cuts.か。


『……大商人フクロラウド・サセルエルさんは偽物でしたが、強者と分かる雰囲気でした。そして、龍撃のトムハルさんが、そのマスクオブフェルトさんたちに魔槍の穂先を向けて、帽子の角度を変えると、マクスオブフェルトさんは、ライランスさんとフクロラウドさんに偽装していたヤーグ・ヴァイ人に目配せを行い……雰囲気は沈静化……そこからクナさんとの交渉が本格化しました……』


 暫し間が空いた。

 ルシェルにとって緊張の連続だったようだな。

 なんせ、暗殺一家【チフホープ家】との交渉だ。

 【天凛の月】側は、その暗殺一家の人間を三人も殺したことになるから、その場にいたら、俺も緊張したと思う。

 

 そして、魔塔エセルハードで戦ったゲオルグとミルデンは強かった。


 次男ジャリネスのほうは、フォド・ワン・ユニオンAFVの大砲で、あっけなく倒したが……そのジャネリスも、狙撃をガードナーマリオルスが対処してくれなかったら、ペレランドラは……。

 

 そのジャリネスはヘルメたちの攻撃も難なく対処していたし、カットマギーも内部に侵入してきた。俺たちが、あのペレランドラの魔塔にいなかったら、ペレランドラは確実に死んでいただろう。


『で、その本格的な交渉の内容は?』

『【闇の妓楼町】の縄張りのことです』


 名もなき町に存在する町の名か……。


『【闇の八巨星】側の縄張りと聞いている。クナは、その名もなき町に重要なセーフハウスがあるように、その名もなき町には色々と馴染みが多いとも聞いている』

『はい、本当に多いです。びっくりするぐらい』


 ルシェルも【紅虎の嵐】で経験は積んでいるが……。

 それは冒険者の範囲での知見のはず。

 

 クナが知る裏のフィクサー&魔法系の経験については知らないことが多いか。

 ――その思いのまま、血文字を送った。


『その縄張りの交渉で、暗殺一家【チフホープ家】が関わるのか』

『はい。クナさんは、【チフホープ家】と長く揉めていた大商会ビルカを持つ闇ギルド【魚殺鹿殺】の会長ビルカと、その【魚殺鹿殺】の幹部の傭兵長ゼハン・ジェームズと、オーク・スレイヤーのホレイショの情報提供を行いました。マスクオブフェルトさんは、ニヤリと笑顔を見せましたが、わたしは怖かった。更にクナさんは、【闇の妓楼町】の口次役として【闇のリスト】のヒストアンさんを紹介。そうして、マスクオブフェルトさんとの交渉が纏まりました……』

『長男のマクスオブフェルトと次女ライランスとの交渉は無事に済んだ。ということだな?』

『はい』


 ゲオルグとミルデンのように、兄の復讐に動く気持ちは分かる。

 それだけの能力を有しているんだから、単に頭が悪いだけではない、復讐をやり抜ける自信があったんだろう。


 が、マスクオブフェルトたちは違うようだ。

 ドグマがあるからこその冷徹さか。

 感情で仕事に支障をきたすことを未熟と見なす暗殺一家。

 赤子の頃からの教育の一環か。


『なら一安心。しかし、ゲオルグとミルデンという前例がある以上は、暗殺一家【チフホープ家】も案外まとまりがないかも知れない』

『家族会議でどうなるかですね。しかし、クナさんは、あまり心配はしていないようです』

『その理由は、【魚殺鹿殺】の闇ギルドが強いことかな』

『【闇の八巨星】との兼ね合いから、そうなのかも知れませんが、たんにシュウヤさんを信頼しているのでしょう』


 クナらしい。


『分かった。それで、クナが弄っている、その湾岸都市テリアのセーフハウスの転移陣は、どこのセーフハウスへと通じているんだ?』

『ハウザンド高原のポトトル村にある転移陣です』


 へぇ。ハウザンド高原か。

 サザーやオフィーリアの故郷のノイルの森がある地域。


『サザーの故郷がある地域だな。そのポトトル村ってのは初耳だ。もう安全を確保したセーフハウスの一つか』

『はい。分身体のクナさんは、そのセーフハウスに罠を仕掛けなかったようですね』

『ポトトル村にあるそのセーフハウスには二つの転移陣がある?』

『はい。ポトトル村の転移陣から樹海の南東の〝古びた屋敷〟の地下にあるセーフハウスにある転移陣に転移します』

『樹海の南東にある古びた屋敷ってのも初耳だ』

『はい。その地下にあるセーフハウスは狭く粗末なモノ。転移陣も補強をしなければならないほどで、壊れかかっていた。クナさんは焦っていました。今は、名もなき町で手に入れた素材を用いて、その転移陣とセーフハウスは修復済みです』

『へぇ』

『そして、その古びた屋敷のセーフハウスにある転移陣から、サスベリ川とジング川に近い【名もなき町】のセーフハウスにある大きい転移陣へと転移ができる。ヘカトレイル行きの転移陣を改良したとクナさんは語っていました』


 大は小を兼ねるか?


『理解したが、転移陣も色々とあるのか』

『はい。その名もなき町のセーフハウスにある大きい転移陣から、サイデイルの地下に設置したばかりの転移陣に転移ができるのです』

『湾岸都市テリアから、ハウザンド高原と樹海経由でサイデイルに戻る形ってことか』

『はい』


 転移陣は便利だ。

 そして、時空属性がどれだけ貴重か。

 だからこそ、ゾル・ギュスターブがしでかした事件、魔法ギルド員の優秀な魔術師たちの虐殺は、魔法ギルド&ヘカトレイルを支配するオセべリア王国にとって凄まじい痛手だったと分かる。


 ……ミスティの貴族たちの扱いに繋がるわけか。

 

『分かった。クナとルシェルにはお土産があるから』

『え、わたしに? 嬉しい!』

『サラたちにも皆がセナアプアでお土産を買ったはず。だから、サイデイルに着いたら連絡をくれ』

『はい、魔塔ゲルハットが見たいです』

『おう。楽しみにしててくれ。摩天楼のような魔塔が並ぶエセル大広場を見渡せる』

『楽しみです』

『おう。ゴウール・ソウル・デルメンデスの鏡も魔塔ゲルハットに設置予定だ。転移ルームも作ろうかと思う』

『あ、転移ルーム! クナさん、師匠へのお土産はそれ関係ですね』

『正解。クナは鼻血を流して倒れてしまうから、あまり話すなよ』

『ふふ、はい』

『だから、二人にはセナアプアに来てもらおう。そして、大魔術師たちと知り合ったことは既に聞いていると思うが、ポーション造りとポーションの素材採取の専門家でもある大魔術師が仲間になったから、色々と相互に呼応した協力体制は築けると思う』

『聞いています。大魔術師ケイ・マドールですね』

『そうだ。じゃ、ルシェルと皆にもだが、手に入れた魔法のことで告げることがあるから』

『はい』


 ルシェル&クナの別行動に関する血文字報告はそこで終えた。

 続けて、皆に向けてサキアグルの店で大金を出して買った魔法の実験結果を報告していく。

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