Lost my mind
@nanishi
ゲーム編
序曲
唐突だが、君は「私は君を見ていた。君は素晴らしい。だから、チカラを与えよう。」と言われて不審に思わずいれるだろうか?因みに、私は否だ。この時点でも十分に怪しいのに二の句が「私は世界だ。」である。ここまでくれば、もう笑い話の域である。然し、其れは、私自身が、生きていればの話である。そう、私はつい先ほど死んだ。
「悪いが、君にはとあるゲームに付き合って貰う。」
なんだと?人を勝手に起こしておいて手前勝手にゲームに参加しろと?
「そうだ」
【世界】とやらは、いけしゃあしゃあと”言い放った”俺の意見を聞くつもりなど毛頭ない様だ。
「君の問いには答えた。もう話を進めても良いだろう?」
勝手にしろ。
「そうか、そうさせてもらおう。」
「ゲームについてだが、君の様な存在を何人か他にも連れてきた。彼らにも、君の様なチカラを与えた。」
「君たちには転生してもらい、そのチカラを使いコロシアイをしてもらう。」
はあ‥今なんて言った?聞き間違いか?コロシアイとか言わなかったよな?
「聞きにくかったかな?ならもう一度だけ言おう。君たちには”殺し合い”をしてもらう。因みに拒否権はないから。」
聞き間違いではなかった。さらに、【世界】から突きつけられたのは存在しない拒否権という極めて非情な現実であった。
「じゃあ君のチカラについて説明をしよう。」
好きにしろ。
「チカラというものは念いによって発現するものの呼称で念いというものは魂にまで影響する感情なんかのとこだ。」
何故其処だけあやふやなんだ?
「まぁ、コレは”チュートリアル”のようなものだからだ。説明すべき事はした。健闘を祈る。」
くそ、あいつ、人の事を無視しやがって。まぁ今更言っても仕方ないか。そういや、一回死んだんだから、と
どの程度の記憶があるか確認する。
俺の名前は「白崎暮斗」で、‥‥‥あれ?これ以上思い出せない。靄がかかった様だ。
まぁ、思い出せないものは仕方ないか。じゃあ、【世界】が言っていた「チカラ」とやらを確認するか。‥‥‥あれ、そういえば「チカラ」ってのはどう使うんだ?‥‥‥あの野郎今度会ったら一発本気で殴ってやろう。うん?よくよく考えたら、転生したんだよな?じゃあ今の俺はどういう状態だ?
周りを見渡すと其処は一人暮らしには十分過ぎる程広い部屋だった。
うん?机の上になんか封筒の様なとものがあるぞ。他は普通そうだし、見てみるか。
封筒を開けると其処には幾ばくかの日本円と履歴書の様なもの後は通帳などが入っていた。
うわっ結構入ってんな。履歴書はっと、何々学生か、しかも高校生おまけに今年の春入学か。ってヤバくね今日平日なら学校あるぞ、しかももう昼下がりじゃないか。カレンダーカレンダーっとなんだ3月かじゃあまだ大丈夫だな。ってことは中学卒業してすぐか。なんか、懐かしいな。懐かしい?て事は俺は”中学卒業”した事があるのか?やっぱりわからないか。‥‥‥今日は色々あって疲れた風呂に入って寝ようまずはそれからだ。
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