短編集

Tomorrows

明日が来なければいいのに。

そうすれば、あの子にもきらわれなくてすむのに。

ずっと、一生、親友でいられるのに。

当たり前のような明日が初めて憎く感じる。

神様が本当にいるのならどうしてこんな事をするのか

教えてほしい。

親友でいたい。

そばにいて欲しい。

そばにいたい。

明日、親友としてそばにいられなくなる。

きっと酷いことを言ってしまう。

酷いことしか言えない。

理解されない。

辛い、辛くてたまらない。

嫌なんだ。

一緒にいて欲しいんだ。

明日も明後日も明明後日も、ずっと。

けど、それと同じくらい救いたいんだ。

光を失って欲しくない。

手を伸ばしていて欲しい。

あきらめないで欲しい。

だから、酷いことを言うよ。

前を向けって、引きこもるなって

周りをもっと見ろって

1人じゃないって、外に出てこいって。

きっと気づいてるはずだけど

気づいていても1度離れてしまったら

踏み出すことはたまらなく怖いことだよね。

大丈夫、例え嫌われても

怖い気持ちが消えるまで、外を教えるから。

酷いことばかりだけどいいこともあるって

教え続けるから。

だから、

だから、どうか

『親友でいてくれ』

二人で外を歩こう。

意気地無しでごめんな。

もっと強かったら良かったかもしれない。

本当は逆だったかもしれない。

そうなったら助けてくれただろうか。

考えるまでもないな、きっと。

あぁ、明日が来なければいいのに。