姫騎士さん、ごめんなさい。

 おれは森の奥へと、ドンドン進んで行った。

 

 しばらく歩くと、また、スライムが木の枝から落ちてきた。


 今度のやつは今までの緑色スライムと違って、ムラサキ色をしていた。


「む? 違う種類か?」


 まあ、良い。似たような物だろう。

 俺は2本の短剣を引き抜いて両手に持つと、ムラサキ色のスライムに切り付けた。


 ジャッキーン!


 硬い音がして短剣が、はじき返された。


「何ぃぃぃ」


 思わず俺は驚きの声を上げた。

 どうやら、このムラサキ色スライムは、瞬間的に体を硬質化させて、剣の攻撃をはね返す能力があるらしい。


 俺は、攻略する時間を稼ぐため、ムラサキ色スライムと距離を置く。


「さて……どうすれば良いのか……」


 シュッ!

 突然、ムラサキ色スライムから、ドロドロとしたムラサキ色の粘液が発射された。


 俺は、ぎりぎりの所で攻撃をかわした。


 スライムの発射したムラサキ色の粘液は、うしろの木のみきに当たって「しゅううう……」という音を立てた。木のみきけている。

 

 う~ん。溶解液攻撃が出来るのか……このムラサキ色スライムは……

 しかも、なんか防御力も硬そうだ。


(仕方が無い。アレをやるか……)


 俺は、サウナスーツのファスナーに手をかけた。

 まさに、ファスナーを下げようとした、その直前!


「危ないっぺ!」


 森の中に少女の声が響き渡った。


 突然、木のかげから人影ひとかげが飛びだしたかと思うと、いきなり細剣レイピアでムラサキ色スライムに切りかかった。


「ちゅう~……げげげ~」


 苦悶の声を発して、ムラサキ色スライムが消滅した。


「ちゃり~ん」


 HP0ヒットポイント・ゼロサウンドが鳴った。


「すげぇ……」


 あの硬そうなムラサキ色スライムを一撃で倒すとは……


 俺は改めて、スライムを倒した人物の姿を見た。


 女の子だった。

 

 赤髪のショートカットの眼鏡っで、巨乳で巨尻で、姫騎士で、全身アーマーを装着していると見せかけて、おっぱい周辺とお尻と太ももにはアーマーが無くて、ミニスカートで絶対領域は生肌なまはだで、ぱっと見、高貴の生まれっぽかった。

 パンティーの色までは確認できなかったが……


「大丈夫だっぺか?」


 赤髪ショートカットの巨乳の眼鏡っな姫騎士が俺に言った。


「きみ、森に入るのは初めてだっぺか? あれはパープル・スライムって言うっぺ。この『初心者の森』には、めったに出現しないレア・モンスターだけど、ビギナー冒険者じゃ絶対勝てないから、逃げた方が良いっぺよ。パープル・スライムは足が遅いから」


 そしてアーマーに覆われていると見せかけて実はほとんど露出している、自分の胸の谷間あたりを指さして自己紹介をした。


ボクは、アレキサンドラ・メイン・ヒロインデス・イナカーノだっぺ。イナカーノ王国の第五王女だっぺ。アレックスって呼んでくれれば良いっぺ」


 しかもボクだった。

 ……語尾が「っぺ」ってなるのが少し気になったが……


「お……俺は、ハンドル名『ドーテー・オブ・ドーテー』だ」


「じゃあ、『ドー君』だっぺな。よろしくな」


 いきなり勝手に、あだ名を付けられてしまった。

 まったく、ジジイこと神様といい、ボクといい、何で俺に勝手な呼び名を付けるのか。

 まあ、ド直球ストライクゾーン真ん中の俺好み美少女だったから許すけど。

 語尾が「っぺ」っていう以外は。


 俺は、気を取り直して「ちゃりーん」という効果音と共にパープル・スライムが消滅した場所を探ってみた。


 ……なんと、金貨が2枚にムラサキ色の宝石が落ちていた……すっげー!


 しかし、ド直球ストライクゾーン真ん中の俺好みの美少女を前にして、ここは一発、紳士的に振るまうことにした。


「パープル・スライム倒したのはアレックスなんだから、これは全部アレックスのものだな……ハイ、どうぞ」


 金貨2枚とムラサキ色の宝石をアレックスに差し出す。


「森の中で出会ったんだから、二人は既にパーティーだっぺよ。パーティーのメンバーが得たお宝は、パーティー全員の共有財産だっぺ。山分けで良いっぺよ」


 おいおい、勝手にパーティー結成するな! ボクの姫騎士!


 ……だが、まあ、そこまで言うのなら……


「そ、そうか? 悪いなぁ。じゃあ、金貨一枚は俺の物という事で……」


 俺は、手の上に乗せた2枚の金貨とムラサキ色の宝石のうち、金貨一枚だけをポケットに入れた。


「このムラサキ色の宝石はどうする? なんか、すごいキレイなんだけど……」


 俺は無意識にムラサキ色の宝石の表面を指でこすった。


「あ! 駄目だっぺ! それは『鑑定の宝石マジック・ジュエル』だっぺ! こすったら魔法が発動してしまうっぺ!」


 アレックスが、俺に近づいて来て、ムラサキ色の宝石、「鑑定の宝石マジック・ジュエル」を取り上げようとした。


 もう遅かった。


「鑑定の宝石マジック・ジュエル」は、俺の手の中で「ポンッ」という音を発して煙とともに消滅した。


 そして……俺とアレックスのステータスが「強制的に」オープンした!


 俺たち二人は、お互いのステータスを見つめ合った。


――――――――――――――――――――

[俺のステータス]

ハンドル名:ドーテー・オブ・ドーテー

種族:地球から来たエイリアン

職業:いちおう冒険者(無職からクラスチェンジ)

年齢:高校生

攻撃力:弱い

知力:ふつうよりちょっと下

魅力:下のほうのふつう

敏捷性:まあまあ

経験値:童貞

くささ:カンスト


*** 好みの女のタイプは↓これ。***

赤髪のショートカットの眼鏡っで、しかもボクっで、巨乳で巨尻で、姫騎士で、全身アーマーを装着していると見せかけて、おっぱい周辺とお尻と太ももにはアーマーが無くて、ミニスカートで絶対領域は生肌なまはだで、パンティーは白と水色のボーダーがらで、高貴の生まれだけど、なぜか俺にれている15才の少女。

――――――――――――――――――――

 

――――――――――――――――――――

[アレックスのステータス]

名前:アレキサンドラ・メイン・ヒロインデス・イナカーノ

種族:人間

職業:イナカーノ王国第五王女

年齢:15才

攻撃力:強い

知力:けっこう良いけど天然要素あり

魅力:ちょー可愛い。

敏捷性:速い

経験値:処女

今日のぱんつ:白と水色のボーダーがら


*** 好みの男のタイプは↓これ。***

くさい男が好き。でもくさいだけの男は嫌い。でもスポーツ男子のあせのにおいは、ぐとクラクラッとするから、ちょっと好き。

――――――――――――――――――――


俺とアレックスは、二人同時に声を上げていた。

俺「うわ、好み!」

アレックス「うわ、キモっ」

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