集束、光明、覚醒

……って、たま    る かっ!



「が、あああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっ!!!!」

 

 さけ         ぶ。



 いみ   は ない。


 だけ ど……


 ぼくの なか のさいごの僕が



 眠って しまいそうになっ ていた弱っ ちい僕が、この叫びで閉じかけた瞼を開ける。

 ここ  ろが形   を、とり  戻す!


 雷に撃たれる様な衝撃と共に、僕の意識が、闇の底から僕の原風景に食らいつく!


 血まみれの、あの日守れなかったもの!

 代償に見た! 素晴らしい景色!

 

 その景色を見て、思い出す。その景色を見て、初めて気づく。

 やりたいことがある! やらなきゃいけない事がある!


――現在イマへ!


 手を伸ばす。意識を引き上げる。 


――現在イマへ!!


 眠るな、僕!! それでも悪魔を宿した器か!! もう少し頑張れば、いくらでも休ませてやる!!

 ……だから!!


――現在イマへ!!!


 混濁した意識が、ようやく目の前の現実と重なり合う。

 現実の音、現実の光を感じる。意識を閉じ込めるを振り払う!


「あああああああああああああああああああっ!! ああっ!! ああああああああああっ!!!!」


 この獅子吼で活を入れる。


 そうだ、僕はまだ死ぬわけにはいかないんだ!

 

 だってまだ僕は、

 


 ここまで来たのに、



 まだ何も、できていないんだから!!


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