縄文エスノグラフィ

のーはうず

プロローグ

ふたつあるように見えた富士山が雲に隠れた。

高台にあがり、ようやくひらけた視界。

鬱蒼とした森を歩いている間になんとなくの察しはついていたが、考えていたより酷い現実がそこには待っていた。


眼下に溢れる緑。

途切れなく萌ゆる森に切れ間はなく、文明の気配はかけらもない。


「100年、200年昔しじゃないな・・・。」


自嘲気味につぶやくと、背負っていたバッグを降ろし力なく座り込んだ。


ほんの1年ほど前にタイムトラベルして一財産つくるつもりだったが、財産どころか通貨が意味をなさない時代にまで来てしまった。

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