【聖剣の英雄伝説・第1章・26ページより】
「これが天道寺刹那の弟? ふっ、無駄死にした姉に相応しい、ゴミみたいな弟だな」
「俺は何を言われても構わない……だが、姉さんを愚弄するのだけは許さん!」
卑劣な槍使いの暴言に、英人の怒りが限界を超える。
「うおおおぉぉぉ―――っ!」
英人の姉を想う尊い心に応え、今まで沈黙していた聖剣が、真の姿を開放する。
「な、何だこれはっ!?」
恐れおののき後ずさる槍使いに向けて、英人はその真名を今こそ解き放つ。
「人々の尊き願いが悪を断つ、唸れ、エクスカリバァァァ―――ッ!」
シュゴオオオオオォォォォ―――――ッ!
「ぎゃあああぁぁぁ―――っ!」
聖なる光に飲み込まれ、悪しき槍使いは断末魔の叫びを上げて吹き飛んだ。
「これが、英人の力……」
空の暗雲までもが吹き飛び、零れ落ちた太陽の光が、英人の勝利を祝福する。
まるで一枚の
天道寺英人、彼こそがCEの魔手から人類を救う、真の英雄なのだと。
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