2章 〈異賊暴〉襲来編
1 ラノベってだいたい新しい『編』に入ると最初らへんで重要なというかイツメンになる新しい登場人物が出てくるよね……多分
★★★
――人は異世界というものを信じるだろうか。(え?ちょ待て。
ついでにもう一つ。(おーい!
――人は入れ替わりというものを信じるだろうか。(なんか一番最初と同じみたいになってんだけどー?
まぁ信じない。(うん信じようかー?)そういうのはアニメや漫画やラノベの世界だけの話だ。(うんそうだけど実際になってるからねー?)信じるわけはない。(だーかーらー!どこから始めてんの?)いやね、ラノベとかアニメとか漫画は好きですよ?(おい聞いてるか?)異世界だってあればなー!(ありますけど!?)とか入れ替わりしてみたいー!(入れ替わってますけど!?)などと思いましたよ!?そりゃ誰でも思う。(思わねーよ?)だけどさ!本当になったらマジ最悪だよね!?(なってますから!)……言おう。うん。(なんで初めからやってんの?)
「なんで俺女になってんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
その声はこの洞窟の中に響き渡った。
「わかってるわボケぇぇぇぇぇぇぇ!」
「あ、そう?」
「1回最初に言っとけば問題ねーんだよ!」
「あ、そう」
リビングにて紙芝居をしている男。それに対し可愛らしい声(嘘だけど)でツッコミをする女。爆颶蓮雄とニューヘル・ゴルン(別名は優凪ヘル)は今、爆颶蓮雄の家のリビングで紙芝居をしている。いや、一方的にヘルが紙芝居をしてるだけなのだけれども。ん?何?紙芝居してるのは男なのに、名前はヘルって?いや、何言ってんの?今までの読んでないの(笑)?冗談ですすみません。許してください!……説明しますと、『爆颶蓮雄はニューヘル女王と入れ替わってしまい、なぜか数々の異世界を救わなければいけない』という学園ラブコメファンタジーであります。って言ってもほとんど学園コメファンタジーですけどね。コメディーとか真面目にふざけすぎてます、ね。まぁこれからラブラブくる、のかな?そんなん俺に聞かれても、未来を知ってるの作者だけだから。あのガリガリにしかわからんから。って、作者って何?ガリガリって何?俺何言ってんの?馬鹿なの?アホなの?死ぬの?……もう助けて。
ヘル(俺の体)は紙芝居を破り捨ててそこらへんにポイ捨てした。後で拾っとこ。
「どんだけ待ってると思ってんだ?何で無言なんだよ。話しかけても反応しねーし」
「はいはい」
「今回のニコラス王国の件で調べたことがあって、それが――」
ドカーン!と家の外から何やら聞こえてくる。
「あ、来たようだ」
そう言って立ち上がると外に出ていく。俺も後に続き外に出る。見ると、電柱に激突した車が。その電柱と車の間に何やら人が見える。うん事故だ。
するとガガガガと人が動き出すと車を蹴り飛ばした。そしてこちらに歩いてくる。
ガチャリ。
俺とヘルは急いで家の中に入り鍵を閉める。いや、なんでかって?それは、その人がバケモンみたいな姿だったからだよ♪じゃねーよ!マジホラーだわ!バイオ★ハザ★ドのゾンビが俺ん家に押しかけてきたんだぞ!?誰だって家ん中に逃げるだろ!?
蓮雄とヘルはテンパっていた。
「おい未確認生物が
「ラジャ!」
ヘルがダー!と言って2秒で帰ってきた。はや!?
「すべて閉めてまいりました!」
「では次に――」
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」
と外からバケモノの声が。それとドアがドンドン!と力強く叩かれる。
「絶対に中に入れるなー!」
「ラジャー!」
ドアに全体重をかけて、絶対に開かないようにする。
ドンドン!ドンドン!ドンドン!ドンドン!
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!
必死に抵抗する。
バイオ★ハザ★ドだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!
くそ!くそ!このままじゃ俺達もバイオ★ハザ★ドになってしまう!
と、そのときヘルが動き出す、
「私が仕留める」
そう言ってドアから離れる。軽くジャンプしてから突進してきた。え?ちょ!そしてドアを突き破った途端、大爆発が起きて蓮雄はその爆発に巻き込まれた。遠のいていく意識の中で聞こえたのは、
『ピンポーン。爆颶蓮雄が逝きました』
あのくそジジィぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
★★★
今、全身包帯ぐるぐる巻きな者が3人テーブルに座っている。うんさっきの爆発でこうなりました。帰ってきたらあのクソ親父殺します。
「すまん、誰が誰かわからんのだが」
「謝るところそこじゃないから。ドアに激突したのを謝るべきだから」
「ふん、所詮こんな威力か」
包帯ぐるぐる巻きなので、誰が誰だかわからない。てかなんで3人もいるんだ?最後のヤツ……誰?
「あのー?すいません誰ですか?」
「ヘルだが?」
「てめぇーじゃねーよ!お前だよ!」
「ヘルだが?」
「うがぁぁぁぁぁ!」
「ちっ……しょうがねーな。滅多に使えないとっておきの魔法を使ってやろう」
「そんなのがあるのか!?絶対コメディーにならないよな!?」
「……はぁぁぁぁ!」
あ、無視ですかすみません。反論もしてくれないと悲しいぜ。
ヘルがはぁぁぁぁ!とやると、だんだんと俺らの体が緑色に光っていく。そして、大きな緑色の光に包まれたあと、目を開くと体がすべて無傷になっていた。
「感謝しろよ……って……貴様かぁぁぁぁぁぁい!」
驚いたあとにまた驚く。ヘルが目の前の男を蹴り飛ばした。え?ちょ大丈夫?
「な、何してんだヘル!」
「あのバケモノがこいつとは……」
とその蹴り飛ばされた男を見てみる。白い髪に白いあごひげ、老眼鏡みたいなものをつけ、黒のスーツ姿の男だった。……絶対こいつ執事とかそこらへんのやつだろ。絶対50は超えてるよこの男。
「さっき話していた、情報を調べてくる奴」
いや、話してた覚えないんですけど?
「がこいつだ」
「いや、全然わかんないんだけど」
「
すると闢鬼ゼロと言う男が立ち上がる。
「どうも、闢鬼ゼロと申します」
印象、名前ダサ。何闢鬼って(笑)
「ニルバナ王国の情報屋だ。今回のニコラス王国の件でこいつと一緒に行動するようにと言われてな」
「いやなんで!?」
「こいつ、剣術の達人でな。戦においてはかなりの手練だ」
「ほう?剣術の達人?」
「あぁ、貴様と同等のレベルだと思うが?……そこで、護衛という形で私につくことになった」
「どうぞよろしくお願い致します」
ペコリと礼儀正しく頭を下げる。……こんなジジィが剣術の達人?なわけないだろ。しかも俺と同等?なわけないだろ。
「というか貴様なぜあんなゾンビみたいな真似事を?」
「いえ、この腐った世界に天罰を与えようと、私の真なる力を目覚めさせようと自殺したのですが、失敗しました」
まさかの厨二病ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?中二病までついてやがるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?
厨二病というのは、『俺の右手がぁぁぁ!』とか『俺は神だ』とかアニメの主人公の真似事みたいな。
中二病というのは、規則やルールを違反してグレてかっこいいと思ったり、反社会派的に社会に対してごちゃごちゃ言うやつ。
……だと思います。違ったらごめんなさい。
「なんで死ななかった?」
「私は死なない」
「……そのゼロさん?ほんとに強いんですか?」
俺はそんなことより剣術の達人とかいうほうが気になった。
「自分で言うのもなんだが、私の神より与えられたこの力は強大だ」
「あはは……そうですか……」
「蓮雄殿、私の耳に入った情報ですが、『勇者』だと。それこで1つ、手合わせをお願いしたいのだが」
「べ、別にそれはいいんだけど」
「まぁ私の圧倒的な神の力の前では手も足もでないだろう。無様な社会だ」
社会関係ないし!?
というかこの人めんどくさい。誰かこの人殺して……
「じゃあ今から行くと、するか」
そのヘルの声が聞こえると、蓮雄は少し怯えてしまった。そこまでヘルが言うのなら相当強いんだろう。それが、1番怖いものだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます