紅い月が魅せる幻想

「穢れ」という言葉を知らない

小さな野の花に素直に『綺麗』といえる

空を舞う青い鳥に 『一緒に羽ばたいてみたい』と空を見上げる


そんな貴女は 僕の「穢れ」多き心など疑いもしない

僕を優しい紳士だとでも 思ってくれているのだろうか?


僕はそんな君を穢したいと思う衝動と 僕はその穢れ無き貴女を

このまま時間-とき-を止めてしまえたら? と思える事がある


妄想の中で 君を何度も 『如何にかしてしてしまいたい』

そう思う姿など 知りもしないのだろう


何度も夢に出てくる深紅のドレス姿の貴女

触れてしまいたい僕と誰にも 僕にさえも穢されずと願う姿


永遠の透明な氷にでも 君を閉じ込めてしまいたいと思う僕


全てはあの紅く見える月が 思わせる一瞬の幻想

それでいて どちらも僕の欲望でもある

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