第2話
産まれてこれまで人を信用した事はない。
信用してしまえば、殺す時に面倒だから。
もう、12年は人を殺してきた。
だから今更人を殺す事に抵抗はない。
自分が生き抜くため、そしてゴッドの為なら殺しなんて簡単だ。
最初に人を殺したの5歳の頃だった。
ゴッドの話によれば私が2歳の頃に親は殺されたらしい。なんで殺されたのかは知らない。教えてくれなかった。2歳からここまで私を育ててくれたのもゴッドだ。大きな建物の中に色々な年の子どもが集まっている。ざっと50人以上はいるだろう。みんな親を殺されたらしい。
だけど、こんな私達をきちんと世話をしてくれる人はいて、その大人の指示は絶対だった。けれどそんな大人より偉いのがゴッドだ。2歳の頃私もこの子達の様に大人が育ててくれるはずだったらしい。なぜか分からないが、ゴッドは私を気に入り育ててくれた。ゴッドが誰かを育てるなんて無かったらしく、大人達も私を変に縛りつけたりしなかった。その建物で学ぶ事は簡単。人の殺し方。そして行き方。大人の指示が無ければ滅多に外にも行けない。それがルール。みんな物心がついてからここにいるからこのルールがおかしいなんて思わない。外の人間の醜さもたくさん教わった。
そんな時、5歳の私は…1人の男を殺した。
初めての仕事だった。
仕事を貰えると言う事は、ゴッドに任されたと言うこと。ゴッドが殺すと決めた相手は必ずも何か裏があり正義だと教わった。
だから、私は生きる正義を身につけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます