ムラサキの想い
≪暗黒卿の館≫
ここは、同人誌『吸血鬼レンの嘲笑』の非公式ファンサイトです。
以下、チャットの過去ログ《2013分》から一部を抜粋したもの。
No name:お前達なんか、屑だから。
レンのお相手に相応しいのは私だけ。
それなのに気軽に「愛してる」とかほざくな、屑。
No name:私はレンに出会ってからずっとずっとずっとずっと想い続けて
いるんだから。レンだって、今は他の女の子を見ているけれど
どうせ、その女は必ず死ぬんだし。
レンと結ばれるのは私なんだから。当然だよね。
(以下、在室中の他のユーザーが荒れたコメントが流れる)
No name:やっぱり、レベル低いわ。
(No name 退室)
≪私の独り言を呟く部屋≫……ムラサキのブログだとおぼしきブログ
2012年 8/18(土) 一目惚れをしました。
吸血鬼のレン、あなたこそ私の運命の人だと思うわ。
あなたと目があった瞬間、本当に雷に打たれたような衝撃があったもの。
一目惚れなんて、要は外見が気に入っただけだろうと思うでしょう?
それは違う。確かにあなたは今まで出会った人の中では一番の美形で他の女に目をつけられるけれど、私がレンを好きになったのは綺麗だからじゃなくて私とレンは運命の赤い糸で結ばれているんだって、その宝石のように綺麗な紅い眼を見てわかったの。私とレンと出会うのは必然だった、って。
これから、私のレンに対する想いを綴ったラブレターを書き起こすわ。
徹夜してでも書いて、明日一番に出しに行くからね! 待ってて!
(後日、アップされたラブレター)
≪私、あなたの事が好きです。レンの事、初めて見た時から好きです。
いきなりこんなこと書いてごめんなさい。少し恥ずかしいな。
私は、【実名】といいます。レンの事が大好きな一人です。
今日は月が綺麗ですね。レンも見ていますか?
月光の中でアッサム・カルカッタオークションのロイヤルミルクティーを飲むのが、お好きなんですよね? 私も紅茶を飲んでみました。
同じものを飲んでいると思うと、とても嬉しいです。
紅茶が気に入ったので毎晩、レンの事を想って飲む事に決めました。≫
2012年 8/19(日) 返事来ないかな?
今日、郵便局にレンへの手紙を出しました。もちろん速達で。
一日でも早く届くように。
でも出した瞬間から、返事が待ち遠しくって待ち遠しくって!
手紙を読めば、私が世界中の誰よりもレンを愛しているってわかる。
私の愛が確実に伝わるはず。だから返事が本当に待ち遠しい。
早く返事が来ないかな? 早く返事が来ないかな? 早く返事が来ないかな?
2012年 8/20(月) 返事来ないかな?
早く来ないかな? 早く来ないかな? はやくこないかな?こないかな?
レンからのへんじ。手紙の返事来ないかな? レン、まだかな?
あ、そうか! レンは吸血鬼だから夜しか活動出来ないんだ!
じゃあ今頃、私の手紙を見てくれているかもしれないのね!
2012年 8/24(金) 返事が出せないのは
あの女のせいなのね?
あの女が忘れられないの? どうして? ただの普通の女じゃない。
とくに美人ってわけでもない。平凡な女じゃない。
最後なんか、レンが吸血鬼だってわかったら化け物呼ばわりしてたじゃない。
私はそんな事しないわ。あなたが吸血鬼だって構わないわ。
だって私はレンの事、大好き。愛しているんだもん。
(あの女と云うのは、レンの第一の犠牲者である
2012年 8/30(木) 返事が来た!
レンからの返事! レンの言葉!
何て書いてあったかは、私の胸の内に一生閉まっておくわ。
誰にも教えない。絶対に。これはレンが私だけに向けて発した言葉だから。
レンのためなら手間暇なんて全然惜しくないんだから。
今日も手紙を書こう。毎日書こう。欠かさず書こう。
レンの言葉を、もっと聞きたい聞きたい聞きたい聞きたい!
2012年 12/29(土) 馬鹿な女ども
私のレンに馴れ馴れしくするな、馬鹿女。
レンは私と結ばれるの。それが私にとって最高の幸せ。レンもよ。
レンだって私と恋人になりたいと思っているの。
だって手紙に返事をくれるのよ? 私の手紙に返事をくれるの!
私が出した122通のラブレターに返事をくれるの! 私達は相思相愛なの!!
(冬コミで販売された第二巻に登場する、レンの第二・第三の犠牲者である
(後日、アップされたラブレター)
≪私、今年はレンの事ばかり想っていたよ?
出会った日からずっとずっとずっとずーっとレンを想っていたんだよ。
レンは? そろそろ、私に振り向いてくれてもいいんじゃないかなぁ?
もう100通以上も手紙を出しているのに、レンは私の所に来てくれないね。
レンの彼女になったら、どんな事でもしてあげるからね。
レン、会いに来て。私がおかしくなる前に。早く早く早く早くして≫
2013年 6/26(水) ラブレター300通、おめでとう
今日、送った手紙は300通目なんだよ? どうして返事をくれないの?
私の本当の気持ち全てを綴ったラブレター。
それとも……手紙だけじゃ、物足りない? 何が欲しい?
レンが望むなら、レンの為なら血でも何でもあげるからね。
レンと付き合えるなら死んでもいい。
というか、付き合えないなら生きていても仕方がないの。
これ以上、無視されたら寂しすぎて死んじゃうよ。
2013年 6/28(金) No title
(後日、アップされたラブレターの画像。
赤いマジックで塗りつぶしており、解読不能)
何で返して来るの? 私の事嫌いになったの?
どうして? どうして? どうして? どうして? どうして?
ありえない、何で返して来るの? どうしてこんなことするの?
やっぱり手紙だけじゃ嫌だったんだね。そうだねレンは吸血鬼だもんね。
そうかーだから他の女の所に行ってたのか。ごめんね私馬鹿だから気付くのが遅くて。わかった。大丈夫。レンの為なら何でもするからね。
2014年 8/18(月) 二年目の記念日
二年前の今日、レンと出会ったんだよね。
レンの事を考えない日は、ない。特に寝る前になると……寝床に入ると自然に考えてしまう。レンの顔が浮かんでしまう。レンの言葉が浮かんでしまう。
レンの事を考える度に、胸が苦しくなって、痛くなって……どうしようもなく辛い。こうして文章を書くのも辛い。泣きながら書いたのは初めて。
レンに嫌われたくない。何でもするから、私を嫌わないで!
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