第5話 星

「ひゃあ、冷たい!」


 朝の洗顔タイムです。

 リコちゃんに用意して貰った氷水で顔を洗いました。


 毛穴の引き締め効果があるとテレビで見てから続けている習慣です。

 苺鼻よ、綺麗になれ!

 肌よきめ細かくなれ!

 正直言うと効果は分かりませんが『よし、やるぞ!』と気合が入るし、慣れた習慣をするのは身体のリズムを整えることにも繋がる気がします。

 今は他人の身体のですけどね。


 世界ツアーには行かずにブートキャンプを始めると決めたところでオリオンからいくつか課題を出されました。

 さすがにダイエットだけでは魔物退治は出来ません。

 

 まずは身体を絞る。

 これはすぐに始めます。

 言われなくてもやります、やらせてください!


 そして絞ると同時に戦闘の知識をつける。

 あと、戦闘に慣れる。

 

 これは塔に入るまでに必要な『最低限』なことで、やらなければ死ぬぞと脅されました。

 『死』なんて単語を出されると、恐ろしくて集中出来ないのでもっと違う言い方をして欲しかったですが、本当のことなので仕方ないですね。

 頑張ります、人の身体では死ねません。

 同時に私の身体も心配になりましたが、あちらはアーク達が守ってくれるので大丈夫でしょう。

 死ぬ気で守ってよ!


 まずは『重たくない課題』の方のダイエットです。

 ……いえ、このままだと成人病の何かになりそうなので案外重いかもしれません。

 なんだか私、死の香りに包まれています?

 死神の鎌が首で止まっている状態に思えてきました。

 死ぬ気で死なないように頑張らなきゃ!


「身体を絞るための運動に関してはリンが、食事については私が」


 リンちゃんがやる気を見せてくれています。

 とても頼もしいです。


「まず食事ですね。とりあえず一週間……私は鬼になります」


 『鬼』、ブートキャンプにつきものの鬼軍曹ですね。

 喉がゴクリと鳴りました。


「まずは、取って頂く水分は『水』のみ!」

「ええ!? 異議あ……」

「異議は認めません!」


 大きな声で、一瞬で否定されました。

 言い切るより前に切り捨てられました。

 え、この人誰?

 あの穏やかだったリコちゃんは何処!?


「で、でも……コーヒーとかちょっと飲みたいし、牛乳とか、適度の糖分は必要……」

「甘味は敵! 復唱願います!」

「え? え?」


 戸惑っていると、鬼軍曹の鋭い視線に貫かれました。

 今までとは別人です、怖い!


「復唱願います! 甘味は敵!」 

「か、 甘味は敵!!

「甘味は敵! はいっ!」

「甘味は敵!」

「声が小さい!」

「ごめんなさい!」


 どうしよう……もう既に抜け出したいです。

 私を除隊して!


「大丈夫か、あいつら……」


 私のことはリコちゃんに任せ、本を読んでいたオリオンが顔を顰めています。

 そんな哀れむような視線を寄越してくるのなら、助けてください!

 ああ……救いはないようです。

 リコちゃんが一睨みすると、本に視線を戻してしまいました。


「そして一週間は肉断ちです」

「……そんな! エネルギーがないと持たないよ! それは悪いダイエット方……」

「エネルギーなら……ここにたんまりあるかと!」

「ギャフ!」


 リコちゃんにお腹のお肉を掴まれてしまいました。

 やめて!

 痛いし恥ずかしい!

 酷い辱めです!


「このエネルギーを燃焼させるお食事をたっぷり差し上げますので。一週間後には燃料切れをお約束します」


 それは喜んでいいのでしょうか。

 燃料切れだなんて、やっぱり悪いダイエット方です。


 そんなやりとりの後、出された食事は……。

 

「何かの汁……とても、とても群青色です」


 驚く程食欲が失せます。

 口の中に入れたくない、むしろ出したい。

 き気がします。


「何が入っていか聞いていい?」

「お答えしてもいいですが……聞きたいですか?」

「……やめておきます。一つだけ……死なないですよね?」

「もちろん」

「なら頑張ります」


 遺書を書いておきたい気分ですが、協力をお願いした以上いらないなんて言えません。

 意を決し、スプーン一杯分を口に入れました。


「?」


 分かりません。

 これが何なのか、『液体』という以外分かりません。

 ただ、仄かに臭いです。


「獣臭い? 魚臭い? 青臭い!? 何かが臭い!」


 何かの臭さは、じわじわと身体にダメージを与えます。


「必ず飲み干してください。じゃないと効果はありませんから」

「無理……絶対無理……!」

「死にたいんですか!」


 とても大きな声で怒鳴られました。


「それを飲んで痩せなければ、あなたは死にます! 飲むか死ぬか、どっちですか!」

「飲みます……飲みますよお……」

「それでいいのです。あなたのためなのです」


『あなたのため』なんと狡い言葉なのでしょう。

 飲まなきゃ死ぬと言われましたが、飲んでも死にそうです。

 飲んだから死にそうです。


「うぅ……臭い……何か臭い……」


 せめて何臭いかだけでも定めて欲しいです。

 ああ、吐きそうです。

 込み上げて来る胸の気持ち悪さを、涙とともに飲み込みました。

 これで効果が無かったら本気で怨みます。


「うっぐ……ぐぇ……」


 乙女が出してはいけない声が出たところで、次はリンちゃんの登場です。

 運動しやすい格好に着替えました。

 こちらの世界に来た時に着ていた体操着、ジャージです。

 ジャージを見ると母を思い出し、気合が入ります。

 リンちゃんはメイド服のままです。


「燃やすぞ、その質の悪い脂肪の塊を」

「お願いします!」


 私は運動の鬼軍曹に敬礼をしました。

 すると、じーっと私を見ていたリンちゃんが呟きました。


「お前、デブのくせに呼吸と姿勢はいいな」

「グボォ……」


 その二文字は封印してください!

 私の心が持ちません!


「鼻から吸って口から吐く。腹式呼吸を意識していると引き締まる。姿勢が悪いと全体のスタイルが崩れるからな。良いところは忘れずに保てよ」


 褒められたことは嬉しいですが、余計な言葉のせいでちっとも喜べません。

 素直に喜びたかった……。


「じゃあ、身体を解してから走るぞ」

「え……最初から走るの!?」

「そうだ」


 スタートダッシュが過ぎます!

 足がガクガク震えている未来しか見えません。


「それは足に負担がかかりすぎるので止めた方が……」

「それは大丈夫だ」


 リンちゃんがそう言うと、突如暖かい風がくるりと私を囲みました。

 身体が軽い?


「十分くらいこれで身体が軽くなる」

「おお……これは……魔法ですね!? メイド魔法少女だったのですね!」


 初めての魔法体験です、不思議に素敵です!

 そして急にリンちゃんが秋葉原の天使に見えてきました。


「魔法なんて誰でも使えるさ」

「そうなの!? じゃあ、私も……!」

「それはオリオンから習え。始めるぞ。まず柔軟だ」


 余計なことは喋るなと流されてしまいました。

 悲しい……。

 でも!


「柔らかさには自信があります!」


 なんて言ったって、憧れの母は体操選手なのですから!


 座って足を伸ばし、身体を前に倒せと言われました。

 体育の時間によくする、あれですね。

 リンちゃんは後ろから私の背中を押すようです。


「ほう? なら思いっきり行くぞ? オラアアアア!」

「ギヤアアアアッ!!?」


 私は大事なことを忘れていました。

 この身体は灰原さんの身体だということを!

 痛いです、信じられないくらい痛いです。

 パキッと折れて、このままガラケーのようにパタンと畳まれてしまうんじゃないでしょうか!


「いったあああい!」

「ブヒブヒうるせえな!」

「そんな鳴き声してないもん!」

「文句言ってないでもっと伸ばせ!」

「ギャアアアアアア!」


 死にます、これ絶対死にます!

 全身が悲鳴を上げています。

 それに自分の脂肪で内蔵が圧迫されて死にそうです。


「うっ……これ、本当に死ぬやつ……」


 やっと解放されたと思ったら休む暇も与えられず、すぐに『行ってこい!』と蹴り出されました。


「走れええ! ここをとりあえず五周だ!」

「五周も!?」


 今いるのは人目を避けた城の裏手にある広い場所で、かつては馬を放して運動させていたそうです。

 サッカーが出来る広さはあります。

 一周でもキツイです。

 それに『とりあえず』ってなんですか!?


「速く走らないと魔法が切れるぞ! 切れたらその脂肪の重りをつけて走るハメになるぞ!」

「鬼ー!」


 私は身も心もズタボロです。

 何か臭い汁を飲まされ、伸ばされ走らされ……。

 生きるってツライ……。


 完全に灰になりました、この身体が『灰原』だけに……。


 そんな下らないことしか考えられません。


 浜辺に打ち上げられたトドのように横たわっていると、再びあの暖かい風に包まれました。


「楽になった……?」

「回復をかけた。『体力』は戻ったはずだ」

「魔法って凄い! メイド魔法少女凄い!」

「よし、もう一回行ってこい!」

「鬼ー!」


 魔法とは恐ろしい……。

 疲れては回復、のループ地獄。

 『もう一思いに殺して!』そう叫びたくなります。


 くたくたになって戻ってきた私を待っていたのは……。


「特製燃焼ドリンクをお飲みください」

「……」


 何か臭い汁と濁り方は一緒ですが、仄かに赤いです。

 なんとなく分かります。

 きっと仄かに臭く、仄かに辛いのです!


 口に入れた結果、やはり……。


「ほら、やっぱりそうじゃんもおぉぉぉ」

「よし、もう五週行ってこい!」

「それを飲んだので効果アップ中です! 張り切っていってらっしゃいませ!」

「鬼双子ー!」




※※※




「……」


 ブートキャンプ一日目で既に瀕死です。

 魔法があるせいで、地球では信じられない量の運動をさせられました。

 高校生活でする体育の授業を全て一日で消化させられた、そんな感じがします。

 一日で体型が変わることなんてありえないはずですが、明らかに朝より引き締まっています。


 よろよろと部屋に戻るとオリオンが居ました。

 まだ本を読んでいました。

 いいですね、優雅に一日読書。

 私はぞうきんのように絞られていたというのに……!


 私が戻ったことに気付き、こちらを見てギョッとしました。


「お前……やせ……やつれたな」

「ねえ、私生きてる? ちゃんとここに存在してる?」


 体力は回復して貰えるけれど、蓄積した疲労でふらふらします。

 今の私はまるで彷徨う亡霊。


「……今日は勘弁してやるか」


 この後、オリオン先生による魔法講座を予定していたのですが、休んで良いとお許しを頂きました。

 慈悲深きロリじじい様です。

 オリオンが部屋を出て行くのを見送り、ベッドに倒れ込みました。

 ドスンと凄い音を立ててベッドが悲鳴を上げているようでしたが、疲れすぎて気にはしていられません。

 ベッドさん、ごめんなさい。




※※※




 『ホーホー』と梟かミミズクのような鳥の鳴き声で目を覚ましました。

 ハードな運動と食事メニューをこなし、疲れていた私は、ベッドに倒れた瞬間に眠っていたようです。

 部屋には私一人、リンちゃんとリコちゃんの姿もありません。

 窓の外を見ると、月が綺麗に夜空を照らしていました。


「身体が痛い……」


 全身が筋肉痛です。

 この痛みも魔法で取ることは出来るそうなのですが、魔法に頼らず自然に乗り切った方が筋力がつくと言われ、そのままにしています。

 苦しいですが、どこか心地よい痛みでもあります。

 このペースで行くと、すぐに人並みの早さで動けるようになれそうです。

 そう思うと嬉しくなってきました。


 部屋の中にいるのが退屈だし、夜風に当たりたくて少し外を散歩することにしました。


 城の中には幾つか庭園があります。

 私がいる離れの近くにも小さな庭があります。

 あまりうろうろ出歩いていると叱られてしまうかもしれないので、そこで星を見ることにしました。


 昼間に見かけたのですが、そこは日本のしだれ桜によく似た木がベンチの周りをぐるっと囲っている、和の香りがする素敵な場所でした。

 夜もきっと綺麗です。


 こんな夜中には人はいないはずできっと貸し切りだ、そう思っていたのですが……。

 

「……誰かいます?」


 目的地にしていたベンチに、人影が見えました。


 白い人影です、あれ……透けてる!?


「ゆ、幽霊だあ!」


 ど、どどどどどうしよう!

 向こうが透けて見えています!

 絶対幽霊です、異世界幽霊です!


「うるさい」

「!?」


 幽霊が喋りました、半透明なのに喋りました!

 私はいつの間に霊と対話出来る能力を手に入れたのでしょう?

 霊感なんてものは無かったはずです。

 もしかして、灰原さんの身体が霊感を持っているとか!?


 ベンチに座っていた幽霊がゆっくりと立ち上がり、こちらを見ました。


「……!」


 私は思わず息を呑みました。

 こちらを圧倒するような空気を纏っているのに繊細さも感じます。

儚くも凜とした強さを放っている異次元レベルの美人さんでした。


 白のシャツに白のズボン、真っ直ぐで長い白い髪を後ろで編んで垂らしています。

 あ……耳の上から曲線を描いた黒い角? が生えています。

 鬼、なのでしょうか。

 瞳だけが蒼白く輝いていました。

 男性なのか女性なのか分かり辛いですが……印象で言うと恐らく男性でしょうか。

 やっぱり女性?

 うーん……背は低くはないし、男の人かなあ。

 不躾ながら胸を見ましたが……ありません。

 平地です。

 でも、ない女性も居るし……。


「……」


 白い美人幽霊は、顔を顰めて私を見ていました。

 胸を見ていたのがバレた!?


「あ、煩くてすみませんでしたっ!」


 誤魔化すように謝ると、纏っていた空気が少し柔らかくなりました。

 良かった……綺麗だけれど実は悪霊で、取り憑かれたり祟られたりしたらどうしようかと思いました。

 こんなところで何をしているのでしょう。

 もしや……ここが亡くなった場所、とか?


「ここで何をされているですか? ここに未練があるとか?」


 私が恐る恐る質問すると、白美人はころんと首を横に傾げました。

 ……可愛いです。

 可愛すぎて吃驚しました。

 きっと悪い地縛霊ではないです!

 こんなに綺麗で美人で可愛らしい人が悪霊なわけありません。

 それに圧倒されるただ者じゃ無い感はありますが、悪い雰囲気は全くしません。


「成仏できるよう、私にお手伝い出来ることはありますか?」


 今は悪霊化して居なくても、霊は「長い間この世に留まっていると自我を失うと何かの漫画で読みました。

 角は悪霊化が始まった証なのかも!?

 大変です。

 こんな美人さんが、醜くなってしまうところを見たくはありません!


「うるさいなあ」

「!? ごめんなさい!」


 『余計なお世話をしてしまった、またやらかしてしまった!』と思い、焦ったのですが……。

 美人幽霊さんを見ると笑っていました。

 どうやら怒ってはいないようです。

良かった!


「君、名前は」

「あー……考え中なんです」


 オリオンやリンちゃんに『名前がないと不便だ』と言われ、本名や灰原さんの名前以外のものを考えていたのですが良い案が浮かびません。


「ステラ」

「はい?」

「ステラが良い」


 それはもしかして、私の名前の案を出してくれているのでしょうか。


「君の目は星のようだ」

「へ? ……ええええええ!?」


 こちらの世界に来て、そんな心ときめく言葉を貰ったのは初めてです!

 いえ、向こうの世界でもありませんでした。

 ステラ……「星」!

 良い……凄く良い……私の本名は瑠奈で「月」だし、素晴らしいです!

 私の胸のど真ん中、ストライクです!


「素敵です! ステラにします! 今日から私はステラです!」

「気に入った?」

「はい!」

「……君にとって『星』は、良いものなんだね」

「?」


 どういうことでしょう。

 星に善し悪しがあるのでしょうか。

 もしかして……良い意味で言ったということでは無かったのでしょうか。


「星の輝きって、揺らめいて見えないかい? 確かに輝いているけれど、今にも消えそうだ」

「え……?」


 それは……私の目もそういう風に見えたということ?


「それに……知っているかい? あの輝いている星の中には、既に滅びている星もあるのだよ」


 美人が星を眺めながら零しました。

 私もつられるように星を見上げます。


「それは知っています。遠すぎて、光が届くには時間がかかり過ぎて――。こうやって私達の目に光が届いたときにはもう、その星は光を発していないかもしれない。……ってことですよね」

「ああ。……失っているのに輝いているなんて、虚しいよね」


 確かに。

こうやって夜空を眺めていても、滅んでいる星の光だと思うとせつないです。


「君の光は……どうだろうな」


 私の目をジッと見ています。

 幽霊とは言え、美人に見つめられると照れてしまいます。

 でも目は逸らしてはいけないような気がして、私も美人幽霊の蒼い目を見つめました。


「私は……輝いていたいです。私は生きているし、これからいくらでもピカピカに出来ると思うんです」


 蒼い目は私を捕らえたままですが、私は夜空を見上げました。

 ……綺麗だな。


「小さな光でも頼りない光でもいいから、精一杯輝いていたいです。それに……生きている間にいっぱい輝いたら、消えた後も沢山の光を届けられるかもしれません。この夜空の滅んだ星も、精一杯輝いたことをこうやって私達が見ているのだから、虚しいばかりでもないと思うんです」


 星の話を今の自分の境遇に重ねて考えてしまいました。

 どんなに頑張っても、もしかしたら帰れないかもしれない。

 元の身体に戻れないかもしれない。

 でも……。

 例え戻れなくても、帰れなくても、頑張ることは無駄じゃ無いはずです。


 いえ……駄目だったときのことを考えるのもやめましょう。

 駄目だったら、駄目だった時に考えればいいのです。


「……ステラ」

「はい?」


 考え込んでしまっていた私を、美人幽霊はまだ見守っていたようでした。

 微かに微笑むと、幽霊さんの手がこちらに伸びて来て……。

 私の額に手を当てました。


 美人に触れられるとドキドキしてしまいます。

 何かついていたのでしょうか?

 どうしていいか分からず大人しくしていると、じわじわと額が暖かくなってきました。

 何かしている……?


 そう思った瞬間、『呪い』という言葉を思い出しました。

 この世界には呪いがあって、実際に私は呪われています。


「!!」


 慌てて手を振り払ったのですが……。


「……あれ? いない?」


 美人幽霊はいつの間にか姿を消していました。

 額の熱も消えていました。

 なんだったのでしょう。

 触ってみましたが、特になんともありません。


 というか、『消えた』ということは本当に幽霊だったのですね。

 怖いとは全く思いませんでした。

 むしろ素敵な出会いでした。


 ……それにしても、まさか幽霊から名前を頂くとは思いませんでした。


「今日から私は『ステラ』。うふふふ」


 自分では思い浮かばなかった名前だと思います。

 ルナに負けないよう、ステラは頑張ります!


 そういえば幽霊さんの名前を聞けば良かったなあ。

 明日の夜もここに来れば会えるのでしょうか。

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