異世界に召喚されたら竜に憑依された件
@sakuya9737
第1話異世界に召喚されるとのこと
「ここでいいのかな…?」
彼の名前は『
年齢は18歳、身長160cm、体重45kgの痩せ型で童顔。
この容姿のせいで、街に行く度に職務質問をされるが自分でも仕方無いと諦めている。
両親は事故で他界し、現在は天涯孤独の身だけど生活にも馴れ寂しくはない。
生活は、両親の残してくれた貯金と保険金があるが別段、裕福ではないので大学には進学せず、高校卒業と同時に地元の企業に就職をしたが、そこがよくある『ブラック企業』で半年休み無しで働いたくも限界がきて退社し、現在はニートである。
しかし、よくある『働くの嫌でござる』というのではなく親の遺産を食い潰すのが嫌でバイトしつつ、新しい職を探そうと、今日は新しく見つけたバイト先の面接に来ていた。
「居酒屋『
僕は苦笑しつつ店のドアを開ける。
「すいませ〜ん!本日、面接にきた者ですが〜!」
すると奥から女性の声が聞こえる。
「あっ!は〜い!少し待ってて下さいね〜。今、仕込みで手が離せなくて直ぐに行きま〜す!」
けっこう、若い従業員さんかな?店も清潔だし、当たりの職場かも…?
「はいはい!お待たせしました♪奥にオーナーがいるからどうぞ〜!」
「げっ!!……やっぱり帰らさしていただきます…」
何で帰るかって?だって、奥から来た女性の格好がもろ天使なんだもん!!
頭には『輪っか』が浮かんで、白い『貫頭衣』を着て、背中の方には『羽根』らしきのも見える…名札には『ウリエル☆』とか書いちゃってるし、店の方針なのかよく着たな〜…それに服が緩々だからその豊満な『オパーイ』が見えちゃいそうだ!っか身を乗り出すな!ピンクの先端がチラチラ見えちゃってるよ!うん
……これは店名と格好からして居酒屋じゃなく風俗店だな!!そうと解れば直ぐに退散っと……?
「あれ…?ドアが開かない!?誰か〜!助けて〜!!」
「ふふっ♪逃がす訳ないじゃないですか〜?とりあえず、奥にどうぞ〜。」
あ〜っ…『詰んだ』か〜…これから怖いお兄さん達が出て来て嫌々、契約させられて『下っ端構成員①』として日の当たらない生活を送るんだろうな〜…
「何か色々と失礼な事を考えている気がするけど〜、もうオーナーである『神様』の部屋に着いちゃったから諦めてね〜。」
嫌だな〜…きっと、中には『禿げて肥えたおっさんがワイン片手に猫とか撫でてる』んでしょ?もう…いいよ…諦めたし…こんな事ならキャンパスライフとか楽しんでおけば良かった…
僕は溜息をしつつ、扉を開けた。
「………失礼します………」
扉を開けると、先ほど想像したおっさんが居るわけでもなく書類が山積みになった机が一つ置かれている殺風景な場所だった。
誰も居ないのかと辺りを見渡すと、書類の山の中からブツブツと文句を言っている声が聞こえてきた。
「何で、私がこんな仕事しなきゃいけないんだよ!え〜っと、何々?天国の門の改装依頼書!?新しくしたら威厳も糞もなくなるじゃん!次は〜…ペガサス馬厠増築依頼??ただでさえ、前の大戦から10000年経って平和なのに軍備費用増やしてどうするの?却下だ!」
書類に埋れ姿は確認できないが、どうやらお怒り中なのは確かなようだ。
「あの〜。すいませ〜ん…」
「んで!?次は〜?エリクサー作成場の人員増加依頼!!ふざけんな!私を手伝え!それから……エデンの園表敬訪問…?んな時間あるか〜〜!!!」
あ〜…人の話を聞けないくらいに『激おこぷんぷん丸』状態だわ…これ絶対に八つ当たりされる『パティーン』だよね…?
「すいませ〜ん!少しいいですか〜?」
「あの糞部下共が!!何時か痛い目見せてやるからな!!!」
「すいませ〜ん………」
「あん!?何だよ!忙しいのに!!そんなに『存在抹消』させられたいんか?………って?誰、君…?」
やっと、気づいてもらえたよ……けど、僕のHPは既に一桁に突入してるけどね……
「すいません。本日、バイトの面接に来ました九条といいます。」
「おー!確かウリエルがそんな話してたな〜。ごめんね!少し仕事が煮詰まってて…机も凄いことになってるし、君の隣に行くね〜。」
っと、声の主はこちらに移動して来た。
「はいはい!お待たせ〜!私がここのオーナーやってる『神様』ですよ〜!九条君だっけ?よろしくね〜。」
(次は幼女かよ……)
出て来たのは身長110cmぐらいの美少女で、黄色の帽子に同色のスモッグを着ており、どこから見ても園児という風貌であった。勿論、『オパーイ』は絶壁である。
しかし、可愛い容姿をしているが、僕には『ロリコン属性』は決して無い!
犯罪!だめ!絶対!
「ところで九条君!何時からOKなのかな〜?」
???
仕事の事だろうか?
別に用事は無いけど、この店であまり働きたくはない…けど、退路は無く、腹も括ったので今からでも働くことはできる。
「仕事の件ですよね?それなら今からでも大丈夫です。」
「ほんとうに〜?」
「はい!問題ありません。けど、風俗店は初めてなので色々と教えて頂けるとありがたいです。」
「風俗店??何を言ってるのか解らないけど、言質とったからね!!拒否権は無いよ♪」
あっ……これも駄目な『パティーン』じゃね?何か悪い笑み浮かべてるし……早まったかな〜?
「じゃあ、九条くんは今から『異世界』に行って、そこの状況を毎日、報告してくれるかな?」
「えっ…?異世界…?よく解りませんが、とりあえず嫌です。」
「はい!無理〜!さっき『言質』とったって言ったよね?これ以上、逆らうなら『存在抹消』するか『握りつぶす』よ?」
えっ??何それ…超怖いんですけど……
慌てて『エクスカリパー』を両手で隠す。
「けど、バイト情報紙には異世界に行くなんて書いてなかったじゃないですか〜!」
「ほ〜…口答えする気なんだ〜?それに情報紙には『仲良く仕事しましょう!』としか書いてなかったよね?勘違いしたのは君だよ??」
「詐欺だあ〜〜!!」
「騙される方が悪い!それと、口答えしたから『ペナ①』ね〜!」
と言い、神様は片手を上げた。
「いや〜!!『抹消』とか『種なし』とか勘弁〜!!」
「ふふっ…何を荒ててるのかしら?鏡でもみたら?」
神様が手鏡を放り投げる。
「えっ………?えっ……?何で子供になってるのさ〜〜???」
「うるさいわね〜。さっき『ペナ①』って言ったじゃない!私の力で君の時間を退行させて13歳にさせたわ。ちなみに、元に戻すには『私』しかできないので御注意を♪」
「けど、これって社会的には『抹消』されたのと同じだよね……?」
「あ〜っ…言われてみればそうね。けど、バイト終わったら戻してあげるから!」
いや…軽いよね…既に僕の心の中は涙で一杯なんだけど……
「はあ〜〜〜…もう、いいですよ。諦めました…んで、向こうで何をすればいいんですか?」
「別に何もしなくていいわ!最低でも20年間向こうで生活して、日々の状況を報告してちょうだい。」
「げっ!?20年ですか?長すぎません…?」
「それは大丈夫!君の『存在』を無かった事にしておくからし、帰ってきた時には時間軸と存在は元通りにするわ。それと豪華な報酬も用意するよ!」
お〜!報酬とな!!
20年拘束だったら、さぞ高額に違いない!
「ちなみに、何が貰えるんですか?」
「んっ?『帰還』したなら年数×1億+歩合で現金を、『残置』するなら向うで役立つ物又は現金かな。後は、仮に『死亡』した場合だけど、改めて人生をやりなおすチャンスってのでどう?けど、自殺とかしたら契約違反として『奈落』に突き落とすから注意してね!!」
爽やかな笑顔してるけど目は笑ってない…あれは、本気だな…
しかも、『報酬』があるなら当然、『罰則』もあると見た方がいいんだろうな〜。
「仕事内容と報酬は解りました。向うで20年間好きに生活して出来事を奉告する。報酬は出来高で期間の『延長』と罰則もありえるということですね?」
「ふ〜ん…少しは頭が回るようね♪罰則については、向うの世界に多大な悪影響を及ぼさなければ大丈夫だと言っておくわ。後は、悪人になろうが善人になろうが好きにしてちょうだい。」
「肝に命じておきます。それと、必要経費として向うで役立つ物を頂くのは可能ですか?」
向うの環境を始め、言語や通貨も違うだろうから、これぐらいは大丈夫だろう…
「そうね。向うはこの世界と違うから当面の生活ができる装備と資金、スキルは渡すから自分で確認してね。」
「と言うか、向うはどんな世界なんです?」
「う〜ん…文化的にはこっちの中世ぐらいかしら?けど科学は発達してないかわりに『魔法』が普通に使えるわ。モンスターも跋扈してるしね。」
おお!!ドラ○エⅢみたいな世界か!
「さて、説明も終わったし早速、旅立ってもらおうかしら?」
「えっ?もうですか…?ちょっと心の準備が……」
「悪いけど、私も暇じゃないの!たまには相手してあげるからさっさと行ってらっしゃい!」
神様が指を鳴らすと僕の真下に大穴が出現した。
「えっ……?うわあああああああああ………あああ……ああ!!」
当然、僕はその穴から逃れる筈も無く、異世界へと強制送還されたのであった。
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