第2話 活躍
「ここが異世界か」
公太郎はその世界でチート能力を持った黒いマントの双剣の勇者として転生した。自分の体に力が満ちているのを感じる。公太郎は双剣を抜いた。
「この森は邪魔だな。道を作るか」
剣を振るとその風圧だけで森の木々が吹き飛んでいき、そこに綺麗な道が出来た。
「よし、これで進めるな」
そこを通って森を抜けると、公太郎はそこの平原で魔物達に襲われている馬車に遭遇した。
「準備運動にはちょうどいいか」
公太郎は馬車を襲うその魔物達の前にさっそうと立ちはだかった。魔物の一匹がいらだちの声を上げた。
「なんだ、お前は! 俺達の邪魔をするつもりか!」
「邪魔をするつもりは無いが、俺の準備運動に付き合ってもらうぜ!」
「ふざけるな! 準備運動で終わりにしてやるぜ!」
襲ってくる魔物の一匹の攻撃を公太郎はただ立ったまま平然と顔面で受け止めた。そして、にやりと笑う。
「フッ、なるほどな。これが防御のチート能力、無敵というものか。全然痛くも痒くもないぜ」
魔物は恐れたように後ずさった。
「お前は化物か?」
「違うな。俺はチート能力をもってこの異世界に転生した勇者、主人公太郎だ!」
公太郎は目の前の魔物を軽く殴る。ただそれだけで魔物は山の向こうの方まで吹っ飛んでいった。
「さあ、次は誰が相手をしてくれるのかな? それとも帰ってママのおっぱいでも吸ってくるかい?」
「ふざけやがって! やろうども、やっちまえ!」
次々と襲ってくる魔物達を公太郎はささっとチート能力で軽く退治してしまった。
「うぎゃー!」「ぴぎゃー!」「ひでぶー!」「このままでは終わらんぞー!」「いずれ第2第3の私がー!」
「さっさと死んどけ」
断末魔を上げる魔物達をさらに炎をまとった斬撃で消し炭へと変えて、公太郎は双剣をしまった。
「こんなものか。まあ、軽い準備運動ぐらいにはなったかな」
「あの、助けてくれてありがとうございます」
馬車からお姫様が降りてきて公太郎にお礼を言った。美しい少女のようなお姫様だった。
「実はさきほどの魔物達は我が国の騎士団が総出でも倒せないほどの強さだったんですけど、あなたはとても強いんですね」
「まあね」
「ぜひ、我が国に来て王の頼みを聞いてください」
「オーケー、ここで知り合ったのも何かの縁だろうし、行ってやるよ」
「では、この馬車に乗ってともに城へ参りましょう」
そして、公太郎は姫とともに馬車に乗ってお城へ向かった。
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