異世界見聞録(仮)
がしゃどくろ
異世界召喚!?
私、桐生奏は何処にでもいる、ごくごく普通の高校1年生。
そう、その筈だ...!
私はついさっきまで学校の教室にいたはず。断じて日本ではお目にかかれないような人達に知り合いなどいないはず!
あ、詳しく言うと、白を基調とした神官風のローブを纏ったおっさん共やきらびやかなドレスを纏った少女だ。
そして何より
「この世界をお救いくださいませ!勇者様方!」
私は勇者なんかじゃないぞ!?
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少しだけ落ち着いた所で周囲の確認をすることにした。どうやら、本当に日本ではないようだ。いや、まず地球ではないだろう。美しく、凝った装飾のあしらわれた円柱に支えられた、ドーム型の天井。そして、足元には地球のどの国の言語でも無い文字や記号で書かれたラノベでよくある魔方陣。この事から推測されるのは、まぁ一つだろう。
(俗に言う『異世界召喚』って奴か...)
厄介な事に巻き込まれたな...。他に知り合いがいれば楽なんだけど...。そう思って、周囲を見回してみると、同じ学校の制服を着た、男子二人と女子が一人いた。
「ゆ、勇者ってどういうことだ!?」
その男子の内の一人が私(私達)を勇者呼ばわりしてきやがった少女に尋ねる。
「あ、申し訳ありません。その事につきましては、国王陛下からご説明いたします。宜しければ私に着いてきて頂けませんか?」
謝罪してくる少女の顔色は悪く、足元もおぼつかない様子で立っているのもやっと、といった様だった。
その様子に全員が気づいたのだろう。他の三人は少女に着いていくことにしたようだ。無言でこちらにアイコンタクトを取ってくる。
まぁ、従う他ないか...。軽く頷くことでOKの意思を返し、少女に従うことにする。どうなるかは大体予想はつくが、一応の説明は聞いておくにこした事はない。
私達は少女の先導で国王の待っているという【王の間】へと向かった。
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