第7話 騎士団の詰め所みたいです
盗賊を倒した俺は、商人の馬車に乗っていた
「兄ちゃん、さっきは本当にありがとな」
「いや、丁度街に行くための道を知っている奴を探していたところだからな、WINWINな関係ということだな」
「うぃんうぃんはよくわからないが、そういってもらえると助かるぜ。ところで珍しい服を着ているが…兄ちゃんは冒険者なのか?」
「俺は田舎の村から出てきたばかりでな、とりあえず街に行って冒険者にでもなって生活費を稼ごうとしていたんだが、そこでおっちゃんが盗賊に襲われてたんで、助ければ街へ案内してくれるかも知れないと思って助けたわけだ」
「そうか、兄ちゃんも苦労してるんだな。俺の扱いはひどいが(笑)」
どうやら俺は商人と仲良くなれたようだ。
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そして街に到着した俺たちは検問の列に並んだ
「そういえば、兄ちゃんは金や身分証なんてもってないよな?」
「あ、そういえば、俺は無一文だった。どうしようかなぁ」
「まぁ、兄ちゃんは俺の恩人だからな、仮身分証発行の金は出すぜ」
そう言って商人は小銅貨2枚を俺に渡した
「おぉ、ありがとな!おっちゃん!!」
「おっと、そろそろ俺の番だな。じゃあ兄ちゃん、何かアイテムが欲しくなったら俺の店に来てくれよな!割引するぜ!」
「あぁ!いろいろと世話になったな」
「兄ちゃんは命の恩人だからな、これくらいはしないと撥が当たるってもんだぜ!じゃあまたな!!」
そう言うと商人のおっちゃんは検問の兵士の方に歩いていった。
商人のおっちゃんがいなくなってしばらくしてから俺の検問の順番が回ってきた
「身分証を出してくれ」
「俺は身分証を持っていないから、仮身分証を発行してくれないか?」
「分かった、仮身分証の発行代金は小銅貨2枚だ。」
俺は言われた通りに小銅貨2枚を検問の兵士に渡した。
「先ず、この水晶に手を翳してくれ。賞罰を確認する。」
俺が水晶に手を翳すと、水晶が光った
「ふむ、盗賊を何人か討伐したようだな。後で騎士団詰め所に行って賞金を貰ってくれ。後は特に言うことはない。これが仮身分証だ、1ヶ月以内に更新するか冒険者登録しないと捕まるから早めに登録することをおすすめするぞ。それではペルセ街へようこそ」
こうして俺は無事にペルセ街に入国することができた。
「とりあえず騎士団の詰め所に行って賞金でも貰ってくるかぁ……でも、詰め所の場所が分からねぇ!」
詰め所の場所が分からなかった俺は近くの店に入って詰め所の場所を聞くことにした。
「いらっしゃい、どんな商品をおさg…さっきの兄ちゃんじゃねえか!困った感じだがなにかあったのか?」
と商人のおっちゃんは心配そうに聞いてきた。
「騎士団の詰め所が分からないんだが、どこにあるか知っているか?」
と、俺が聞くと
「騎士団の詰め所ならこの店を出て左に曲がって暫くまっすぐ進むと突き当たりにあるぞ。ちなみに冒険者ギルドはその隣の隣だ。」
「おぉ、ありがとなおっちゃん!じゃあ、とりあえず詰め所に行ってから冒険者登録してくるぜ」
俺はそう言って騎士団の詰め所に向かった
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「おぉ、ここが騎士団の詰め所かぁ。すごく立派な建物だなぁ」
などと独り言を言いながら詰め所に入っていった。
「あのぉー、検問の兵士に詰め所にいって盗賊討伐の賞金を貰えと言われたんですが」
そう俺は受付の兵士に話しかけた。
すると、
「あぁ、とりあえずこの水晶に手を翳してくれ」
と、検問の時よりも二周りほど大きい水晶の前に連れて行かれた
そして、俺が水晶に手を翳すと倒した盗賊のグループ名と盗賊の地位が表示された
すると、それを見た受付の兵士の顔色が青くなり、
「まさかこの盗賊団は…。兄ちゃん、この盗賊とどこで戦った?」
と聞いてきた
「門から森に入って馬車で40分位のところだったと思いますが」
そう俺が答えると受付の兵士は、
「少し待っていてくれ」
と言って部屋から出て行った
暫くしてから兵士は、老人を連れて部屋に戻ってきた
「若者よ、これは盗賊4人の討伐報酬とその盗賊団の発見の報酬じゃ」
そう言って老人はかなり重い麻の袋を俺にを渡した
「盗賊4人と盗賊団の発見にこんなに報酬を貰っていいのか?」
と、俺が聞くと、受付の兵士が
「この盗賊団は、つい先月にこの街を襲った盗賊達で、まだ足取りが掴めていなかったんだ。盗賊団の発見をしたて感謝する」
そう言うと老人が
「あの盗賊の幹部を倒すとはなかなか強いのぅ。御主といつか手合わせをしてみたいもんじゃのぅ」
と言っていたが、俺にはあの盗賊がそんなに強いとは思えなかった
後で聞いた話だが、この盗賊団は先月この街で大暴れして町民約40名が攫われたらしい。
いろいろあったが俺は騎士団の詰め所を出て、次の目的である冒険者登録を行うことにした。
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