わたしシンデレラ。焼き芋が大好きなんです。

@pochay78

第1話

わたしシンデレラ。焼き芋が大好きなんです。

じつは私こーんな特技があるんです。

わたし、あのーそのーえっと言いたくないんですけど言いますね。私って。おならを自分の好きな香りにだすことができるんです。これには家族も大喜び。私は家族のひっぱりだこです。あなたみたいなハンサムな人に言うのが恥ずかしいんですけどね❤


この前こんな手紙が家に届きました。舞踏会のお知らせです。王子さまに会えるんだって。でもね私あんまり楽しみにしてないの。何故なら私って、

ぶす

なんです。可愛がってくれるおばあちゃんには、ワニと剣玉?に愛嬌を足した顔って言われるの。

今日のお母様のいいつけは、洗濯物の手洗いと、ご飯と屋敷中の窓の開け閉めそれから本棚の整理です。おかあさまとお姉さまの服はレースのついたものが多いので手で優しく

もみ洗いをします。そして洗濯物にはおならでバニラの香りをつけていくんです。

あらなんだかおならがでなくなってきたから焼き芋をたべましょと。


「シンデレラ!」お母様に呼ばれました。「今日はおばさまの家にいくからムスクの香りをつけとくれ。」

「はい、お母様!」

「ぷぅ」

 そうするとお母様が「ありがとうシンデレラ、義理の娘ですけど愛してるわ」

とうれしい一言を言ってくれたの。

次はお姉さま

「しんでれら~」町一番可愛いといわれるロザンナ姉さまが呼んでいます。「ハローお姉さま」「シンデレラ、髪の毛を結ってちょうだい。できないの~」あまえんぼしてもかわいいお姉さまの大きな目と細い鼻筋を見ると私はいつもうらやましくなるの。「はいできあがり、強く結っといたから動いても大丈夫だと思うわよ。」とどっちがお姉さんかわからないけど。「ありがと。シンデレラ大好き!」お姉さまに抱きつかれちゃった。

「シンデレラ」さいごはおばあさま「シンデレラ本を読んどくれ」おばあさまに本をひととおり読んであげるとおばあさまが「これはおばあさまが若いころおじいさまにもらったネックレスだよあんたにあげる」とプレゼントをくれたの。

今憂鬱なのはお城の舞踏会のことなの。おしゃれしたってちっとも似合わないんだもん。

毎朝鏡を見る前に顔が変わってればいいのにと思うんです。


(王宮)

 「いったいどうしたらいいんだ。」国王がつぶやいた。

 「王子が鬱とは。」

 今日は舞踏会。お姉さまはものすごくはりきってるみたい。真珠色のドレスがとても良く似合っているの。

私は緑いろのドレスを着ていくの。

お姉さまとお母様とお城につくと門番に名前を言って入場したの。お城には年頃の女の子がいっぱい呼ばれているのよ。

ひとりひとり若い女の子はなまえを呼ばれ王子さまにお目見えするんだけど王子さまはものすごい美人にしかおじぎをしないの。とうとうロザンナお姉さまの番。おじぎはされないけど会釈されたみたい。

そしてとうとう私の番。すると王子様はものすごく眠たそうな顔をしてたから思わず私はラベンダーの香り(アロマテラピーでは良く眠れるようになると言われています)のおならをしたの。「ぷう」そうすると王子様私の方に頭を垂らしてきたんです。眠気が来たのね。でもこのまま眠ってはいけないと思い「ぷう」私はレモンとペパーミントのおならをしたの(疲れがたまっている時によいといわれます)。すると王子さまはしゃきっとなって私に言ったの「あなたの香りはとても素敵ですね。」「ちょっとお話しませんか。」「よろこんで」と言って私はそれを受けたの。王子様とはなしをしていくと王子様は眠れないしやるきもでないというんです。それで私は「ぷう」グレープフルーツとサンダルウッドとクラリセージ(やるきがない時にいいと言われています。)を調合した匂いをだしたら。王子様がやる気の満ち溢れた顔になったの。それから王子様といろいろおはなししていたらもう真夜中。私はおねえさまとおかあさまと家に帰りました。


「おまちどう」郵便配達のバイクの音がしたわ。きたきた!「王子様の招待状が来たわ。」王様はまた若い女性をあつめて王子様とお見合いさせるみたい。しかも今度は王子様の気に入った子だけらしい。ロザンナ姉さまと私は両方ともよばれたみたい。

 王子様のお誘いの日にお城へ行くと、王子様はこの前よりずっと顔色が良くて、いい顔になっていたのよ。アロマテラピーが効いたのかしらとか思っていると王子様の「シンデレラ」と呼ぶ声が聞こえたの、私はすぐにふり返ったんだけど、王子様は私の方ではなく別の人を呼んでいたの。その人はシンプルな純白のドレスを着ていて広いひたいに華奢な鼻、そしてその瞳、ものすごく優しそうな瞳をしていたの。こんなにきれいな人初めてみた!おうじさまはその人にさかんに声をかけてるの、その人の声はすずよりたかくてはにかんで聞こえます。こんなきれいな人がいるなんて。王子様はその人のことを「シンデレラ」と呼んでいるのよ。私と同名なのね。しばらくして王子様は王様に呼ばれて席をはずしたの。その間私じゃないシンデレラはほかの女の人に「なによぶす」とか「めだってんじゃないよ」とかいわれだしたんだわ。「ぷう」だから私はスイーツの香りのおならをしたの。そうするとみんなが「デザートがでるのね」などとわたしじゃないシンデレラのことはほっといておしゃべりをはじめたの。私は私じゃないシンデレラに話しかけてみたの。彼女はきらきらする靴をはいていてよくみてみると透明なガラスでできた靴だったのよ。「こんにちは~!あなたの履いてる靴すっごくきれいね」と私ははなしかけたの。その人は「こんにちは」と短くへんじをしたの。そのこえがさざなみのようなさわやかさをもっているの。私は「今日はご家族は?」と聞いたのよ。そうすると「かぞくは、、、かぞくなんて」と言ってその人は暗い顔をしたの。それで私はその話題をさけるために「ねっなんの香りが好き?わたしが出してあげる」といって質問したの。「ぷう」そのひとがこたえないからオレンジのかおりのおならをだしたの。彼女は笑顔になって「まあ素敵。いいですねそんな特技があって」と、とっても素晴らしいにっこりした笑顔をみせてくれたのよ。その日の前半王子様は他の人には話かけないで、私じゃないシンデレラとばかりお話していたのよ。でも真夜中の12時になる前に彼女は急いで帰ってしまったの。馬車とともに。それから王子様は私とロザンナ姉さまのところにきてアロマテラピーの話をしてもりあがったのよ。

 (王宮) 困ったことがおきたぞ。大臣がつぶやいた。

     なぜあの家に彼女がいないんだ。

 王子様から携帯に電話がかかってきたの。私じゃないシンデレラがいるべき家にいないって。それで私は彼女の家に王子さまと一緒に出向くことになったの。その家につくと、怖そうな顔した女の人たちがいたのよ。一人は50過ぎ、もう二人はわたしとおなじくらいの歳の子がふたり。三人がさかんにシンデレラなんていないっていうのよ。でも私じゃないシンデレラの家だって調べはついているんですって。あれ、今オレンジの香りがしたの。「いい香りですね」とわたしがいうと、いきなり血相を変えて「もう帰ってくださいな」なんて三人がいいだしたのよ。王子様は不審に思ってオレンジの香りのするところまで嗅ぎ分けたの。そこのドアをあけると、わたしじゃないシンデレラが口にガムテープをはられて腕を縛られてとじこめられていたの。ぶるぶるふるえて顔色が真っ青でとても衰弱してたのよ。あとで聞いた話なんだけど彼女はこの前私がだしたオレンジの香りが気に入ってオレンジのアロマエッセンシャルオイルをつけていたんだって。


 そして一カ月後王子様とわたしじゃないシンデレラの結婚式があげられたの。


 結婚式のその日お城からの帰りにお母様とお姉さまと夕日を見に行ったの。すごくきれいな夕日で、こんなにきれいな夕日が見れるのは私が幸せだからなんだわと思ったの。私じゃないシンデレラもこんなきれいな夕日を王子様と一緒に見られたらいいなとおもったのでした。


こんにちは〜〜

宜しければ感想下さいね☆

どんなものでも大丈夫でつよ






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

わたしシンデレラ。焼き芋が大好きなんです。 @pochay78

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ