学び舎にて使い魔は出づ

弓咲タラオ

桜舞う始業式

桜舞う始業式 #1

 

 それは、美しい銀髪であった。


 昏い夜に浮かぶ三日月。遠く空に散らばる小さな星々。それはその中のどれよりも、輝いて見えた。


 驚愕と戸惑いの中、あどけなくも儚い声は静かに告げる。


 ──「私を貴方の使にしてください」と。


 

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