「消雲夢談」

消雲堂(しょううんどう)

第1話 「湯島」

こんな夢を見た。


義弟らしき男性と所沢か西武線の東村山とかで催される誰かの葬式に行く約束をする。ドラマのように義弟の顔が映し出される見たことがない顔だぞ。千代田線の湯島駅から向かおうと思うが、雑用や仕事が忙しくて遅刻しそうだ。義弟から電話があって僕が「遅刻する」と言うと義弟が驚いている。


池袋まで向かおうとするが、本郷三丁目から電車に乗った方がいいのか御徒町まで歩いて山手線で池袋に向かうか迷っている。本郷三丁目や御徒町まではだいぶ歩かなくちゃならないのだから。


ようやく仕事を終えて、慌てておしゃれして上着の上に赤い毛皮のコートを着る。葬式に行く格好じゃないよな。雑誌出版社か芸能事務所に務めているみたいだ。

狭い更衣室の中に網にハンガーがいくつもかかって自分の服をみつけるのが、また大変な状況。

やっと抜き出すと赤いコートにマフラーにバイク用の皮手袋をはめる。

するとそこに男性アイドルがじゃれついてくる。笑いながら彼に「じゃあ言ってきます」と戯けながら何度も言う。


慌てながら出かけるが、道を間違えて山の採石場らしき場所に出てしまう。眼下に見える町なみ。さらに慌てて来た道を戻る。ふと気がつくと、赤いコートをきていないし、スーツの上着がなぜか肩に引っかかっている。


山手線で行こうと御徒町間で戻ろうとすると、

間に合わないかもしれないので本郷三丁目の駅に行く

見たことがある風景、三叉路を境に駅が二つ、どちらに行こうか?

町角に店、小川が流れる。

裏に道があり、写真スタジオなど、写真に撮りたい街並みだ。

しばらく歩いていくと湯島の駅のような地下駅があり、地下に降りる。


すると会社の女の子たちが地下鉄の駅にいて。

「あ、わたなべさん、コートをお忘れのようだと店から電話がありました」と本田翼が言う。「どうして丸ノ内線とか鉄の駅で君たちと…しかも僕がコートをわすれたという電話が君たちの公衆電話?かかってくるのか?」と疑問を思って言うが、夢だからしかたがない。


「赤いコート似合うかな?」と聞くと「似合っていますよ」と言うので、「ありがとう、僕の格好に注目してくれているんだね?」と大げさにおじぎする。

一人の女の子が子供を抱いている。ベビーカーをのぞきこむとリアルな人形のような赤ちゃんの顔が見えた。


「こんなことしてて、葬式にはもう間に合わない」と叫んで起きる。夢だったのかっていうから意識して目を覚ましたのだよ。

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