■Hope  009


・ネイサン(Nathan Taylor)

「でも、そこまで知っているなら、もう少し早めに呼びだしてもらえれば、僕としては落ち着いて、いや、ヒーローの衣装で助けに来たんだけどね。

ちょっとラナの人工ニューラルネットワークの伝達速度が若干遅いんじゃないかい?ハハハ」


守護妖精同士のつながりについて知らなかったネイサンは、レイ(Rey)がそのことについて話してくれていなかったことが残念で、ちょっとラナをからかった。


「まあ、その生ゴミのアクセサリーをわざわざお付けになる時間をとらなければ、“メアリーの安全を最優先させつつ大切なバックの絶対奪取阻止“ミッションも発動されませんでしたし、

私も叩きつけられずにすんだのですが・・・」

ラナ(Lana)は小悪魔のよう舌を出して見せた。


「はいはいすまなかったな。でもレディに会うための最低限の身だしなみさ。ヒーローの衣装に着替える間もなく急に呼び出されたんだからね。

これ以上気の利いたものが見当たらなかったんだ」


「はい、最高にCoolです。ネイサン。

やはりレイ(Rey)の言った通り、ネイサンは機転もよく利かれますね。そして賢い方です。


今回のようなケースは初めてでしたので、マニュアルが存在していませんでした。

基本的にレイ(Rey)を知っていることは表に出してはいけなかったのですが、私の独断であなたに私たちの関係性をお話ししています。

つまり

レイ(Rey)が守護妖精同士のつながりを話していなかったのは、まだその段階に進んでいなかったららだと思います。

ですから、このことはここだけの話にしておきましょう。


そして

あなたは、たぶん始まりは偶然だったにしても、レイ(Rey)との出会いによってこれから多くのデジタルフィールドの情報を知ることになるでしょう。

2010年前後にインターネット上にある多くの有名なサーバーをもつ Google・Apple・Microsoft・Facebook・Yahooなどにダイレクトにアクセスし、極秘に情報収集していたプロジェクト“PRISM”などは子供のお絵かきに思えるような事由が、今このフィールドでは起きています。

レイ(Rey)は恐ろしく有能な守護妖精です。

そしてあなたはその彼に選ばれたのです。

信じてあげてください」


・ネイサン(Nathan Taylor)

「ああ、じゃあ僕はきっと死なないね。永遠に」


・守護妖精 ラナ(Lana)

「そうですね (;)」


・ネイサン(Nathan Taylor)

「今日は一生忘れられない最高な日になったよ。出会えてよかった。」


・守護妖精 ラナ(Lana)

「私たちもです」


ラナがやっと戻ってきた・・・


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