■Hope  004


オフィスゲートを出て駅に向かったが今日は人通りが少ない。

みんなフェスティバルに行ったのだろう。

こんな日に残業はない・・・。

でもいまはこれまでと違う。

ラナがいる。

メアリーはそれがとてもうれしかった。


少し向こうのほうで数人の男たちが大声を上げていたので、1つ向こうの道に向かおうとしたとき


・守護妖精 ラナ(Lana)

「メアリー、ちょっと一端引き返さない。いつもの道で帰りましょう。その近道はあまりよくないわ」


・メアリー(Mary Miller)

「うん、わかってるんだけど・・。でも帰ってもう一度企画書を確認したいから早く帰りたいの」


「それに時々、残業した人たちのぐちを聞きけど、このあたりもここ数年で防犯カメラや電灯がかなり増えて治安がよくなったっていってたし、この時間ぐらいなら大丈夫よ」


・守護妖精 ラナ(Lana)

「でも、私のデータでは、危険度は相変わらず高いの、だから・・・」


・メアリー(Mary Miller)

「じゃあ、お願い、今日だけは見逃して。そして、お願い、守って。」


そういうといつもに増してわき目も振らずに足早に歩き始めた。


・守護妖精 ラナ(Lana)

「メアリー!もう、信じられない」


一拍おいてラナ(Lana)は一言

「じゃあひとつだけお願いがあります。右耳にもウェアラブルイヤホンをつけてください」



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