飛べない澄子の声
近藤近道
1 飛べる
「澄子、大樹君、おかえり」
大きな声で上から呼ばれた。高井大樹がマンションの五階の辺りを見上げると、空を飛んでいる下前洋子の姿が見つかった。洋子はベランダの手すりに寄りかかった状態で浮かんでいて、二人に手を振ってくる。
「また飛んでる」
ほとんど車の通らない道を大樹と並んで歩いていた下前澄子はうんざりとした調子で言うと、見上げることをやめて前を向いた。早足になった澄子の通学鞄が前後に大きく揺れる。二人は幼馴染であった。
「買い物の帰りかな」
大樹が上を向いたままそう言った。洋子は黒いトートバッグを持っていた。そのトートバッグはいつもスーパーに買い物へ行く時に洋子が使っている物だった。
ジーンズを履いている洋子の脚は細長く、それは遠くから見ている大樹にもよくわかる。
洋子も澄子も綺麗と言われる外見をしているが、洋子は遠くから見ても美人に見えるほどスタイルがいいという点で、娘よりずっと美しかった。茶色を明るくしたような色に染めた長い髪の毛も似合っている。
洋子はトートバッグを抱きかかえると二人に背中を向けながら上昇していき、手すりに片足を乗せた。その片足で跳ねるとゆっくりと落ちてベランダに足を着けた。
大人なのに飛べることを見せつけるように、そういうパフォーマンスをするのだ。
パフォーマンスをしっかり見ていた大樹に、洋子はまた手を振った。大樹は手を振り返したくなるのだが、澄子がいるからそうすることができない。大樹は洋子に向けて、軽く会釈だけする。
飛ぶこと自体は珍しいことではなかった。人間は軽くないし翼もないのだが、どういうわけか大体の子供が五歳から八歳の間に飛ぶことを覚えてしまう。
飛ぶのは簡単で、飛びたいと思っているだけで好きなだけ飛んでいられる。体をどう動かしても落ちることはなく、上下左右自由に移動できるから、飛ぶと言うよりも浮くと言った方が相応しい能力だった。しかし誰もが子供の頃には飛ぶと言っていたから、そのまま飛ぶと言うのが一般的だった。
普通は中学生になる前か後くらいにその力を失って飛べなくなってしまう。しかし稀に飛ぶ力を持ったまま大人になる人がいて、洋子はそういった飛べる大人の一人だった。
上を向いたまま歩いていた分遅れていた大樹は早足で歩いて澄子の横に並ぶ。
大樹も澄子と同じマンションに暮らしていた。住んでいる階も澄子と同じ五階だ。五○五号室に澄子は暮らし、大樹は五○四号室に暮らしている。
澄子と大樹はエントランスのインターホンに四桁の暗証番号を入力して、マンションの中に入る。そして正面にあるエレベーターのボタンを押すと、三階にいたエレベーターが一階に向かって降りてくる。
「ごめん、今日もそっち泊まらせて」
エレベーターのドアが開くと、苛立ちを抑えきれなかった低い声で澄子は大樹に言った。大樹は五階のボタンを押して、
「いいよ」と答えた。まるで消しゴムを貸してやるくらいのことであるような、あっさりとした言い方だった。
澄子は五○五号室を通り過ぎて大樹の後を付いてくる。そして二人で五○四号室に入る。
玄関には水色のリュックサックが置いてある。澄子が大樹の部屋に泊まる時に使っているリュックサックだ。
入りきらないくらいに物が詰め込まれているのが、いびつな膨らみからわかる。チャックが開いており、大きくて収まらなかったシャチのぬいぐるみが顔を出していた。
玄関からリビングまでを直線で繋いでいる廊下の右手側に大樹の部屋があるが、部屋には寄らないで通学鞄を持ったままリビングに入った。
リビングはクーラーで冷やされていた。涼風を圧縮して固めたような冷気に二人は、涼しい、と声を上げる。
戸を外したためにリビングとその手前にあるダイニングキッチンは一つの広い部屋になっている。敷居がリビングとダイニングキッチンの境界線として残っていて、奥のリビング側には白いソファがある。
そのソファに座ってテレビを見ていた大樹の母の明恵が、
「おかえりなさい」と二人に顔を向けて言った。
「ただいま。お邪魔します」と澄子は明恵に会釈した。
大樹はキッチンに入って、冷蔵庫の中にある筒状のポットを取り出す。中身は麦茶だ。
その麦茶をマグカップに注いで一息に半分ほど飲んだ。そして澄子のマグカップにも麦茶を注ぎ、自分のマグカップにも注ぎ足す。
「ごめんなさい。今日も泊めていだだきます」
テーブルの傍に置かれたままになっていたクッションを座布団代わりにして腰を下ろしながら澄子は言った。明恵が座っているソファの前にはローテーブルがあり、そこには借りてきた映画のDVDと、紅茶の入ったガラスポットと皿に盛られたビスケットが置かれていた。
「うん。了解しました」
澄子が丁寧に言ったのと同じだけ丁寧に明恵は言って頭を下げた。澄子は、ありがとうございます、と言うとビスケットを一つつまんで食べる。
映画はもう見終わったらしく、明恵はワイドショーを見ている。
明恵の借りてくる映画のほとんどは外国のものだった。そして映画に興味のない大樹や澄子が知っているような有名な作品を借りてくることはまずなかった。
「わかる?」と澄子はディスクを大樹に見せた。
「いや」
ディスクを見る前に大樹はそう答えて、澄子のマグカップをテーブルに置いてからディスクに書かれている文字を見た。
やはり知らない映画だった。タイトルから推測しようにも、おそらくアクションやホラーではないだろう、ということくらいしかわからない。
「アクションとかホラーとかではないね」と思ったことをそのまま大樹は言った。
「私もそう思う」と澄子が言うと、明恵も「私もそう思う」と澄子の言い方を真似した。
「明恵さんは見たでしょう」
「まあね。アクションでもホラーでもない。どっちもあんま好きじゃないし」
確かにホラーは見たことないな、と大樹は思った。幼い頃は母と一緒に映画を見ていた。見た映画の場面はほとんど思い出せないが、ラブロマンスが多くて退屈だったという記憶がある。一方で怖い思いをした記憶はない。
明恵はテレビの方を見ながらビスケットを取り、食べた。CMに入ると明恵は二人に、
「そうそう、さっきやってたんだけどね」と言って、少しばかり興奮した様子で芸能人の結婚のニュースを知らせた。
男の方は何年も前からテレビで活躍しているアイドルだった。女性の方は名前を聞いても顔が思い浮かばず、誰それ、と大樹は言った。明恵はドラマとかに出ている有名な女優だと言って、さらに容姿を説明するのだが大樹も澄子もわからなかった。
「嘘でしょう」と明恵は驚いた。「物凄い大ニュースなのに」
大樹は自分のマグカップと通学鞄をダイニングの方のテーブルに置き、椅子に座る。
「とっとと終わらせちゃおう」と大樹は澄子に呼びかけた。
澄子は麦茶を一気に飲むと、ポットに残っている紅茶をマグカップに注ぐ。
「それ、冷めちゃってるよ」と明恵は言った。
「その方がいいです」
澄子は通学鞄とマグカップを持って立ち上がり、大樹の隣の椅子に座ると、
「そうだ、今日も私がご飯作りますね」と挙手して明恵に言った。
「今日もいいの? それじゃあお願いしちゃおうかしら」
明恵はにっこりと笑った。澄子も同じように笑って、
「任せてください」と答えた。
大樹と澄子はテーブルに置いた鞄を開き、クリアファイルから英語の宿題のプリントを出した。このところ毎日のように英語の宿題が出ている。試験が近付くとその英語の教師は復習になると言って宿題のプリントを配るのだ。
夜は澄子の趣味の時間だから、その前に宿題をやってしまうのが習慣になっていた。二十一時になれば澄子は屋上へ出る。
いつも出される宿題のプリントが復習になるのなら、英語はそのプリントだけやればいい。
それが期末試験に向けて勉強の計画を練った時に二人が出した結論だった。大樹も澄子も英語は苦手な科目でやる気が起こらないので、それ以上のことをするつもりになれなかった。
「これ全部やるの?」
筆箱からシャープペンシルと消しゴムを出してプリントの横に並べながら大樹は言った。プリントのサイズはA3で、六枚あった。ホチキスでまとめられた五枚と、そうでない一枚がある。五枚の方は一週間後に提出することになっている。一枚だけの方のプリントは明日提出する物だ。
「一枚の方をまずやろう」と澄子は言い、それからホチキスでまとめられたその五枚のプリントをめくって問題の数をざっと見た。「こっちは半分で」
普段はロッカーにしまっている教科書とノートを持って帰ってきたから、プリントの問題を解くのに苦労はしなかった。ほとんどが教科書に載っている文章の一部を空欄にして、和訳された文章を見てその空欄を埋めるという問題であった。そのため答えが思い浮かばなくても教科書を見れば答えを見つけることができる。
少し考えて答えがわからなければすぐに教科書の文章を写したために、半分までやって終わりにするつもりだった五枚組のプリントの問題の答えは、三枚目の最後まで記入できてしまった。
予定より進んでしまって、これで復習になっているのだろうかと大樹は心配になった。教科書を見て空欄を埋めただけに思えて、勉強をしたという感じがしなかった。
これ以外にももっと勉強した方がいいかもしれないと澄子に言う。
「じゃないとテストの点数がやばくなりそう。これ、ただ教科書の文章写してるだけだ」
「そうかもしれないけど、面倒くさいよ」
いつも通り英語の試験がある前の日に、教科書の文章とノートに書いたその文章の和訳を読めば十分だろう、というようなことを澄子はプリントや教科書を鞄にしまいながら言った。これまでもそうやって平均点に近い点数を取れているからそれで大丈夫だという理屈だった。
「今回も平均点でいいじゃん」と澄子はこれ以上つまらないことをしていたくないといった感じで言った。
「私も別に平均点でもいいと思う」と二人の会話を聞いていた明恵が大樹に言った。明恵は取り込んだ洗濯物をリビングに持ち込んで、テレビを見ながら畳んでいた。「むしろ大して勉強しないでも平均点取れるなんて凄いことでしょ。それも平均点より上ってことだってあるんだし、上出来だって」
「志望校に合格するためには、日々の勉強が大事なんだよ」
大樹はつまらないと思っている冗談を言うように言った。
「決まったの?」
明恵がそう聞くと、全然、と大樹は答えた。
「じゃあ志望校なんてないんじゃない」
「そのうち決まるよ。そういう予定でいるから」と大樹は自信があるように言った。
「勉強なんて今やらなくたってなんとかなるよ。一緒に料理しよう」
澄子は明恵から投げ渡されたエプロンを着けて言った。大樹の目の前にもエプロンが飛んでくる。大樹はそのエプロンを拾った。
澄子が練習のつもりで料理をし始めてからもう一年が経つ。料理が上手くなれば親から離れて暮らしてもきちんと生きていけると澄子は思っていた。
それに料理をしていれば、あっという間に時間が過ぎてくれるところが気に入っているらしく、こちらに泊まる時はいつもキッチンに立つ。
澄子はまず冷蔵庫を見つめた。そして昨日夕飯を作った時に冷蔵庫にあった物を思い出しては呟いていく。
「ハンバーグかな」
それから玉ねぎのステーキと和え物を作る、と大樹に宣言すると冷蔵庫を開けて材料を取り出し始めた。
「好きだよね、ハンバーグ」と大樹は澄子に言った。
「そうでもないよ」
「いや、絶対にそう」
実際のところ、ハンバーグが澄子の好きな食べ物だと思って大樹はそう言ったわけではなかった。澄子はよくハンバーグを作ろうとする気がして、またハンバーグか、と言いそうになったのである。しかし他の料理に比べたらよく出るという程度のことで、それほど頻繁ではなかった。そのことに気が付いて大樹は、好きだよね、という言い回しに変えたのだった。
澄子はまずきゅうりやちくわを入れた和え物を作ってからハンバーグに取りかかった。
ステーキにする分を切った後の玉ねぎとしいたけを刻む。ボウルにそれらと溶き卵を入れ、豆腐と豚の挽き肉を同じ量混ぜてこねる。
澄子はこねている途中で、味噌汁にはなすを入れよう、と決めて大樹になすを切るように指示を出した。
澄子と大樹の様子を見ようと明恵がキッチンに顔を出す。そして二人が料理しているところをしばらく観察していた。キッチンから離れてリビングに戻ると明恵は、
「私は幸せ者だわ」と呟いた。それは澄子に夕飯を作ってもらう時に、明恵がよく呟く言葉だった。
たぶん澄子に嫌われて夕飯を作ってもらえることがない、実の母の洋子のことを考えてそう言っているのだろう、ということは大樹にも想像できた。澄子は母のことを嫌っているからこうして泊まりに来る。髪の毛も肩まで届かないようにしていた。
大樹が時計を確認すると、もうすぐ父の帰ってくる時刻だった。大樹の父はいつも決まった時間に帰ってくるから、その時間に完成するように澄子は料理を始めているはずなのに、いつもその予定より遅れて完成する。澄子はただ夜に近寄りたいだけで、時間を気にしようとはしないのだった。
澄子が二つのフライパンを使ってハンバーグと玉ねぎを焼いている時に、大樹の父親の圭介は仕事から帰ってきた。スーツを着ていた圭介はリビングの横の和室に入って、半袖のポロシャツと短パンに着替えた。
「ごめん、飲み物頂戴」
キッチンの入り口まで来た圭介は二人に呼びかけた。澄子は、はあい、と答えると、
「よろしく」と大樹に言った。
「はいよ」
コンロの前に立っていた澄子は左に一歩ずれて、調理台に密着するように体を前に出す。大樹は澄子の後ろを通って冷蔵庫から麦茶の入ったポットを取り出し、また澄子の後ろを通って食器棚からガラスコップを取った。そしてコップに麦茶を注いで父に渡す。
「おう、ありがと」
圭介は片手を上げながら言い、歩きながら麦茶を飲む。
「もうすぐ出来ます」と澄子は明恵と圭介に言った。それを聞いて大樹は炊飯器からご飯をよそい始める。澄子は火を止めてハンバーグと玉ねぎを皿に移した。
四人はダイニングの方のテーブルで食事をする。圭介と明恵が並んで座り、その向かいに大樹と澄子が座る。
圭介は一品ずつほとんど噛まずに飲み込んでいってすぐに平らげてしまう。圭介には箸を絶えず動かす癖があって、そのせいで口に入れた物を噛む暇がないのだった。止まることを考えていない右手と箸が食べ物をつまんでは口に運んでいた。反対に食べるのが遅いのは澄子だ。
大樹は澄子のペースに合わせていた。澄子がいない時は、父と同じ食べ方をしている。
圭介はキッチンの冷蔵庫から缶ビールを持ってきた。そして半分をさっきまで麦茶が入っていたコップに注いで飲む。コップが口から離れる時、圭介は目を瞑っていた。ああ、と溜め息をつきながら目を開く。
「私も飲もうかしら」
まだ食べ終わっていなかったが、そう言って明恵は立ち上がり、キッチンへ向かった。大樹はビールを取りにいく明恵を目で追っていた。
「私は飲まないよ」と澄子が言った。
「そりゃあ未成年なんだから飲んじゃ駄目でしょう」
いきなり澄子が妙なことを言ったので驚いて大樹は澄子を見た。澄子は大樹を見つめていた。
「大樹も飲んじゃ駄目だよ。未成年なんだから」と澄子は言った。
「ああ、うん。飲まないよ」
大樹も酒を飲んだことはなかった。わけもわからず頷く。
「お二人は、よく毎日のように飲めますね、お酒」
呆れているような感心しているような、どちらとも取れるような言い方だった。
「澄子ちゃんも二十歳になればこうなるよ」と圭介は言い、大袈裟にコップを傾けて飲む。
「まさか」
そんなふうになるはずがないと思ったらしく、澄子は短く笑いながら言った。
「澄子ちゃんは、お酒嫌い?」
キッチンから戻ってきた明恵がプルタブを開けながら聞いた。
「自分が飲むのは嫌です」と澄子は答える。「他の人が飲んで幸せそうにしてるのを見るのは好きなんですけど。対岸の火事って感じで」
「いやいや、火事は幸せじゃないでしょ」と間を置かずに圭介は言った。
他人事だということを言いたかったのだろうか、と大樹は思ったのだが、
「酔っ払うのは火事って言ってもいいと思うんです。ちゃんと考えられなくなったり、眠くなっちゃったりするんでしょう? そういう風にはなるのって、なんか怖いじゃないですか」と澄子は言った。
「飲み過ぎたらそうなるけれど、少しなら大丈夫よ」
明恵はそう言いながら澄子の作ったハンバーグを箸で四等分して、一つを口の中に入れた。そしてハンバーグを飲み込む時に左手で缶を取ってビールも飲み、おいしい、と言う。
「澄子にはやることがあるから、夜には飲まない方がいいんだよ」と大樹は澄子を両親の誘惑から守るつもりで言った。
「そうだ、そうだね。確かにそうだ」
ビールの缶に口を付けながら圭介は小刻みに頷く。
「屋上で寝ちゃうわけにはいかないしね」と明恵は言った。
「じゃあ、あれだ」と言うと圭介は缶を傾けてビールを飲み干す。「澄子ちゃんの代わりにたくさん飲んで対岸の火事をもっと燃え上がらせようかな」
圭介は二本目の缶を取りにいこうと立ち上がろうとした。しかしその前に明恵が、駄目ですよ、と言って制した。
「せめてもっと上手な冗談を言ってもらわないと許可できませんね」
明恵は眼鏡をかけていないのに、指で眼鏡の位置を直すような振りをして言った。ドラマか映画の登場人物の仕草の真似なのだろう。
「うん。そうだね」
圭介は抵抗せず従順に座った。圭介が素直に座るのが面白くて澄子は笑った。
「上手いこと言おうにも、酔っててちゃんと考えられなくなってるみたいだなあ」と圭介が続けて冗談を言うと、
「そんなわけないでしょ。強いくせに。あなたは酔い潰れたりしないで、散々飲んだ後にお金の心配をするタイプでしょう」と明恵は言った。
澄子はくすくすと笑い続けていた。二人が何か言う度に笑えてしまった。一度笑い始めると澄子は簡単に笑ってしまうとわかっている明恵と圭介はしばらく澄子を笑わせるためだけに漫才の真似事のような会話をした。
両親のこういうおふざけがおかしくて笑ってばかりいた幼い頃を大樹は思い出す。口に入れたハンバーグをゆっくり噛み続けながら、澄子が笑いっぱなしで上手く呼吸ができず、どうにか笑いを抑えようとしているのを見守る。
経験からすると、両親の漫才はもうしばらく続くはずであった。兄も自分もそうやって笑わされて苦しめられたのだ。笑っている澄子を見ていると、懐かしさで笑みがこぼれた。
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