遮光

フラスコ

1

 私はアパートの1階の自宅のトイレへ駆け込むと、用を足した。

「はああ、漏らすかと思った」

独り暮らしは気楽だ。でも危険でもある。みると玄関のドアの鍵が開いている。

 それを閉めると、わたしはリビングの電気をつけた。


 私こと片桐亜美のアパートは2DKと結構広い。元付き合っていた恵原弘樹がかってくれたものだ。どうせならもうすこしお洒落なところがよかった。でも、大家さんは気がいい人だし気に入っている。

 玄関からみて右がリビング、左はトイレと風呂。

 真向かいにドアがあり、そこを進むとキッチン、その隣が寝室だ。

 リビングと寝室をつなぐようにしてベランダがある。


 コンビニ弁当を食べてごみを捨てようと立ち上がると、今付き合っている西片智樹からメールが来た。

<亜美今どこ?>

<自分ち。>

 もう恵原のところになんていってないよ。

<そうなんだ。仕事早く終わってよかったね。おやすみ>

<おやすみ(*'ω'*)>

 智樹は大学生。まだ両親と暮らしている。

 私は少しうらやましい。今から風呂と洗濯だから。

 アーモンドチョコを口に入れて「よし」とガッツをいれた。

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