貴方と私と・・・
Luna
新学期〜高校2年生〜
こんにちは鈴原です。今日から藤ノ木学院高校の2年生になります。1年生の時は普通に過ごせていたので今年も何も起こらないことを願います。
クラス発表の紙を見に行きました。
「私は何組かな〜?」
ここの学校で4月の始業式の前の朝、玄関辺りにクラス発表の紙が貼ってあるのです。それを各自で確認し、始業式が始まる前に自分の教室に行かなければならないのです。
「凛ちゃ〜ん。また同じクラスだよ〜」凛は名前を呼ばれたので振り返った。その先に居たのは果林だった。果林とは高校からの付き合いで、初めはお互いどこか遠慮していたが1年の時ずっと一緒に居たので最近では遠慮なしにどんどん物事をお互い言い合っている。
「え!ほんと!嬉しい。何組だったの?」
「2組だよ」そうして果林と凛は他に誰が居るのかを確認するために2人で見に行ったのだ。
2組のクラスメイトを確認していると知っている名前があった。“成宮 誠”だった。幼馴染みで1年生の時は同じクラスにはならなかったが仲はいい方だと思う。家が近いからという事も少なからずはあると思う。
(誠と同じクラスなんだ・・・何もないといいけど)
それから再び探し始めた。
凛は他の生徒を見た途端に顔を真っ青にした。
果林はこの時凛の顔を見ていなかったので気づかなかった。凛が酷く怯えていたことに・・・
それから2人は教室に向かった。途中で誠に会ったので3人で向かったのです。それから何事もなく朝のHRが始まりました。そこから始業式が始まった。再び教室に戻ってきて自己紹介タイムとなった。凛にとっては早くこの場から離れたいのに離れられなかったから結構イライラしていた。「私は鈴原 凛です」凛は名前だけ言って自己紹介を終えた。「谷口 涼葉です」「中谷 舞です」「成宮 誠です」「西谷 果林です」みんな名前だけ言うという結果で終わった自己紹介タイム。凛は涼葉の時はずっと下を向いていた。それに誠は気づいていた。幼馴染みだし中学の時からずっと同じクラスだから虐められていたことも。なんで同じクラスになったかはわからない。でも、先生にも話したはずなのに・・・
(凛のやつ大丈夫かな・・・)それから間もなくしてHRは終わり下校になった。果林と凛は2人でなにか話していた。そして凛を心配できた誠と3人で帰っていった。そんな3人を冷たい目で見ていた人物が2人居たことには誰も気づかなかった。
「凛さっき大丈夫だった?」
誠の気遣いはとても助かる。
でも果林は何のことか分からなかったみたいだった。
「うん、多分大丈夫だよ」
凛は曖昧な返事をした。黙って聞いていた果林が、
「ねぇ何の事?何かあったの?」
果林は疑問をぶつけてみた。だから凛は果林に話そうと決めたのです。
「ねぇ果林。少し長くなるけど私の過去の話を聞いてくれる?」
凛が親友と呼べる果林に今まで話さなかったのは避けられるのが嫌だったから。同情されるのが嫌だったからだ。
「もちろんいいよ。じゃあここから私の家近いから来なよ」
果林はそう言うと歩き出した。
(ほんとに私はいい親友と幼馴染みをもったよ)
凛はそう思うのでした。
『凛/凛ちゃん早くー』
向こうで呼ぶ2人に向かって走っていくのです。
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