第42話 少年の主張 小室次郎 その1
こんばんは、小室次郎です。
もよ法の主人公であるもよりさんを差し置いて僕なんかの主観で話すのは気が引けますが、今回はこういう役回りなのでご容赦下さい。
高校に入ってもよりさんと出会ってから、中学までの自分とは随分変わったなあと思います。
はっきりと自覚したのは里先生との遣り取りをした時です。
実は僕自身の思考の中には里先生に向かって発した通りの言葉が常にありました。
殴る側への怒り。
自分の人生のほとんどは殴られる側だったので。
里先生の千鶴さんへの言葉、態度は殴っているのに等しいものでした。
いや、それ以上だったと思います。
自分の手を使って暴力を振るう方がまだマシだと思います。
ペンは剣よりも強しと昔誰かが言ったみたいですけど、剣の暴力よりもペンや口の暴力の方が遥かに狡猾で陰険で卑怯です。
・・・そう思いながら中3までひっそりと目立たず、マイナスの標的にならないように生きてきました。
でも、高校入学の初日、もよりさんに話しかけた時から色々なことがぐるっと変わりました。
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