第32話 わたしを見て その4
お!陸上部の佐古田くんがいる。これは楽しめそう。確か県の新人戦、10,000mで入賞したって言ってたっけ。よーし、わたしのランの成長度合いを確かめるチャンスだ。やってやるぞ!
後から800mを走る女子たちがわたしの応援をする。
「もよりー」
「本気出せー!」
ちづちゃんも遠慮がちに、「もよちゃん頑張れ」という口パクをしてくれてる。
「よーい」
パン!
あ、やっぱり。一歩目から佐古田くんが飛び出した。
因みに佐古田くんはわたしよりも背が低い。
わたしは彼の後ろにぴったりくっつき、スリップストリームに入る。
あ?背後に群れの気配を感じる。ちらっと振り向くと残りの4人もすぐ後ろに続いてる。ただし、100m走のようなフォームだ。
「ペース、ペース!」
先生が背後の4人に怒鳴っている、のだろう。
でも、わたしはこの4人が好きだな。さすが男の子だね。意地っ張り、最高だよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます