第15話 最終日とレベルアップ 2
その後、午後の2時くらいにまたログインをした。
ギルドの方に行くとやはり人は少なかった。
「零さん、こんにちは」
「こんにちは」
「今日もクエストですか?」
「はい、そうです」
「あのー、聞きにくいんですが、いつまでクエストをやるんですか?」
「一応、明日まではやろうと思っていましたが」
「そうですか。それなら、頼みたいことがあるのですがいいですか?」
「はい、できる範囲でならですが、いいですか?」
「はい、構いません。それで頼みたいことなんですけど、薬草を多くギルドに売っていただいたいのです」
「そうですか、それなら別に構いませんよ」
「ありがとうございます。クエストとして出しますので、やることは普段と変わりないのですが、普段よりも多く採ってきていただいたいので、危険が多くなると思いますがいいですか?」
「えーと、どのくらい採ってくればいいのですか?」
「一応、普段の100本プラス300本くらいあれば多分大丈夫だと思います」
「それくらいでしたら大丈夫ですよ。ただ、明日はそんなに採れないかもしれませんけど」
「はい、そこまで無理してもダメなんで、いいですよ」
「それでは、いつも通り行ってきますね」
「はい、頑張ってください」
いつものところだけではたぶん足りないから、また森の中にでも行きますか。
でも、遅くなるとクロエさんが心配するだろうから、その辺は考えておかないといけないし。
まあ、初日も大丈夫だったんだから、今日も大丈夫だろう。
そして、瞬歩を使いながら、移動を始めた。
だいたい2時間くらいで、目標数の半分の200本を集め終えた頃。
【ピコーン】
ふっ、もうそんなで驚きはしない。というかもう慣れたしね。さすがに10回以上聞いてれば慣れもするから。
【瞬歩のレベルがMAXになりました】
はあ、もうそんなにレベルが上がったのか。いやー、早いもんですね。
【条件を満たしたため新たに魔法を覚えました】
おお!魔法か!どんな魔法なのかな?今は森の中だけど、前はモンスターに遭遇しなかったし、ここで確認しても問題ないか。
そうして、手に入れた魔法を確認してみた。
Name 零 Level 1
ランク D
所持金 24400
Job 調合師
HP 1
MP 86,600
攻撃 0
防御 0
魔攻 0
魔防 0
俊敏 10,000,000
スキル
・レア度1
鑑定、劣化ポーション作成、乾燥、
ポーション作成
・レア度2
瞬歩(Lv9→10)new
MP回復速度上昇(Lv7)
アイテムボックス(Lv4)
・レア度3
MP上昇(超絶大)、物理系ステータス上昇(絶大)、魔法系ステータス上昇(絶大)、攻撃系ステータス上昇(絶大)、防御系ステータス上昇(絶大)、俊敏ステータス上昇(超絶大)、不死、空間魔法
ん?あれ?魔法はどこに?
あるとすれば、空間魔法のところだろうけど、本当にあるのかな?
半信半疑のまま、空間魔法を調べてみることにした。
・空間魔法 レア度3
空間魔法を使えば使うほど使用できる魔法が増える。
10万ポイントを俊敏に振り分けると取得可能。
*使用できる魔法
・アイテムボックス
・テレポート
おお、あった!っていうか、テレポートってこれで今までより、移動が楽になるな!
まあ、とりあえず詳細でもみてみますか。
・テレポート レア度3
距離と質量に対応したMPを消費することで移動することができる。
目に見えてるところもしくは一度訪れたところに移動が可能。
空間魔法を持っていて瞬歩をレベルMAXにすると取得可能。
おお!やはり、便利な魔法だった。けど、今更だよな。なんで最終日でこんな魔法を手に入るんだよ。
それなら、検証も後でいいか。今なら瞬歩は10MP消費で10メートル移動できるから、別に瞬歩でもいいし。
まだまだ、足りないから、森の奥の方まで行きますか。最悪テレポートで戻れるだろうし。
そのまま、僕は薬草を採り続けていた。昼少し前に薬草はすでに600本を超えていた。
もうかなり森の深くまで来ていた。
僕は薬草採りに夢中になっていて後ろに近づいていた気配に気づかなかった。
そして、僕は頭に衝撃を受け、気を失った。
気がつくと、両サイドをゴブリンに押さえられていた。
え?どうなってるの?
なんで、ゴブリンに押さえられているの?
しかも前にもゴブリンがいてその手に持っている斬れ味の悪そうな斧はなんのために持ってるの?
いやいや!振りかぶってどうするのぉぉぉ?!
「嫌だぁぁぁ!?」
そして、僕は思いっきり足に力を入れ、後ろに逃げようとしたら、僕はまた気を失った。
【ピコーン】
【レベルアップしました】
そんな報告があったが気づかなかった。
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