Matchless Online 〜不遇ステータスに全振りしたら、いつの間にか伝説のプレイヤーになっていた〜
神谷霊
プロローグ〜現状〜
第0話〜プロローグという名の題名回収〜
Matchless Online。
それは、全世界で10億人以上の人がプレイしているVRMMOだ。
僕がそのVRMMOのβテスター、製品版を始めて、早半年。僕は、このVRMMOで伝説のプレイヤーとなっていた。
でも今僕は、隠居している。強くなり過ぎてしまったためだ。現状、あるモンスター?を除いて全てを一撃で倒してしまう状況なのだ。そのため、戦うことに飽きてしまったのだ。でもさすがにここまでやって、やめてしまうのはもったいないので、やめられないという状況だ。
それでも、やれる事はあるし、意外と今やっていることにはまってしまって、やめられないっていうのもあるんだけどね。
技術革新のおかげか、ゲーム機の値段が一般人にも手が出るくらいまで下がりつつあるので、買うっていうリアル友人がたくさん(と言っても2人だが)いるから、やめることができないのだ。
いろいろと教えて欲しいと頼まれているからだ。しかし、今のステータスだと教えることは難しいのだ。それに、自分のステータス振りを教えたくないっていうのもある。
ということで、ステータス振りがバレないように立ち回らないといけないのだ。そのために今僕は、ある技術を磨いている。これさえ完成すれば、ステータス振りは絶対にバレない、はず。もしくは、強くならない限りわからないようになると思う。
しかし、あまり練習する時間がなくて全然出来る気がしない。タイムリミットまで、あと約一カ月。……余裕だな。
練習できないのは、かなり忙しいのだ。リアルではなくて、ゲームがだ。隠居してるのに忙しいかって、そりゃ忙しいさ。何せ今僕がしていることをしなくなると、社会が回らなくなるからな。そのせいで一時期、暴動が起こったくらいだし。まあ、これをやっているのは僕だけじゃないけど。それでもほとんどは僕がやっている。まあ、そのせいで忙しいんだけどね。
このゲーム、無双とか言っている割に今じゃあ全然無双ができないから、結構やりごたえがあるんだよね。僕以外は、ですけど。そのせいで隠居しながら、皆さんがやらないことをひたすらとやっているんですけどね。
最初のうちは僕も楽しめたし、それに不遇とか言われたせいで、見返してやろうとも思ったくらいだし。本当にあの時は充実していた。
それなのに今や強くなり過ぎて飽きてしまったという始末。はあ、あの頃のようにプレイしたい。
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