モスマンの世界

青葉台旭

設定と用語(ネタバレ無し)

 以下に設定と用語の記述をしますが、ネタバレはありません。

 本編を読む上で以下の記述を読む必要はありませんが、本編を楽しむ手助けにはなるでしょう。


○世界

 どうやら未来の話らしい。

 人間のほとんどは大昔に冷凍睡眠装置で眠らされ、何らかの原因でこの時代に蘇生した者たちだ。


○記憶

 多くの人間たちは冷凍睡眠から蘇生するとき脳に何らかのダメージを受ける。そのため冷凍睡眠前の記憶を断片的にしか持っていない。

 ほとんどの人間は言語機能には問題が無い。


○モスマン

 昆虫を人間並みに大型化させ、直立二足歩行可能な体形を与えたような生物。

 頭部に複眼を三つと枝分かれした触覚、そして大きく鋭く頑丈なハサミのようなあごで人間をみ殺す。

 体の表面を覆う外骨格の色は黄色地に赤い斑点のまだら模様。

 背中に鱗粉りんぷんき散らすおおきなはねが生えていて、空を飛ぶことが出来る。

 恐ろしいほどの体組織再生能力を持ち、傷を受けてもあっという間に治ってしまう。

 頭部だけは再生能力が無く、弱点である。殺すには頭部を切り落とすか、一定以上の損傷を与えれば良い。


○エナジー・ジェル

 自動車をはじめ、この世界のほとんどの機械がエナジー・ジェルか、あるいはエナジー・ジェル発電機で発生させた電気で動いている。


○銃器

 薬きょうに充填した推進剤と弾頭からなる実体弾を発射する武器である。

 クリスタル弾と呼ばれる弾丸を使用する。

 構造は現代の我々の世界に存在する銃器とほとんど同じである。


○ハマキ・チーム

 二台の四輪駆動車で旅をする男女のグループである。


○ハマキ・チームの車

 メタリック・レッドとシルバーの二台の四輪駆動車で旅をしている。

 ハッチバックのいわゆるツー・ボックス・ボディを頑丈なラダー・フレームに載せている。

 エナジー・ジェルを燃料としたレシプロ内燃機関である。

 マニュアル・トランスミッション、副変速機ふくへんそくき付き、二駆・四駆切換え式である。

 舗装路で前輪の駆動力を切って後二輪のみを駆動すれば、多少燃費が向上して航続距離が延びる。

 エンジンを切っても一晩中冷房を動かせるだけの大容量バッテリーを搭載している。この大容量バッテリーと強力なセル・モーターを使って短時間・徐行速度でならEV電気走行モードで移動することが出来る。しかし、あくまで緊急避難的な能力である。

 屋根の上に電気制御の機関銃が固定されている。制御は運転席と助手席の間にあるレバーで行う。対モスマン用の武器であり、対物用ではない。対人ライフル弾を使用する。


○人名


*ハマキ

 三十歳くらい。大男。筋肉質。ひじから先が鋼鉄製の義手。義手は謎の技術によって生身の手と同じように自由自在に動く。

 ステンレス・シルバーに輝く50口径クリスタル・マグナム仕様の大型自動拳銃を二丁、両手同時に撃つのが得意である。

 その他に、義手にも武器が仕込まれているらしい。


*コハク

 三十歳くらい。大女。女子プロレスラーのような体格。琥珀こはくのイヤリングをしている。

 357クリスタル・マグナム仕様の六連発回転弾倉式拳銃リボルバーを使う。


*ナヴィ

 二十歳くらい。女。細身の体。さらさらした黒髪のショート。大きな黒い瞳。

 不思議な能力でチームの行く先を教える。

 途切れ途切れに話すくせがある。

 感情を表に出さず、顔も、声も、無表情。

 9ミリ・クリスタル弾仕様の小型自動拳銃を持つ。


*ゼンセ

 二十五歳くらい。男。面長。細身。

 冷凍睡眠以前すなわち『前世ぜんせ』の記憶を話すのが得意である。しかし、その内容が本当か嘘かは分からない。

 ちゃらちゃらした軽い性格。

 357クリスタル・マグナム仕様の六連発回転弾倉式拳銃リボルバーを使う。


*ハカセ

 四十歳くらい。男。顎鬚あごひげ眼鏡めがね

 9ミリ・クリスタル弾仕様の中型自動拳銃を持つ。

 9ミリ・クリスタル弾仕様の軽機関銃サブマシンガンも使う。


*タンケン

 二十歳くらい。上背うわぜいがある。引き締まった筋肉質。俊敏。

 格闘術に優れている。

 9ミリ・クリスタル弾仕様の中型自動拳銃を持つ。

 9ミリ・クリスタル弾仕様の軽機関銃サブマシンガンも使う。

 プラスティックのさやに収めた短剣を背負っている。

 短剣を使って至近距離でモスマンと闘うのは危険だが、貴重な弾薬を消費しないで済む。



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