WHAT MAIDEN LIVE BY
K'it!! --keito--
1章 仲秋
第1話 --1章 仲秋 Ⅰ--
--1章 仲秋 Ⅰ--
とてもふんわりとした夢を見ていた。
大好きな人に抱きしめられているような、
ぬくもりが心と躰に溢れる、
ちょっとこそばゆいような特別な感覚。
あと少ししたら、7時ちょうどにセットしたアラームがこの幸せな時間に終わりを告げるだろう。
シンデレラの午前0時の鐘よろしく、目覚ましが無情にも鳴り響けば、待っているのは世知辛い現実だけだ。
――待って、いかないで。
ピピピッ。耳をつんざく電子音が部屋中に鳴り渡った。
見計らったように飼い猫のマーブルも、餌をねだってブサイクな声で「びゃあ」と鳴く。
憂鬱な夜明け。
また望みもしない朝がやってきた。
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