第4話

 翌日。

 新人公演の台本が上がってきた。

 講師が脱臼したとかで休講になった私は部室でそのニュースをいち早く接した。

 舞台監督兼脚本家のブッチョが満を持して送り出してくれた台本。

 タイトルは――

 『ヤマトイ国のヒメコ』

 よくぞこれだけ下らないネーミングを思いつけるものだ。

 私は感心した。

 台本の中身を一読して、私は更に感心した。

 タイトルに輪をかけて下らなかったからである。

 話の筋を概説するとこだ。

 弥生時代の日本を髣髴とさせるムラ社会で鬼道を修めようと奮闘する少女・ヒメコが、両親を奪ったオロチと戦ったり、親友と出会ったり、オロチと戦ったり、イケメンと出会ったり、オロチと戦ったり、鬼道を修める中で成長していく冒険活劇風の物語だ。

 やたらとオロチと戦うが、そこは展開に困ってアクションを入れているのではないと信じてあげたい。

「どうだ? なかなか面白いだろう」

「……ええ、自分が流した感涙の湖で溺死しそうです」

「HAHAHAHAHAHA! 泳げ泳げ、裸で泳げ。ただしネクタイは外すな。紳士の嗜みだ」

「……くつ下くらい穿かせてください」

「許可しよう!」

 あのときノートパソコンと格闘していた成果がこれであったか、と私は納得したのだった。



   ↓



 その日、私は一つの計画を実行しようとしていた。

 別に実行しなくともなんら問題はないのだが、残念なことに私はA型人間である。その性向はキッチリカッチリ。なので、ハッキリしないことがあるとなんともムズ痒くて仕方がないのである。

 私がムズ痒く感じていること。

 それはシャルローズが同類であるのか否か、である。

 あの日のあの酒席において彼女は己の赤血球に刻印されたアルファベットをついに宣言しなかった。それは今を以てしても同様であった。

 同じサークルに彼女がいなければ、こんなこと気にもならなかったのだが、どこかの神の計らいにより私は彼女と同じサークルに属すことになってしまった。

 となると、あそこまでB型の人間を攻め立てる彼女の真相を知りたいと思うのが人情と言うものではないだろうか。

 ここまで言えばもう理解していただけたことと思う。

 そう、計画とは彼女の血液型判定である。

 そんなこと簡単には出来ない、と人は思うだろう。私も昨日の夜、風呂に入るまで同じことを思っていた。しかし、湯船につかった瞬間、私はその解決法を閃いてしまったのである。

 覚えておいでか?

 ティッシュペーパー式血液型判定法を。

 そう、この統計学を駆使した最新鋭の判定法であれば、三雲女史に気付かれることなく、誰に知られることなく、彼女の血液型を判定できる。私は浴槽で統計学の開祖ウィリアム・アタオコロイ・ノナに深甚なる感謝を捧げたものである。

 稽古のため、所属メンバーたちはいつも使っている多目的教室に集まっていた。

 そしてブッチョが書き上げたばかりの台本を黙々と読み進めている。一年生だけでなく、裏方を担当する上級生も目を通している。私は既に読み終えていたのでそんなメンバーたちを傍目に、さり気なく三雲女史に近づく。間違ってもシャルローズの視界に入ってはいけない。その緊張感が私に冷たい汗をかかせる。

 床に寝そべったり、端に寄せた机に腰掛けたり、各々好き勝手な場所と姿勢で読んでいるので、私の移動はそれほど気を引かない。しかし細心の注意が必要である。そして砕身の努力により、私は三雲女史の右手後方1メートルの位置にティッシュペーパーの箱を置くことに成功した。

 周囲を見渡す。上手い具合に誰も私の行動を奇異に感じていない。ここまでは完璧である。あとは三雲女史の注意が台本から離れるのを待つのみ。

 私は台本を読むハトマメの横に腰を下ろした。そして獲物を狩る猛禽の如き目で周囲の変化を監視する。

 ほどなく、三雲女史がため息混じりに台本から視線を上げた。

 三雲女史の呼吸を読む。

 いま話しかけるのは危険だ。狙っていたのがミエミエになってしまう。

 すべてはタイミングなのだ。

 三雲女史の傍らにいて同じく読み終わったキャスリンが顔を上げた。三雲女史がキャスリンに内容について意見を求めだす。

 私は二人の呼吸を完全に読み切った。

 一通り意見を交換し終わった瞬間、シャルローズとキャスリンの間に極めて短い沈黙が発生した。私は鼻が痒いような表情を作った。

「シャルローズさん、申し訳ないが、そこのティッシュを取ってもらえませんか?」

 三雲女史は初めて私の存在に気付いた。そして左右を見て、ティッシュの箱にも気付いた。

 さぁ、どう出る? 一枚か? 箱ごとか? 何枚と聞いてくるのか――

 私の予想はあっさりと覆された。

「なんで?」

 三雲女史はごく短く、しかも自然にそう返答した。

「………………………………………………」

 ……なんで、だと?

 なぜここで反問が?

 私の理解を三倍ばかり超越していた。

 しかししかし、そんなことを言ってはいられない。私は忍耐力と知略を総動員して計画の遂行を目指す。当然、クシャミ顔などどこぞへ吹っ飛んでいた。

「……鼻がムズ痒いので」

「自分で取りに来れば? 近いんだし」

「…………………………………………………………………………」

 確かに三雲女史の返答はある意味では正論である。

 ………………ワケなかろうが!

 貴女はどこまで組織や社会のルールに囚われず、気分屋で、お天気屋で、信念がなくて、計画性がなくて、一貫性がないのか!

 もはやB型だからとかどうとかのレベルではないような気がしてきた。

「……箱ごと渡すなり、何枚いるのか聞いたり、やりようはあると思うが?」

「だから自分で取ればいいじゃない。そもそもなんでこの教室にティッシュの箱があるわけ?」

「………………!!」

 しまった! 確かに不自然だ。

 私は不覚にも硬直してしまう。

 私の緊張を見て取った三雲女史が目を細める。

 まずい。まずい。非常にまずい!

「シャルローズも意地悪しないで取ってあげればいいのに~」

 と言いながら、我らのやり取りを聞いていたキャスリンがティッシュペーパーを箱から一枚取り出し、私に手渡してくれた。

 私は神の存在を信じる気になった。

 逃げ出す口実が出来たのである。私はキャスリンに礼を言おうとした。しかし――

「そういえばこれで血液型が判るんだよね?」

 キャスリンは悪意なく私に聞いてきた。

「一枚だけ渡すって何型だっけ? えーと、Aだっけ?」

 ぽんと拍手を打ちキャスリンはサラッと述べてくれた。おかげで私の心はザラザラに擦り剥けてしまった。

 私は断言する。

 この世に神はなく、悪魔のみ存在すると!

 恐る恐る私は三雲女史を窺った。

 悪魔より冷たい表情をした人がそこにいた。

「血液……型?」

 麗しい見目に薄ら笑いが浮かんでいる。その笑いの意味するところを私はこの上なく正確に読み取れた。すなわち、「はーん、いい度胸してるわね」。

 キャスリンもやっと不穏な空気に気付いた。きっと新歓コンパのあの騒動を思い起こしているに違いない。なぜなら、私も想起してしまったからだ。

「…………」

「…………………………」

「………………………………………………」

 嫌な沈黙が漂う。

 その沈黙に耐え切れず、斉藤くんが身じろぎした。

 教室の扉が前触れもなく、音もなく開いた。

「全員いるな? それではキャストを発表する!」

 キャスリンとハトマメの細く長い吐息が聞こえた。私も人知れず止まっていた呼吸を再開した。

「あー、そのままでいい!」

 整列しようとした一年を制する。ブッチョは腰に手をあて、全員を見渡した。

 キャスト発表と聞いて、演劇経験者のシャルローズは瞬時に意識がそちらに向いたらしい。私なんぞに目も呉れずブッチョを見つめる。

 私が存在しないと断言したせいだろう、ヘソの曲がった神が「それでは」とばかりに助けてくれたらしい。であろうとも、私は前言を翻したりはしないのである。

 そして助かって余裕ができたおかげで思い出した。どこか他人事のように感じていたが、我らがあの台本を演じるのだ、と。自分が何がしかの役を与えられるのだということを見事に失念していた。

 がしかし、慌てることもない。私のようなズブの素人に良い役など回ってこないというのが世の相場である。なので私は慌てることなくブッチョの声に耳を傾けた。

「主役のヒメコは――シャルローズ」

「はい、頑張ります」

 妥当というか当然の配役である。

「ヒコミコ――」

 ヒメコと良い仲になる青年役のことだ。

「ジマー」

「……………………」

「ジマー!」

「……はいっ!?」

 私は素っ頓狂な声を上げていた。

「どうしたジマー」

「私が? なぜ!」

「一番背が高いからだ!」

「…………………………………………」

 私は文字通り絶句した。

 世の相場よ、どこへ行った?

 そうか、そうなのだ。よく考えるまでもなく、一年生は一人を除いて全員ド素人なのだ。それなのに何故、私はあんなにも自信たっぷりに自分が端役で済むと考えていたのだろう? 二分前の己を全力でブッ飛ばしたい気分になった。

 なにより! これ以上どうしようもない理由があるだろうか? メッシーよりハトマメより背が高い。それだけの理由で私は準主役とも言うべき、オロチと戦う青年役を押し付けられてしまった。

 つい今しがたあんな気まずいことがあったばかりの三雲女史を相手にするなど、考えただけでも鳥肌ものだ。

 やはり神はいない。

 悪魔が姿を変えてやってきただけのことではないか! 

 私が何も言えずにいるのを了解と認識したらしくブッチョはキャスト発表を再開する。

「トヨ――キャスリン、衛兵――メッシー、老女――わだこさん、巫女――もんちゃん、側近――ハトマメ。村人役などは二年が受け持つ。以上だ!」

 ブッチョの語気と歯切れ良さに誰も異論を唱えなかった。




 ブッチョの意図したとおり、キャストの決定により稽古に真剣さが増した。

 柔軟体操やら発声練習を終え、短い休憩を挟んで三分エチュードに突入した。これは初心者でも取り組みやすいようにと、ブッチョが考案したトレーニングメニューだ。時間を三分に限ったエチュードで、やりきることが主眼なので初心者でも怖気づくことなく取り組める。

 ハトマメとキャスリンの『アルプスの少女』が三分で強制終了となった。ハトマメ・ハイジをいじり倒すキャスリン・クララは中々の見モノであった。

 そんなことを思っているとブッチョが、

「さて次は『フランダースの犬』で。シャルローズとそうだな……ジマー!」

 私は文字通り目を剥いた。

 二代目シャルローズこと三雲女史は私を振り返って、ふふん、とばかりに鼻で笑ってくれた。やはり先程の私のクーデターもどきが尾を引いているようだ。こんな状態でエチュードなどしようものなら、生命に関わる。大袈裟ではなくシャルローズなら、やる。

「いやいや、演劇歴三年を数えるシャルローズのお相手など、このわたくしには過ぎた栄誉。謹んで御辞退申し上げます」

「ジマー、これは代表命令だ!」

「十亀先輩、代表命令の定義を! その効果の及ぶ範囲、その成立の正当性を私は問います」

「代表命令は代表を中心に半径十メートルの範囲において、すべてに優先する当サークルの必達目標だ! あとブッチョと呼べ」

 どうやら代表命令に関しては抗弁の余地がなさそうだった。なので、別の切り口から攻める。

「ではブッチョ。下手な私が相手だと三雲さんの練習にならないでしょう、心苦しいのですよ」

「なにを言う! だからこそやるんだ! 上手い者と演る。それこそが上達の早道だ!」

「そうそう、いいのよ、そんなこと気にしなくて。あなたが上達してくれるのなら、わたくし、ちっとも苦にならなくってよ」

 三雲女史は嫌味をたっぷりと含ませた言葉で私を串刺しにする。

 ほれほれ、と他の先輩が私を追い立てる。三雲女史はすでに稽古場の真ん中で、悠然と哀れな被害者を待ち受けている。

 私は三雲女史を見ないようにして、仕方なく床にうつ伏せになった。

 ブッチョが「スタート!」と合図を出した。

 私は先手必勝とばかりに、

「僕は疲れたよ……」

「どうしたの? パトラッシュ」

 あまりにアレな返しに私は起き上がっていた。三雲女史は両の指を組み合わせ、膝立ちで見上げ、祈っていた。見目麗しい女性のそういった姿を、こんな至近距離で見れてしまう。これはある意味、毒である。危険極まりないので私はそういった意識を頭の中から追い出す。

「……パトラッシュが疲れてんの!?」

「フランダース。眠ってもいいんだよ」

「フランダースって誰だよ。パトラッシュだよ。ネロ、しっかりして」

「ルーベンスの画を見れたんだ……ぼくはもう満足だよ……」

「ルーベンス……ピーテル・パウル・ルーベンス。十七世紀、バロック期の画家だ。代表作に『キリスト昇架』『キリスト降架』があるね、ネロが祈りを捧げているのが『聖母被昇天』という……」

「ぼく、犬語は理解できないんだ。パトラッシュ、さ、君はぼくを温めるんだ。明日、高名な画家がぼくを養育すると申し出てくれるんだから、君は毛布になりな。明日には捨ててしまうボロ毛布だけど」

「パトラッシュ、切り捨て? なんという鬼畜、なんという腹黒。誰も感動しない……! そもそもどんな予知能力だよ?」

「パトラッシュ。ぼくは君のことを忘れないよ……」

「すでに亡き者かよ」

「立派な肖像画にしてあげるからね」

「犬の肖像画なんていらないから」

「そもそも主人を差し置いてタイトルになるなんて犬の風上にもおけないな、そうは思わないかい?」

「『フランダースのネロ』でいいから!」

 見ているみんなは、笑いを噛み殺している。

「ジマーにはツッコミの才能があるな」

 とブッチョなどは重々しく言っているが、とんでもない。私は至極真面目に演じている。笑わせようだとか、上手くやろうなどと微塵も考えていないのである。あっぷあっぷで溺れそうなのが分からないのか? そもそもツッコミとはお笑いではないか!

「パトラッシュ、疲れたろう。ぼくも疲れたんだ……なんだかとても眠いんだ……あと、オチよろしく……」

 シャルローズは横たわり、目をつぶってしまう。流石と言うか、演劇経験者だけあって三分と決まった尺があるとその中でオチまでちゃんと持って行くように配分している。それは分かるが、そんな無茶振りが許されるとでも?

「……寝オチかよ!」

 薄ら寒い雰囲気が漂う。ネロが寝ろ。これはお寒い。

「まぁ、よかろう!」

 ブッチョはそう言って、締まらないこのエチュードを締めてくれた。わずか三分間であったが、私は精根尽き果てていた。



   ◇



「お疲れ~」

「お疲れー」

 と言い合い、みな各々の帰路につく。

 最後に残った私と斉藤くんが戸締りをする。週替わりで一年生が部室の鍵を預かるという〝伝統〟なのだ。今週は斉藤くんが当番だった。

 戸締りを確認し終わり、電気を消し、部室を出て、鍵を閉めた斉藤くんが私を振り返る。

「お待たせしました」

「それほどでも」

 私と斉藤くんは並んで歩き出す。先週まで構内のそこらじゅうに設置されていた、新入生を勧誘するサークルや運動部の大きな立て看板が撤去され、ようやく校内が落ち着いてきていた。

 街頭がぽつぽつと灯っていて、妙に物悲しい気持ちになる。日が暮れて気温が下がっているので余計にそう感じるのだろう。

 新人公演を話題に振るのはなんだか躊躇われ、我々はイチョウ並木の下をてくてくと黙して歩いていた。

 斉藤くんは肩に懸けていた鞄のベルトを担ぎ直し、それを契機に口を開いた。

「なんとなくなんだけどさ」

「?」

「三雲さん、お怒りじゃない……?」

「お怒りね……」

 斉藤くんの同情とも気の毒がるともつかない視線が私を捉えている。

「今日のあれは失敗だったなぁ~、確かに」

「なんで今さら蒸し返したの?」

「む! 違うぞ、蒸し返したのではなく、真理を探究したのだ! えてして真理の探究者とは無用の阻害や誤解を招くものだ」

「…………真理を探究するのはいいけどさ、どうするの? 当分あの調子だと思うよ」

「あの調子で行ってもらうさ」

「…………ジマーってさ、案外図太いよね」

「?」

「ん、いいんだ」

 斉藤くんはなにやら苦笑いで首を弱弱しく振った。

「そもそもあの席でもそうだったが、未だに三雲さんは己の血液型を宣言してない。そこがこの問題を混迷させているんだ。つまりこの事態の責任の一端は彼女にもある。そう思わないかい、ハトマメくん」

「……えーと、コメントは差し控えさせてイタダキマス」

「日和見主義者め!」

「それはそうとさ!」

 斉藤くんは話題を変えるべく、私に負けず劣らず声を張る。

「ゴールデンウィークどうするの? 実家に帰るの?」

 なんだかんだでゴールデンウィークが目前に迫っていた。授業の合間にも周りからは帰省の話がちらほら聞こえ始めていた。

 苦学生たる私――貧乏学生ではない――には帰省などというゼイタクは許されない。

 そうでなくとも帰りたくなるような実家ではない。

 大学に通うため私が家を出ると決まると、父も母も五歳ほど若返っていたものだ。

 そんな家に帰るのはまことに気が引けるのである。こんな話を見聞きすると諸兄は、私が人でなしのロクデナシに違いない、と想像を逞しくされるのだろう。宜しいか? 本当の人でなしのロクデナシならば、大手を振って、交通費をせびって帰省するのである。私はそんなことをしない。つまり私は人でなしでもロクデナシでもないのである。

 話が大いに逸れてしまった。

 つまりはゴールデンウィークの予定なんぞないのである。しかし、ただ「ない」と応えたのではコミュニケーション能力欠如のB型人間であるとのレッテルを貼られかねない。A型人間的思考を有する私は斯様な次第で苦学生のくだりを斉藤くんに話して聞かせた。

「そうか~帰らないのか~、じゃあさ、時間あるでしょ? アルバイトしない?」

「……素晴らしい提案だ。斉藤くん、君はどこでアルバイトをしていたのだったかな?」

「スーパー」

「マーケット?」

「うん」

「レジなんぞ打ったことも、売ったこともないぞ?」

「あー、そうじゃなくてー、こどもの日にさ、オリジナルキャラクターの着ぐるみで子供に風船配ったりするんだ」

「ほほぅ」

「夏ほどじゃないけど、暑いからかなり体力いるみたいなんだ。で、店長が若い人を探しててさ」

 苦学生たる私には渡りに船であった。

「店長を安心させてあげなさい。ここに救世主がいると」

 私は時給も聞かずに飛びついたのだった。

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