第147話 トイレに入る時

 わたしは自分の家のトイレに入る時、扉を開けておく。行儀が悪いと言わないでほしい。これは猫のためなのだ。

 わたしがトイレに入って扉を閉めると、猫はトイレの扉の前で待っている。そしてわたしがトイレから出るのと同時に猫はトイレに入っていく。猫はわたしが扉の向こうで何をしているのか気になるようだ。つまりトイレの扉を開けておくことで、猫と一緒に入って一緒に出ることが出来るのだ。そして効率性を重視した結果、わたしが家のトイレに入る時扉を開けておくことにしたのである。

 猫は一緒にトイレに入ることもあるし、わたしの目の前でわたしを見ていることもある。

 猫とわたしの関係はオープンなのだ。

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