第143話 眼鏡
わたしは目が悪い。外に出る時はコンタクトレンズを使用するが、家の中では眼鏡を使っている。
その眼鏡が壊れた。というか左側のレンズを止めているネジが外れたのだ。わたしはベッドで横になりながらスマートフォンを操作していた。その時に左側のレンズが落ちてきた。わたしは慌てて起き上がり、部屋の電気を点けた。そしてベッド周りを探すと枕の横にネジが落ちていた。わたしはほっとしたが、そんなわたしを見る冷たい視線があった。猫である。猫はわたしに寄りかかって寝ていたのだ。
しかし眼鏡は大事だ。わたしはドライバーを出して眼鏡のネジをはめ込んだ。そして寝室へ向かうと猫が先ほどと同じ体勢でわたしを睨んでいる。少し寝ぼけているようだ。わたしは猫の機嫌をとろうとしたが、猫はベッドから降りていってしまった。わたしは再び寝る準備をして横になった。そんなとき猫がやって来た。
……わたしが悪かったよ。だから無言で枕元にいるのはやめてくれ。怖いよ。
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