第139話 寝る場所
夜わたしがベッドで寝ていると猫がいつものようにやってきた。猫はわたしの枕元へ上がりベッドの上を歩いていく。そしてわたしの右足に両手をついてのし掛かる。その後わたしの足の間に入り込み、自分の体をわたしの両足の間にねじ込み、ゆったりともたれ掛かる。
あぁ、またか。何故猫は足の間が好きなのだろう。これでは身動きが取れない。猫は掛け布団の上からのし掛かるからだ。
わたしはため息をこらえ寝ようと努力する。眠れる時はすぐに寝てしまう。その場合無意識に寝返りをうっているため、猫がどのように行動しているかわからない。いつの間にかわたしが横向きになり、猫と背中合わせになっていたりする。しかしわたしが眠れない場合、片方の足を猫の下から抜いて寝返りをうつ。
何故ここまで猫に気を使うのかわたしは考えた。要するにウチでの序列が猫の方が上だからということもある。だがそれだけではない。猫を怒らせると結局わたしに跳ね返ってくる。つまり物理的に攻撃を受ける訳だ。
仕方がない。そんなこともひっくるめてわたしにはウチの子(猫)が可愛いのだ。わたしは猫に対して全面敗訴なのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます