第98話 好きなおもちゃ
わたしは猫を迎えるにあたっておもちゃを用意していた。猫じゃらしはもちろん、ボールやマタタビ入りのおもちゃなど、色々買い揃えた。ウチの子(猫)が子猫の頃は、どんなおもちゃにも興味を示していた。しかし大人になるにつれ、興味を示すおもちゃが限定されてきた。そして現在、紐付きのおもちゃ以外の猫のおもちゃにはあまり興味を示さなくなった。それでも猫はわたしに遊びの誘いをかける。
わたしは考える。猫じゃらしやボールにも関心を示さないウチの子。しかし紐は好きなのだ。そこで段ボール箱を縛る紐で遊んでみる。すると紐で喜んで遊んでいる。
なんだ。安上がりな。
更に猫をよく観察すると、どうやら自分がくわえられる小さなものが好きなようだ。そこでわたしは猫にモールを与えてみた。モールとは、針金に毛が生えたような子供のおもちゃである。モールを輪のようにして端をねじる。それをぽんと投げてみた。すると猫はモールに食い付き、ボールのように転がして遊んでいる。
やった!ようやく猫の気に入るおもちゃを発見!
良かった~。
しかし、モールは十本程入って二百円弱。
今まで購入した大量の猫用おもちゃはなんだったのか。
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