第63話 豪華ごはん

 ウチの子(猫)のごはんはドライフードだ。通常カリカリと言われている。カリカリにした理由は、カリカリの方が総合栄養食であるものが多いからだ。それに、ウェットフードだと夏は特に傷みやすい。

 しかしウチの子はウェットフードが好きだ。だから誕生日などの記念日や、正月、ひな祭りなどの行事の日にウェットフードをあげるようにしている。そして、毎月誕生日である日にもウェットフードをあげている。勝手に月誕生日と呼んでいる。

 ごはんをねだりに来たウチの子に、ウェットフードを見せる。すると猫は喜びのあまり尻尾が膨らむ。まるで狸のようだ。是非とも触ってみたい!

 そして、ウェットフードを皿に入れいつもの場所に置く。猫はすぐに食べ始める。

 わたしは尻尾をそっと触る。

 ふわふわだ!

 猫はごはんに夢中で気づかない。わたしは、しばらく狸のような尻尾を堪能する。猫がごはんを食べ終わると尻尾もいつも通りに戻ってしまった。

 次はいつ尻尾を触れるかなぁ。

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