第19話 ごはんの時間(猫視点)

 あたしは猫。自分で言うのもなんだけど、あたしって可愛がられているのよね。それはやっぱりあたしが可愛いからよ!

 そんなあたしのごはんの時間よ!ウチのごはん係はテレビなんか見て、気づいていないのかしら?仕方ないわね。テレビの前にいれば気づくわよね。あたしって頭良い!よいしょっと。この辺で大丈夫かな。


「どいてよ。テレビが見えないよ」


 見えないようにしているんだから当たり前よね。


「見えないってば」


 うるさいわね。さっさとごはんの準備をしなさいよ。ところで何のテレビを見ているのかしら。あら、サッカーじゃない。ボールがあっち行って、こっち行って、あらそっちに。


 バシバシ


「あぁ、液晶テレビが……」


 あら、あたしとしたことがボールに夢中になっちゃったわ。サッカーは結構好きよ。ボールの動きがわかりやすいもの。最近はゴルフにも興味あるのよね。

 いけない。ごはんの催促をしなくては!やっぱり、すりすりしないとダメかしら?仕方ないわね。


 すりすり


「何?ごはん食べたいの?」


 やっと気づいたの?早くしてよ。


 すりすり


「じゃあ、ごはんにしようか。そっちに行って」


 言われなくても行くわよ。キッチンでしょ。ようやくごはんだわ。

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