第11話 キャットタワー

 わたしは猫を迎えるにあたって、キャットタワーを準備した。もちろん猫がキャットタワーで、きゃっきゃうふふ(?)と遊ぶ姿を想像したのだ。しかし実際にウチにやってきた猫は、わたしの想像とは違った。

 猫にとってはキャットタワーは遊ぶ場所でも寛ぐ場所でもなく、ただの通過地点だった。テレビに登るための。

 キャットタワーは結構値段も高かったし、組み立てるのも大変だったのだ。それなのに、ただの通過地点としての利用とは!

 うぅ、仕方がない。猫に強制はできない。全くキャットタワーの利用がないわけではない。通過地点としてでも、利用してもらえるだけ良しとしよう。

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