「不幸体質は異世界行っても治らない」
Bertie_Watson
第1話
思えば俺の人生はトラブルばかりだった気がする。
実家のある場所は緩い曲がりがある殆ど直線の道路に面しているんだが、3回も車が突っ込んで単独事故が起きている。2階の自室に居たが家の前のブロック塀を粉砕したトラック事故以外、寝ていた家族全員警察がチャイムを鳴らしても暫く起きてこなかったそうだ。…そもそも俺はその事に気が付かず、朝起きて事故の事を知った。
問題のトラックが事故を起こした時は1階で寝ていたじいちゃんが軽く巻き込まれ、あんなに元気で孝行爺だったのに腰を悪くし塞ぎこむようになってしまった。
大学に通うため一人暮らしを始めれば悪臭騒ぎがあり2階の住人--87歳一人暮らしの男性--が腐乱死体で発見され、事故物件となり県内のニュースで取り上げられ野次馬も含めて一時騒然となった。
俺が住んでいたのは1階の角部屋のアパートだったんだが、何故か俺のパンツを盗まれた事もある…。どうやら部屋に入られたらしく、何故か枕とトイレの便座カバーも盗まれゴミ箱を漁られたようだ。
何の為に盗んで行ったのか分からない恐怖と部屋に得体の知れない何者かが侵入した恐怖が俺を支配した。大家に相談して警察に被害届を出してとりあえず様子見となったが、暫く一人になりたくなくて実家や友人の家にお邪魔する事になった。その後は特に被害は無かったが、暫くはゴミを出すのも注意しながらの生活は堪える物があった。
極め付けが当時ニュースに取り上げられていた連続放火魔の事件だ。アパート周辺で起きた連続放火事件で被害に遭ってしまったのだ。隣のおっさん--当時43歳会社員--の部屋が火元でアパート全焼の被害。
後になって分かった事だが、おっさんの元部下がどう言った経緯かは知らないが私怨で犯行に及んだのだ。まずアパート周辺の不審火で私怨とばれない様に細工して、最終的におっさんの住んでいたアパートを燃やしたようだ。細工の為の不審火が逆に仇となり、目撃情報・監視カメラの情報から犯人特定に至ったそうだ。
アパート全焼事件で引っ越した先の近所のコンビニでコテコテの目だし帽の強盗に遭遇。レジでおばちゃんと強盗が取っ組み合いになり、強盗が慌てたのかおばちゃんを引き連れ店の出入り口に逃げた。そこに丁度俺が来て出口を塞ぐ形になり、変なマスクの奴と鬼の形相のおばちゃん。そこで俺の意識は途絶えていた。
後から聞いた話では、俺と強盗におばちゃんがぶちかましをして転倒。俺は後頭部をアスファルトに打ち付け3針縫う怪我をした。強盗はおばちゃんと慌てて出てきた別の店員に押さえ付けられ敢え無く御用となった。強盗が凶器を持っていたらおばちゃんが危ないと思ったが、どうやら強盗はトングを持ってコンビニに押し入ったらしい。もっとましなのが有っただろう…。
そう言えば実害は無かったが某県にある温泉街に家族と行った時、小規模の噴火があって騒ぎになってたな。有毒なガスが発生したりで予約客が相次いでキャンセル、大規模な噴火に繋がる可能性があるから俺達家族も早々に旅行を切り上げ帰路に着く…そんな事もあった。
最近は同じ市内で連続して野良猫だ野鳥だの殺す通り魔が話題になっていた…。
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