第5話 キサチの・・・

「ビンゾウ、私は大切か。」


そら豆の音色を耳にぼんやりしていたビンゾウは

思わず飛び上がった。


「キサッチャンがそう思うなら俺はその方がとてもいい、俺も今そう思ってる、うん」


キサチは近くのすすきを抜き、ビンゾウの左手を撫でた。


「キサッチャンオレ船に乗るぞ」


キサチは返事もせず坂を下りはじめた。


「そら豆の笛、また欲しいかー!」


その声は届いたのかどうか。。。

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